好きじゃないフルーツの話
正確には一番好きではないフルーツの話。くだらない上に短いが、僕が書きたいと思ってしまった以上書くしかない。ネタ不足の折、華麗にスルーされるもやむなし。
以前一番好きなフルーツに関しては、「桃か梨か」みたいな話を書いた気がするが、今回はそんなトップグループではない、割と中途半端なランカーたちの話。
みなさんはイチゴ好きですか?
ここで貴兄が婦女子であるなら、その答えはかなりの確率でYESであろう。勝手なイメージであるが女性はショートケーキのトップオブザワールドに一方ならぬ思い入れをしている生き物という気がする。
でもイチゴって結構ムラがあると思うの。
美味しいイチゴは確かに美味しい。個人的にはいわゆる「イチゴ型」の宝石のようなタイプではなく、ライディーンの「ガンテ」↓
http://seesaawiki.jp/w/ebatan3/d/%A5%AC%A5%F3%A5%C6
のような、なめこのこしかけの腰掛け役を演じている「猿の腰掛け」のような、
グデェェェェン
としたフォルムの大きく甘いヤツが好きだ。一口では食いきれないレベルのデカいヤツが好きだ。いや、好きだった。
ここ20年くらい食べた覚えがない。
最近は市場から死滅してしまったのだろうか。逆算すれば、今年成人した諸君は、そのガンテを見たことがないということになる。そりゃそうだ勇者ライディーンは1975年のサンライズ作品。監督は富野善幸で、作監は安彦良和だ。今から39年も前の話を知ってるわけがない。知ってるとしても超者ライディーンだろう。
そんな稀有なイチゴに巡り会える確率は、そうそう高くはない、言ってみれば、「非日常的なイチゴはイチゴ本来のランキングに考慮すべきではない」と思うのだ。
本来のランキングとは何か。それはつまり、おのが身をフルーツの前にやつすとき、至って平常運転で巡り会い、食すことが出来るフルーツの、「素の表情」。日常のランキングのことだ。
イチゴは残念ながら結構低い。
とにかくデリケートでキズが付きやすく、日持ちしないし、甘酸の落差が激しいので、おちおち口に運ぶ気になれない。まだショートケーキや大福のように、甘味のサポートがあれば何とか食い下がれる気もするが、単体での攻撃力(味)は低いと言わざるを得ない。
バナナはどうか。
バナナと言えばポピュラーにしてオーソドックスなフルーツの一画ではあるが、そのリーズナブルな価格と、ラフに扱われがちなルックスで、「宝石のようなイチゴ」と比べ、「ゴリラにバナナ」のような「切ない扱い」に落とされがちだ。
だが、バナナのアベレージは他のフルーツと比べても群を抜いている。
確かに数日おいてスウィートスポットが発現してくると、両端の「しょぼくれた感じ」に切なさを抱くこともあるが、固くても柔らかくても、最低限の甘みを保証してくれる安心感は、むしろイチゴより僕は上だと感じている。初期状態でボディがガードされていて虫や汚れに対する安心感がありつつ、そのガードを解く術も、スイカはもとよりみかんより容易い。というかフルーツの中で最も、
防御力と素早さのバランスが良いと言えるだろう。
いや、防御力と素早さだけではない。「腹持ち」という意味で言えば、「HPも高い」と言って良いのではないか。確かにバナナには華がない。
※「花」はあるけど。
だから桃や巨峰のような攻撃力はないし、スイカのようなパワープレイも難しいだろう。
※バナナがパワープレイ出来るのは南極でクギを打つ時くらいだ。あんまし経験はない。
しかし一年中いつでも見守ってくれているその心強さ。風邪や下痢で弱った体にもバナナはいつでも優しく微笑みかけてきてくれる・・・
年間消費量的に見ても、僕個人ではイチゴ、リンゴ、梨、スイカ、ネーブル、みかん、桃、ぶどう、メロンなど他のフルーツを抑え、堂々ナンバー1だ。
主役にはなれないかもしれない。でももし彼がいなかったら、、、
ただ、
もし複数の選択肢が目の前に現れたら、果たしてバナナをチョイスするだろうか。
人はバナナを最優先には出来ない生き物なのだ・・・何と業の深い。
年間消費量は少ないが、僕が好きなフルーツがもうひとつある。前述のように複数種から選択を迫られた際、僕が迷わず手を出す相手がいる・・・
パイナポー・・・
ヤツはまさにバナナの対極に当たると言っていい。日常的ではないし、防御力の高さがあまりに高すぎる一方で、
※もはや「やいばのよろい」装備だ。
素早さは極端に低い。素手でパイナポーの鎧を貫いてダメージを与えることは、マス・オオヤマでも容易ではあるまい。
また、攻撃力=甘さ、美味さという点でも、パイナポーはバナナの対極と言える。とんでもなく酸っぱい時と甘い時・・・
だがそれはひとつのボディに封入されているのだっ!
