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2014年5月29日 (木)

僕が面白いと感じるマンガ

頭文字D、甘い生活、ドラゴンボール、山崎銀次郞、エンジェル伝説、北斗の拳、ガラスの仮面、あとは、、、ダッシュ勝平、釣りキチ三平、ゴルゴ13、コブラ、ヒカルの碁、うっちゃれ五所瓦、湘南爆走族、火の玉ボーイ、、、

もちろんこれ以外にもあるけど、これらの作品は共通して、

 主人公が強ぇぇ。

努力して強くなった一歩みたいなキャラではなく、元から相当強ぇぇ連中。天武の才に恵まれた、なるべくして主役になった猛者たち。

 その清々しいまでの強さが、しみじみと僕を惹きつける。

娘が読んでた「ワンパンマン」だっけ?ワンパンチで敵を倒しちゃうヒーロー。ある意味それも強いわけだけど、

 それが伝わって来なければホントに強いとは言えない。

相手が近所の不良止まりであっても、強さが伝わってくればそれはつまり、

 マンガとして面白い。

というか、主人公が強い、かっこいい、凄いというのは、現実の自分がどうこう以前に、

 魅力がある。

指一本で自分よりデカい相手を翻弄するケンシロウ。飄々としながらも誰にも負けない江口洋助。なりは小さいのにガンガン点を取る勝平の姿は、小学生の僕にスゲェ夢と笑いを与えてくれたし、実力があるのに油断しないゴルゴの強さは、いつも本物はこうあるべきだと納得させてくれる。

でも、大抵の場合において、主人公が最初から強いケースは少ない。先に挙げたタイトルは該当するが、やはり最初はそれほど強くなくて、努力と経験の末強くなっていく、ジャンプ方程式に則ったヒーローが「普通」なんだろうと思う。ハリウッド映画でも、最初からハッピーで満たされた主人公が強くなるケースは少ない。

 どこかに「溜め」が不可欠だと思われがち。

でも実際はそうじゃないんだろうと思う。冒頭のマンガ、全部読んだことがある人は少ないかも知れないけど、

 どれも普通に、そして非常に面白い。

結局溜めなんていらないんじゃないかという気すらする。桜木花道は確かに素人だったが、その身体能力は元から光るモノがあったし、一歩も揺れる漁船の上で足腰を鍛えてきた過去があった。本気でゼロから強くなったと言えるのは、キャプテンの谷口くらいなんじゃないか。というか谷口も、

 努力出来る才能があった。

要は「才能」なのだ。最初から勝つべくして勝つヤツが勝つ。あとはそれをいかに上手く引き立てられるヒールと、御輿を担げる連中が脇にいるかということなのだ。

 池谷先輩が重要なのだ。

 コーナー3つで失神する相手が、

 「おそろしい子・・・」と白目でつぶやく元紅天女が、

 インターハイ優勝の柔道家が重要なのだ。

だからワンパンマンはそれほど面白くないんだと思う。
※読み進めていけば違うのかも知れないけど。
塔矢アキラいてこそ佐為の力が映える。

最近またも甘い生活を読み返している。ついこないだ読んだばかりなのに、また最初から読んでいる。限りある人生を一度経験した物語のリプレイで消費するのは、正直おろかなことかも知れないと思いながら、ついつい読み止まらずに右から左へ積まれたコミックスの天秤が傾いていく。

ただ強いだけじゃダメだと思いつつも、それでいいじゃんとも思う。そんなに難しいことなのかな、と思う。絵の上手いヘタは当然あるだろうけど、面白い話ってのは、実はとてもシンプルなんじゃないかと思う。

 エヴァのシンジとか別にイカさねぇし。

 ノノのがカッケーし。

でもこれがゲーム(アクションやRPG)になると、途端にこの文法が通じなくなるのはなんでだろ。苦労して勝たないと爽快感がない?安易に進めてクリアされたらボリューム不足って言われる?そもそも弱い者イジメして何が面白いの?

 見せ方なんじゃないの?

