PCフリーゲームいくつか~その2~
歳と共に楽しいと感じるツボ、感性が移ろうのはごくごく自然な話。齢44にもなって、未だにゲーム、ゲームって、、、ろくな大人じゃないな!オレは!っていうかもしブログ書いてなかったら、案外ゲームとかやめてたかもってちょっと思う。スマホ変えてから数日、ほとんどゲームしてないけど、案外平気だったりするし、そもそもやりたくなるようなゲームが出ないしな。
今回は前回紹介し損ねた4本をご紹介するわけだけど、どれもそれなりに評価をもらっている作品なのにも関わらず、意外と楽しめない自分がいた、というか、厳選に厳選を重ねてチョイスし、購入している「猛者」たちと、ツクールを使って素人が作ったゲームを同尺度で語ろうというのがそもそも間違っているのかも知れないけど、やっぱこれもこれで、時と共に楽しく感じさせるエンジンの排気量が上がってるというか、ハードルが高くなってきているのかも知れないな。
冒頭から余談だけど、スーパーマリオ、あんじゃん?あれって今でもシリーズが作られてて、やればそれなりには楽しいんだけど、たとえばテラリアとかと比べて、「沼に落ちて行くような感覚でハマる」ということはない。一回やって満足というか、まぁ満足ではないのだけど、数時間ブッ通しで遊び続けたいと思わせるトリガーが「ない」。
※足りないのではなく「ない」。
最初から任天堂が「ゲームを遊び続けさせない」ようにそう作ってる可能性もなくはないけど、一日遊び終えて、翌日また起動したくならないのはなんでなんだろうと思う。あの手のゲームで、子供と一緒に遊ぶとかじゃなく、完全に自分の意志で完遂したのは、SFCの「星のカービィスーパーデラックス」まで遡ってしまう。
※3Dなら「マリオ64」かな。
シューティングゲームでもそうだけど、同じ面を繰り返し繰り返しがんばれないだけでなく、新たな面にもほとんどワクワクしない。森があり氷があり砂漠やピラミッド(遺跡)があり、未来があり洞窟があり、お城や要塞や、、、。
でもそういうシチュエーションだけがゲームのモチベーターでないことは、ハマりこんで明け方近くまで遊んでしまうゲームがあることからも間違いない。
僕が思うに、
昔のゲーム、ゲームセンターにあったゲームが家庭用に移植される、その移植度を問われていた頃のゲームは、まず「100円を入れさせる」ことが重要だった。キャッチーであり、わかりやすく、魅力的な入り口が、ゲームとしての非常に重要な魅力のポイントだった。だが今は、、、というか少なくとも僕が求めているのは、
ゲームを止めさせない工夫。
スタート直後、RPGなら最初の戦闘、アクションやシューティングなら最初の面から、レベルアップ、次の街、次の面、ボス、そして次の面への流れなど、全てに「やめられなくなる」仕掛けが不可欠だと思う。
冒頭でストーリーとかの長文を読ませる。ロードが長い。説明が多い。ルールが複雑で一気にまくしたてられるのもウンザリする。わかりにくいパラメータ、変化のないレベルアップ、目的や目標が曖昧だったり、仮にあってもそれを実感させない距離感・・・。
今は昔と違ってタダで遊べるゲームが山ほどある。ホントに山ほどだ。体験版ですら有料だった時代とは全く違うのだ。モグラを叩くだけのシンプルなゲーム性に4000円払うバカはいないのだ。
ゲーム業界に限らず、お金を稼ぐのは大変な世の中だ。「基本プレイ無料」でも、最後まで無料のまま遊ばれては困る。でも課金臭がキツ過ぎるのも疎ましがられる。遊ぶ方も気持ちよくお金を使いたいし、気持ちよくお金を使いたくなるだけの面白さが、継続するモチベーターが欲しい。
最近のタイトルだと、ドラゴンフライトはかなり良く出来たゲームだと思った。LINEという強力なバックボーンとリンクしてプレイヤーを増殖させ、閉じたランキングで優越感を刺激し、課金コンテンツも嫌味じゃなく、グラフィックやシステムもキャッチーで間口が広いくせに、それなりに遊び込める(すぐ行動ポイントが枯渇するわけじゃない)バランスになっていた。
友達と一緒にゲームを遊ぶのは楽しい。ひとりなら「不条理」でも、友達となら「手強いな!」になる。でも友達と同じゲームを買うのはなかなか大変だ。それが面白いかどうかもわからない状態で、何千円も払うハードルは高い。
言っちゃなんだが、ネットで顔が見えない相手と一緒に戦う(共闘も対戦も)なんてのは、オレに言わせたら全く面白くなんてない。相手が強ければ凹むだけだし、弱くても優越感など感じない。だって相手は3歳とかかも知れないんだもの。ゲームを始めたばかりの人なのかも知れないんだもの。
もちろんそれはメーカーも理解しているからこそ、WiiでもPS4でも、コミュニティの重要性を掘り下げて組み込んでいるし、パズドラほかスマホゲームのテレビCMも、知り合いとのコミュニケーションを中心に据えている。
要は、「ひとりではゲームを続けられなくなってきている」
ということなのだ。
鮮度やドキドキや衝撃を伴った「新たな娯楽」としての魅力は、今のコンピュータゲームからは「消費し尽くしてしまった」。継続してプレイさせるには、常にプレイヤーがメリットを感じ続けられるインフレ報酬と、コミュニケーションの場、環境が不可欠になっていく気がする。
でもネットにはホントどうしようもないヤツもいるからな。
