モンスターズユニバーシティ
世間がどうとかはこの際関係ない。僕が見たのが今日だから、今日感想を書くのだ。
とは言ってもそれほど語ることは多く無い。見たい人は既に劇場で、DVDで見ているだろうし、見てない人はほとんど今後の人生で触れることもないだろう。特に、僕のブログで感想を目にした人が、「見たくなる」可能性は低いと思う。
モンスターズユニバーシティは、ピクサーのCGアニメ「モンスターズインク」の続編であり前日譚だ。マイクとサリ-二人の学生時代にスポットを当てたエピソードで、ぶっちゃけてしまえば、
売れたから作られた、ややもすれば強引なスピンオフ作品だ。
だから、全体的に見てどこかいびつで、どこか物足りなさが残ってしまうのは、いたしかたないのかも知れない。が、
そうは言ってもモンスターズインクの続編だからして、、、
それなりの期待はしてしまっていたのだけど、、、
うーむ残念。
先日のウルヴァリンSAMURAIよろしく、前作を全く超えられなかったのが、僕の正直な感想だ。評価で言えば★☆くらい。もちろん僕の好みなので、これが最高という方に文句があるわけじゃないので念のため。
では何がダメだったのかと言えば、一言で、
ストレスが溜まりすぎ。
マイクのキャラはそもそも人をイラつかせるように仕上げられている。実力がないのにいきがって、自分中心の楽天家だから常にマイペース。本編の多くを占める大会での展開も、ほとんど偶然や運に助けられた物ばかりで、たとえばマジメに努力して実力を付けた者からしてみたら、どこか許せない気持ちを喚起させたんじゃないかとすら思う。
※まぁその点ヒールの方も多少なり「嫌なヤツっぽさ」を描写してはいたけど。
前作の女の子のような逃げ道がなく、終始マイクを中心に物語が進んでしまうため、見ていていたたまれない気持ちが払拭できない。人によっては違うかも知れないけど、自分には、
マイクが憐れで憐れで仕方なかった。
なんでそんな気持ちで見なきゃいけないんだ?ってくらい。ただ、
だからこそクライマックスは盛り上がったりもしたのだけど、
正直そんなんじゃ全然足りないのだ。
マイナスの溜めが大きすぎて、ラストのカタルシスじゃ全然バランスが取れない。9割つまらなくて、1割楽しいじゃ、映画の感想としては割に合わないとしか言えない。
ちょっと書いたけど、ヒールのキャラ立ても全然甘甘だし、仲間も僕には全然魅力的に映らなかった。どことなしかカンフーパンダのチームを思い出したりもしたけど、
そのままピクサーとドリームワークスのスタンスの違いみたいなのが見え隠れ。
ドリームワークスがかっこよく強く、でも負ける仲間とすれば、ピクサーは弱くて情けなくても、友情で固く結ばれた仲間。やっぱり僕はヒロイックな強い仲間の方が好きなんだよな。よっぽど見ていて、
覚醒してくれ!
って思った。コブラの「ならず者チーム」みたいに、オチこぼれだけど実は超強い、みたいなののが、
単純に好きなんだよ。
でも、
学長だけはとってもよかった。
有言実行。言葉にウソがなく、感情に流されない実力者。前作の社長とはバックボーンが全然違い、「本物」として描かれた彼女は、ビジュアルも声(吹き替え)も、モーションも最高。
実際一番怖いの学長だろっ
って感じだった。
あと地味に残念だったのは、マイクに帽子をくれたこわがらせ屋のアニキが、結局最後まで姿を見せなかったところ。帽子がなくなっちゃったから、ってんならエンブレムだけでも残せばよかったんじゃないかと思うし、うーん、、やっぱ今ひとつ。
笑ったのはママが車で「ガム食べる?」ってとこくらいかな~。思い出せる限りでは他に盛り上がったところもなし。残念。
前作が、おしゃべりマイク、のんびりサリー、かわいい女の子、、、(ブーか<調べた)に、ヒールのランドールと、ビジュアルインパクトのある社長(衛生局だかのナメクジババァは、今回友情出演に留まっていたのが残念)など、
キャラのアピールが凄くバランスがよかったのに、
結局今回は「若かりし頃」のサリーがマイクとややかぶり気味だし、チームメイトがのんびりで、、、とにかくいびつ。
だから最初に書いたように「強引なスピンオフ」って感想が出てきてしまう。
もしかしたら僕のように、モンスターズインクは好きだったけど、本作は見ていないという人がいたとしたら、
とりあえずテレビでやるまで待ってもいいと思う
というのは伝えたい。過度な期待をせず、食事の時間に見るくらいだったら、十分損したとは思わないだろうなって思うから。
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