マンガでもアニメでも実写でも面白い骨子が、ゲームだと必ずつまらないってことはないはず。

もちろんゲームにはゲームにしかない面白さがあるのはわかってるつもりだけど、頭文字Dや甘い生活を読むと、その面白さの次元の高さにあらためてほれぼれするんだよね。

 なんでこんなに面白いんだと思う。

北斗の拳でも、気付けばファルコと海を渡ってるんだよ。シンの辺りから読み始めたにも関わらず!

マンガはゲームと違って自分のペースを自在に操ることが出来る。特に二度目ともなれば、つまらないところをはしょって面白いところだけを読み進める「ズル」も出来る。でもドラクエIIIでいきなりレベル18になってダーマの前にいても、きっとそこから遊びたいとは思わない。

 マンガは強いところからでも面白いのに、ゲームは「強くなる課程」が面白い。

でもそれって「天武の才を持った勇者」設定なら、脇に太鼓持ちを従えさせることでもっとずっと面白くなったりしないのかな。雑魚のモンスターが、

 「や、やべぇ、、、こいつには勝てる気がしねぇ、、、」

とか言いながら逃げてもいいんじゃないの?っていうか、

 スゲェ面白いマンガのストーリーテリングを、ゲームの文法に翻訳して製品まで落とし込んでくれたりは出来ないもんなのかな。

釣りのゲームでも、「この池には主がおってのぉ・・」というじいさんや、「オレが絶対先に釣り上げてみせるぜ!」ってライバルがいてもいいんじゃないのかな~。

 ポケモンとドラゴンボールをもっと絶妙にブレンドしたら、スゲェ面白いゲームが出来る気がする。

というか、

 マンガ、侮れねぇって思う。

今更だけど、

 マンガって面白れぇな、って思う。

 面白れぇマンガ、もっと読みたいな、って思う。

僕が知らないだけで、マンガボックスのフリータイトルの中にも、上に挙げたような「超強い主人公」の作品もあったりするんだろうか。つか上記作品だけを繰り返し読んでいても、それはどれでいいかな、という気もしないでもないんだけどな<スゲェジジイ的な発想だけど。

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コメント

クリス(今回から)こんちわ。

「うっちゃれごしょがわら?」読み方違うかな?
「甘い生活」「火の玉ボーイ」「ダッシュ勝平」
は読んでないんだよなー。
とくに「ダッシュ勝平」はずーっとずーっと読みたいと
思ってたけど、今じゃマンガ喫茶にも置いてない。

子供たちのマンガ教育係は僕なので、

本人が集めてるマンガ以外にこちらからすすめてきた
読ませてきたマンガがそこそこな数になってきた。


長男と次男若干違いはあるけど、

まずは「ドラゴンボール」「どろろ」「ブラックジャック」「リングにかけろ」「おれは鉄平」「はじめの一歩」「キューピー」「ルーキーズ」「柔道部物語」「1,2の三四郎」「ヤワラ」「ヒカルの碁」「クローズ」と読み進めてる。

長男自身で集めてるのは「トリコ」
次男は「妖怪ウォッチ」

そして二人とも、いや僕も入れると三人とも「ワンピース」
三巻あたりで挫折。僕なんかは三回挫折してる。

あれほどの人気を誇るのは、読んでいて分かる。
がんばって読んでいった先にはスゲー感動や
名場面がいっぱいまってんだろーってのも、
分かる。

でも、セリフの多さやコマ割り、つまりテンポがどーしても
僕は合わず頓挫してしまうんだよねー。

それにホントに自分にとって面白いマンガは頑張って読まない。

次の日早起きしないといけないのに、読み出したらどうにも
止まらずに徹夜させられてしまうようなマンガだもんね。

長男、次男、僕の三人とも口を揃え一番面白いマンガは
「おれは鉄平」。

クリスのこのみにあうのかは、強く疑問だけど、
「キューピー」「クローズ」「グラップラー刃牙」
はそーとーオモロイ。
が、
「キューピー」「クローズ」は不良マンガ。
「グラップラー刃牙」はそうとうエグい怖いシーンが、
バンバン出てくる。