常に「甘いか酸っぱいか」のギャンブルが同居するドラマティックな果実。それがパイナポー、、、正式名手榴弾。アベレージを取ればそれはバナナに勝るとも劣るまい。
常にスウィートサイドのパイナポーだけ食べ続けることが出来たなら、、、
そんな贅沢が果たして許されていいのか。
バイキングならば許され得る。
っていうか、僕はパイナップルが大好きなのだ。絶対どっちか甘いから。裏切られないから。あとあんまし食べる機会がないし。
プリンスメロンやエリザベスメロンというチョイスもある。
マスクメロンのような「非日常感」はそれらセカンダリィメロンにはない。だがボリュームがあり、甘みも十分だ。
足りないのはバナナ同様「華がないこと」。
あの緑なら緑、白なら白といった、愚直なカラーリングはどうだ?もちろんどうだと言われても、って感じだろうが。時として彼らは、フルーツの範疇を離れ「ウリ」とか言われちゃったりする。ウリって、、、もはや野菜だろ。
やっぱり味気ない。あとバナナほどいつでも食べられる感はない。
※それはパイナポでも同じだけど。
でもやっぱ僕はパイナポのが好きかな。セカンドメロン系は油断するとカッティング師が「ここはもはや実ではなく皮じゃん・・・」ってエリアまで踏み込んで切り分けてしまうことがあるけど、パイナポは割と(僕の経験上)そういうこと少ない気がするもんな。
まぁパインにはたまに「イバラ」が混入されてたりするけどな。
それは口に入る前に索敵除去可能だしな。
デラウェアはどうか。
言ってもパインは非日常性が強すぎないか。パインを論ずるのは桃や梨を論ずるのに通じはしまいか。その点デラウェアの小粒で糖度の高いスタイルは、バナナほどでないにしても日常に近しい気がする。そんな気が少しだけする。
だがブドウファミリーには共通の弱点がある。
そう、
防御力が低すぎる・・・
あの「ポイズンド」なピースが口に侵入したときのダメージは、多くのプラスを台無しにしかねない。触れた瞬間に「こいつはヤベェ気がする・・」連中は華麗にスルーも可能だが、ルックスがキムタクで声が森本レオの場合は、なかなかそうはいかない。ついつい口に放り込んでしまう・・・
「!!くはっ」
日常には様々なワナが待ちかまえているが、デラウェアの「ポイズンピース」もまた、そのひとつだと言えるだろう。
-------
フルーツはとかく攻撃力でその強弱を論じられがちだが、実際には防御力や素早さ、HP、そして何よりコストパフォーマンスを見過ごしてはならない。
バナナは決してチャンプにはなれないかも知れない。だが、それだけがフルーツの魅力の全てではないはずだ。オレはそう信じる・・・。<つかクリスって何者?▲▲△。
| 固定リンク
コメント
どうもこんにちわ
以前ラジオで誰かが「ミカンは過小評価されてる」と主張してて、なんとなく納得していまったことがありました。
皮むきに包丁などがいらないバナナ級の気軽さに加えて、ジューシーさも併せ持つミカンは確かに、身近さゆえに侮られてる影の実力者かもしれません。<俺って何者?
投稿: 右利き | 2014年6月 2日 (月) 13時56分
どもです右利きさん、クリスです。レス遅くなって申し訳ない。テラリアにどっぷりハマりまくってました(^^;。
※というか今もなのですけど。
ミカンとバナナは、前者の「ジューシーさ」「当たりのクオリティ」と、後者の「安定感」「お手軽さ」の戦いですかね。何だかんだ言ってミカンをむく方が、バナナをむくより大変だと思う一方で、ミカンの美味しいヤツはバナナのそれを軽く凌駕する一方で、ミカンのダメなヤツ
※超マズい房とか。
や酸っぱいヤツは、バナナと戦う前にやられてる感じです。
ただ、「量」という点にも着眼すると、バナナは行ってもせいぜい2本が限界なのに対し、ミカンは平気で5個とかいけちゃいますからね。上手く「ハマった」時のポテンシャルは、ミカンの方が間違いなく上ですね。
※でもそのリスクが嫌いだから、二者択一で僕はバナナをチョイスするんですけどね(^^;。
投稿: クリスfor右利きさん | 2014年6月21日 (土) 03時00分