ガーディアンズ 伝説の勇者たち
nori君にオススメされたドリームワークスのCG映画。いくら友人に勧められたとて、感想はごくごくニュートラルに、自分の心に正直に。
悪くない。が、勧めづらい。
面白くなかったかと言われたら、面白かったと答えられる。
が、
とても面白かったかと言われたら、とても面白くはなかったと答える。
でも、
クライマックスで僕は泣いてしまっていたし、
映像的な満足感も極めて高かったし、
ハッピーエンドも嫌いじゃないし、
結局誰も傷つかなかったのも安心できた。
それでもなぜ勧められないのか、「とても面白いとは言えない」のか。
そして、
なぜ日本で劇場公開されなかったのか。
これは、つまり、
英語圏の映画だったから。
サンタクロースはともかく、イースターバニーやサンドマン、トゥースフェアリーに対する僕ら(複数形で大丈夫だよね?)の知識、印象は極めて希薄で、その思い入れや、愛情、親しみ、距離感は、「地元ィー」とは比べられるレベルじゃない。
蚊帳の外の人間が見ても、その本来の面白さや魅力が伝わるわけがない。
泣いてしまったけど、それはその雰囲気であって、本当の意味の感動ではなかったと思うし、ハッピーエンドではあったけど、どこか物足りなさの残るエンディングでもあった。序盤から中盤に掛けての展開も、知識と経験、たとえばイースターエッグを塗るとか、枕の下に抜けた歯を入れて、コインに変わってる、みたいな「思い出」があれば、
物語はもっとずっと、ずーーーーーっと楽しめただろうと思う。
だから評価は★★☆止まりになってしまう。
悪い映画ではないが、「楽しめる層が限られている映画」になってしまっていたのが凄く残念。でもそれは、「内側にいる子供」たちには、全く別に映ったのだろうと思うし、さっきも書いたけど、
ゴージャス極まりないCGは、見るだけでちょっと裕福な気持ちになれるレベル。
その点「ヒューゴの不思議な発明」や「タンタンの冒険」とは一線を画すところだと思う。伊達に「お金を掛けすぎた」と言われるだけのことはある。
正直日本に同じようなテイストを、と思ったとき、浮かぶのは、
シュガーラッシュ。
日本人にも馴染みのあるゲームキャラで仕上げたファンタジーは、本作との共通点も多い。でも、
たぶんホントに訴求出来るキャラってなると、、、不在。
というのが現実的なものだと思う。ドラえもんだろうとピカチュウだろうと、しんのすけだろうとマリオだろうと、ここまで「明確なキャラ付け」をしてしまうのは、個人のイメージや思い出があるがゆえに難しいだろうって思うんだよな。残念だと思う反面文化の違いだからしょうがないとも思う。
正直勧められる対象は少ない。もはやこのレベルでは、中二の娘にはキツいだろうと思う。でも、
今でもサンタを本気で信じている子には勧められる。そして、
子供の頃サンタを本気で信じていた大人にも。
絵に描いたようなファンタジーで、シニカルな部分は皆無だ。悪い奴は出てきても、嫌なヤツは出てこないし、知名度を思えば、まさに
宝石のような貴重さと希少さを持った作品だったと思う。
まだ小学校に上がってないようなお子さんの居るご家庭には、ぜひオススメしたい。大きなテレビとブルーレイであれば、その「贅沢な時間」は、きっと高い満足度を与えてくれるはずだ。
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