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2013年11月11日 (月)

機動警察パトレイバーTHE MOVIE

この作品についてブログを書くのは何度目だったかな、というくらい書いているが、まぁ回数は多くても頻度が多いわけじゃないので書いてしまう。

押井守のWIKIを見ると、その作品に、「何度見ても新しい発見があるような作品を作りたい」みたいなことが書いてあった。

 本作はまさしくそういう作品だった。

ただ細かいことを言うと、脚本や企画の立ち上げ段階から押井が関わっていたわけではなく、ゆうきまさみと出渕裕に、伊藤和典が加わり、そこで(当時はとんがりすぎて干されていた)押井を誘ったという流れだったらしい。

 だが、結果としてそれが本当によかったのだと思う。

僕の中の押井守と言えば、それはつまりテレビシリーズのうる星やつらであり、劇場版うる星やつら2ビューティフルドリーマーであり、このパトレイバーザムービー(以下パトレイバー)の監督だったのだが、とどのつまり、

 押井守オンリーの作風に対してはなんら肯定していなかった。

パトレイバーに関しては、てっきり「押井節満開」「押井色一色」くらいに思っていたのだが、何のことはない入り口は別にあって、つまりは、

 ある程度拘束されてた方が、
※たとえばうる星やつらで言えば原作があるとか。
むしろ彼の作品としては、

 僕向きになる

ということだったのだ。だから実際の話、イノセンスにしても、紅い眼鏡にしても、スカイクロラにしても攻殻機動隊にしても、

 さほど見たいとも思わないし、見てもたぶんそれほどフックしなかっただろうと思う。

現に、このパトレイバーでさえ、「1作目は好きだけど2作目以降は微妙」というのも正直なところなのだ。というか、

 それほどまでにこの劇場版一作目の出来は良い。

まだ見たことがない人は是非とも見て欲しい。出来うるならば、

 テレビのヴァルヴレイヴを見た後で見て欲しい。

もう天と地ほどの差がある。これが同じアニメなのかという気がする。

僕の印象の中で、「人が死んでる」と感じさせたのは、正直COLORの新劇場版ヱヴァくらいのものだったが、何のことはない、

 こっちも結構死んでる。

もちろん比喩なのだが、要はそれくらい映像の質が高い。特に、

 メカの戦闘シーンのクオリティは、ヴァルヴレイヴが子供の落書きかと思うレベル。

CGを使ってモデルを動かす分、「ロボットの部分」だけが画面から浮いてしまう。「それはそう言う物だから仕方ない」漠然とそう考えていたが、

 そんなのはたんなる作り手の勝手な都合であって、作品の善し悪しを磨き上げようというのなら、完全に否定されるべきものだったのだ。

パトレイバーが作られたのは1989年。実に24年も前の作品なのだが、
※ちなみにテレビ版のエヴァが作られたのが1995年。

 冷静に考えて、このクオリティは異常である。

カットワークや世界観、全体の中に差しこまれる「ダレるシーン<意図的らしいが」などに、押井節、同時に古さを感じる部分もあるが、

 作画の良さ、色指定の良さは、過去そしてこれから作られる全てのアニメの中でもトップ10に入りうるものだったと思う。

まぁキャラデザインやセリフ回しに違和感がないとは言わないので、全員が全員「傑作だ!」とは言わないかも知れないが、
※その点で言えば間違いなくカリオストロの城(現代過去未来アニメ全ての頂点に立つ作品)の方が上ではある。

 一瞬一瞬に見とれている自分に気付く。

たとえば「白」※特にブルッと来たのは上陸前雨の中の移動車両の白。誰にも同意して貰えないとは思うけど、「ちょっと泣きそうになった」ほど。
たとえばアップになったイングラムの指
たとえばどぶ川や海の水の表現
たとえば部屋の張り紙やエアコンのスイッチ
光と影、明暗のコントラストを強めた埋め立て地ほか多くのシーン

CG黎明期であるから、それが使われているシーンには正直ダサさ、古さを感じまくってしまうが、逆に言えばそれも味。当時はシゲさんと遊馬がHOSの被害を割り出す久保商店2階のシーンが特に好きで何度も見ていたけど、

 そんなのは氷山の一角でしかなかった。
 ※もちろんそのシーンは最高に素晴らしいが。

箱船上陸時序盤のガードロボットとのコンタクトなんて、アングルやカットも素敵なら2号機の足裏のアップ、破壊した破片、サーチライト破壊による光と影の落差、カーブ時の指揮車の重心移動、、、。

イングラムの身長は8mほどでガンダムの18mと比べると半分以下しかない。それでも、いやだからこそそのリアリティは、お台場で初めて見た立像のガンダムのそれを上回るほど丁寧に描かれていて、、、

 重い。

これはたぶん映像だけでなく、その音にも大きな力があるのだと思われるが、モーターやシリンダーや金属のきしみがあるからこそ「鳴る」音が、

 スゲェ胸を打つ!

零式の戦闘シーンの効果音なんて、それだけでご飯3杯ってくらいリアリティがあって、この音のクオリティは、エヴァですらなし得なかったものだなって感じ。

 つかなんでこんな凄い作画が実現したの?って疑問が禁じ得ないレベル。

たぶん押井守だけではここまでエンターテイメント性が高くならなかっただろうし、かといって彼の才能無しにこの絵は作り得ない。効果音だけじゃなく音楽も素晴らしいし、
※特に好きなのは上陸が決まって準備が始まる時の曲。榊さんもかっこいいし、超イイ。

 クライマックスが死ぬほど盛り上がるのも最高だ。

イングラムVS零式の描写の密度、ワンアクションごとの駆動音、煙や細かなパーツが飛び散る作画、水平線に登る太陽と、それに照らされる白と黒のコントラスト・・・。

 ブルーレイ買おっかなってくらい。

まぁブルーレイで買ったところでもともとのソースがそれほど高解像度じゃないから意味無いのかも知れないけどさ。

・・・

キルラキルを見て、「ここまで描けるんだ・・」って感心したりもしたんだけど、いやいやどうして、24年前にそれ以上のことをやってた連中がいたんだよなって思った。あとやっぱアニメは原画と作画が重要って思った。音も重要って思った。あと汚い話だけど、お金も。キルラは凄いけど、やっぱ費用対効果の高い作画が多くて、ヱヴァに顕著に見られるような「贅沢な描写」が少ないんだよね。その点本作にはそれがある、みたいな。波の描画とかスゲェ大変だと思うもの。

前回の僕の評価は覚えてないけど、今見ても十分満点★★★★★ある作品だった。カリオストロがもう作られないのと同じように、このヘッドギアというチームもまた、再結成は難しいんだろうな~、、、なんて思ってたら、

 2014年に押井守監督でパトレイバー実写化

全然知らなかったのでビックリ。つか主役が「みんなエスパーだよ!」でイイ感じの美少女を演じた真野恵里菜。アニメ版とはキャラも世界観も微妙に違うみたいだけど、とりあえず千葉繁さんもリアルに出てくると言うことで、

 ちょっと見に行ってもイイかなと思ってたり。

ただ、数作の短編劇場版のあとで、100分超の長編劇場版を予定してるらしく(2015年)、本命はそっちかな、とも思ったりなんだけどさ。

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