なかなか難しいところなんだよな。全員が善人なわけはないし、もし仮に全員が善人であっても、既にそうではないと思い込んでる人を誘い出すのは難しい。堅い食べ物を除くように、悪人を徹底的に排除する強力なフィルターおよびシステムが要る。その上で遊べば、きっとスーパーマリオでもずっと楽しめると思う。
ここまでで結構燃え尽きちゃったので、感想はごくごく軽く・・・。
●マージカルマン イトア
http://yuyak106.wix.com/area106#!game/c21nl
2D俯瞰ドット絵のRPG。物語が凝っていて、「良く出来ている感」が凄く強く、スクリプトも悪くないが、結局はフラグ潰しの繰り返しになってしまい、無駄な移動やチェックがモチベーションを下げてしまう。
よく「良く出来たフリーゲーム」に対して、「フリーとは思えない」という感想が見られ、本作にもそれらは多かったが、僕が感じたのは、
古さ。
スーファミの頃だったらスゲェ面白かったんだろうな、と思ってしまう。時間を無駄遣いさせちゃダメに「なってきてしまった」と思う。昔に遊びたかった。でも良く出来てるけどね。★★☆。
●Ruina廃都の物語
http://homepage1.nifty.com/blackhat/ftotfr/game.htm
これもマージカルマン以上に古さを感じさせるゲーム。スーファミというよりゲームボーイのDT(ゲームスタジオが作ったゲーム)みたいな印象と、「ゲームブックライク」なスクリプトは、こないだ僕が書いてたダークソウルの情景描写を思い起こさせた。
雰囲気も悪くないし、奥も深そうなんだけど、フリーカーソルをパッドで操作するチューニングが不安定で、
※特に360コントローラだと。
基本オートで戦う感じなのにカーソルを毎回動かさなきゃならなかったり、あまり眠らない(体力回復しない)でプレイした方がのちのち良いことがあるとにおわせるだけにおわせて、そのメリットが不透明だったりと、ディティールに甘さ、古さが見られる。
他にやるゲームがない高校時代とかでクラスメート4人くらいで一緒にプレイしたりすれば、十分楽しさが味わえただろうと思うけど、今の目には正直厳しいという感じ。★★。
●ありふれたホシの終末期NextPhase
http://crazyiscream.com/dl.html
横スクロールではあるけど、基本全滅→進むの繰り返しなので、事実上固定画面のアクションシューティング。
ジャンル的には非常に好みではあるのだけど、ボスの攻撃が弾幕で、そっちに経験値が低い自分にはイマイチ楽しさが伝わってこなかった。あと世界観やストーリーも凝っているが、それが好みじゃない自分には蛇足でしかなく、一言で言えば、
自分には合わなかった。
評価は★。でも好きな人なら6点くらいまでは上がると思う内容ではあったかな。
●アクションモグラ
http://hp.vector.co.jp/authors/VA036419/game.html
冒頭の話をしたくなったのは、このタイトルのせい。ぶっちゃけ言うと、
スゲェ面白いと思う。
でもって完成度も高いし、賞を取ったというのも頷ける。クラス的には「洞窟物語」を100としたら、90くらいの完成度で、これこそまさに「フリーとは思えない」
※完成度の点で
内容のタイトルだ。純粋なクリス評価でも★★★☆くらいある。
だがしかし、なのである。
僕は一日目「これは面白いな~」と本気で楽しんでプレイしたにも関わらず、
翌日もうやってないのである。
あんなに楽しめていたはずなのに、別に謎で詰まったとか、目の前のニンジンがなくなったというわけでもないのに、
翌日までやる気が継続しない。持ちこたえられなかったのである。
つまりこのゲームは、
面白いがひとりではそれが100%維持出来ないタイプのゲーム
だったのだ。例えば長男でも娘でもいいが、誰かと一緒にやっていればたぶん全然そのモチベは薄れなかったんじゃないかと思う。このゲームがたとえば3DSに無料配信され、「みんなで遊ぼうよ!」と盛り上がるイベントの内側にいることが出来たとしたら、
こりゃスゲェのが出てきたな!
とお祭り騒ぎになったかも知れない。そのくらいのゲームなのだ。
たしかにジャンプはクセがあり、動きがモサっとしてはいる。だが、徐々にいろんなことが出来るようになり、個々の敵への対処法が見えてくるバランスはまさに秀逸。一度クリアしたマップでも、アイテムやルートが隠されている可能性をはらみ、再度プレイしたくなる構造も素晴らしい。スクリプト、グラフィックは洞窟物語に匹敵するレベルだし、
※音楽は洞窟物語の方が上だけど。
本当に素晴らしいゲームだと思う。
でもそれを「楽しみ続けられない」自分がいるのも事実。
誰が悪いということじゃないんだと思う。もっと言えばそれこそが「老い」なのかも知れないとも思うけど、、、
クリアまで遊ぶことが出来なかったんだよな。
・・・
余談だけど、洞窟物語のスタッフが新作をリリースしたね。1000円くらいだったかな。見た目がもう全然違っていて、正直魅力は薄い。でも遊んだら遊んだで面白いかも、とも思うんだよな。まぁスマホ買ってお財布が厳しくなってるから、よほどの事がない限り重い腰は上がらないんだけどな。
それともう一つ。6/2にPS3版テラリアに大型アップデートが来るというニュースが!これは無料だし、単純に、
スゲェ楽しみ!
あれこそモチベーションを途切れさせない構造の見本みたいなゲームだと僕が思ってる傑作だからな。
| 固定リンク
コメント