「グラップラー刃牙」は中盤くらいからはじまった
トーナメント編はおそらく神が降臨してたんじゃないのか、
と思ってしまうほど、いい。

専門学校のころから、終ったこないだまで唯一
立ち読みし続けたマンガ。

どーなんだろーね。
クリスはいつか読むことあるのか、ないのか。

投稿: | 2014年6月 1日 (日) 12時05分

ちすnori君、クリスですども。

読んでないマンガでも、それが明らかに面白いことがわかっていて、かつ絵柄に抵抗がない(受け入れられる)作品は、ホントに死ぬ前に一度は読みたいって感じになるよね。特に五所瓦は柔道部物語に通じるものがあるし、甘い生活はヒカルの碁やマスターキートンみたいな「天才が主人公」に通じる物があるから、僕自身も強く勧めやすかったりします。

特にマンガの利点としては、アニメやCGと違って、その絵のクオリティにいい意味で限界があるってことですよね。確かに古くさいものはあるけど、アニメほどの落差はないし、少年漫画であれば、僕らが小学生の頃と今の差なんて、
※特にあだち充とかはまんまですし
ないも同然ですからね。まぁ作者によっては作風が変わっていく人もいるけど。

ウチの娘もかなりマンガ読むんだけど、ぶっちゃけその好みは結構違うというか、クロスしてるところもなくはない程度なんだよね。まぁ中三女子と好みが一緒ってのも、それはそれでどうかという気もするけど(^^;

>面白いマンガはがんばって読まない

全くその通り。人に勧められて読むときとかに多いんだけど、たとえば全10巻とかでも、作者がマンガを書き始めた初期の頃の作品とかだと、

 その10冊で画風が全然違ってたりする。

オススメする側は脳内で「10巻の完成度」になっちゃってるから、今イチから読み始めるのが結構キツかったりするんだよね。
※シャカリキとか1、2の三四郎とかそうだった。

あれから少しだけ「おれは鉄平」を読んだけど、もうお母さんや姉妹のシーンがキツ過ぎてキツ過ぎて、、、。無理だと思いました。

ホント、がんばらなきゃダメなマンガは、何だかんだ言ってその人には不向きなんだろうと思う。ワンピースでもそうだけど、やっぱ持って生まれた相性ってもんがあるし、ハードルが低そうだから見失いがちだとも思うけど、、、

 自分クローズとか絶対ダメだと思うもの。

冒頭にも書いたけど、結局は絵の好みがやっぱ重要なのかも知れないね。「生理的に受け付けない絵」だと、その先がなくなっちゃうというか。ワンピースも結局そこなんだよな。鳥山明先生が描いてたら、絶対読みまくってたと思うし・・・。

投稿: クリスfor nori君 | 2014年6月21日 (土) 03時00分

咲-Saki-っていう漫画がオススメですよ
美少女たちによる、熱い麻雀が繰り広げられる漫画です
特に主人公の宮永咲さんが麻雀の「魔王」と言える程の才能をもっています
麻雀のルールをご存知でしょうか?役がなければあがれない(点数を獲得出来ない)ゲームです
様々な役があり、主人公の咲が多用する「嶺上開花」という役はめちゃくちゃ出る確率が低いレア役です
そんなレアな嶺上開花を連発する咲さんが滅茶苦茶かっこいいですよ
その他にも、特殊能力をもった美少女たちが全国目指して戦います
麻雀のルールを知らなくても楽しめる作品です

投稿: どうも | 2014年11月18日 (火) 23時12分

はじめましてかな、どうもさん、クリスです。コメントどもです。でもお返事遅くて申し訳ない。「咲」オススメ戴いてありがとうございます。

実際に麻雀を打った事は一度もないんですが、ゲームでは多少さわったことがあり、マンガも読みますので、ある程度はわかります。咲は本屋で表紙を見て「悪く無さそう」と思いつつ、今ひとつ踏み込めない感じだった作品ですね。絵面は嫌いじゃないけど、

 オーラを感じない

みたいな。キンドルサムスンの無料マンガに入ればぜひ読みたいんですけどね~。
※デジタルだと今一巻は290円くらい。高くはないんですが、、、。

最近このレベルの絵を描く人が増えましたから、どうしても横並びで見てしまうんですよね。

投稿: クリス | 2014年12月 6日 (土) 21時21分

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