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2014年7月29日 (火)

GODZILLA

まだ見に行く前なのだけど、とりあえず「見る前だからこそ」の話を書いておく。

期待値は★★。それより上なら満足すると思うが、正直深夜にやっていた特番を見る限り、

 ★くらいの映画かも。

理由はいっぱいある。

・若い女の子の感想が多い。
 →過去この手のプレゼンをした作品で良かったのは一本もない。一本も!ない。

・キャストが渡辺謙以外誰も知らない。あとハリウッド映画に出演した日本人で「あたり」がよかったのが一人もいない。浅野忠信とか真田広之とか、あと渡辺謙も・・・。

・監督も無名。知らんし。

・制作費が前回のエメリッヒゴジラ以下。

・全世界で500億稼いだというのも、正直「公開国が多いだけ」という可能性も高い。
 →アメリカで強烈に稼いでいれば、特にそこもアピールすると思うし。

・特番中興収「№1」の肩書きに一切の注意書きがなかった
 →何のナンバー1かを言ったら、インパクトが薄れるという意図だと思われる
  →つまり説得力のない「偽りの№1」か。「公開週の土日一回目の放映に限って言えば№1」とか。

・日本が最後の公開国であるのにも、何とも言えない違和感がある。

・ぶっちゃけゴジラのフォルムがだせぇ
 →エメリッヒゴジラが「イグアナ」と揶揄された反動だとは思うが、例えば国産で最もスタイリッシュだと僕が感じた「ビオゴジ(対ビオランテ)」や、迫力のある「旧モスゴジ」と比べても、

 棒立ち感が強い

サイボットゴジラに通じるダサさがある。特に顔より体。

 それでも!

なぜ見に行こうと思ったかと言えば、

 エメリッヒゴジラを映画館で見損ねたことへの後悔

そして、

 たまたま月曜に思い出したから(1100円デー)

あと、

 ついでにイオンに行く用事があったから

まぁその程度の理由。「怪獣映画は映画館で見てこそ」という気持ちもないではないけど、温度としてそれはそれほど高くない。まぁ予告も悪くなかったし、って程度。とにかく、

 日本人だろうとガイジンだろうと、女の子が「大好きー」とか言ってる映画で、「ボクモー」となった作品はないので、

ある意味1100円をドブに捨てることになる気もしないでもないのだけど、公開間もないタイミングで他から情報が入ってきてないのもまぁラッキーと言えばラッキーだし、特に次行きたい映画が待ち構えているわけでもないので、

 とりあえず行く予定って話。

-------------

見てきました~。まずネタバレなしの感想を一言で言えば、

 見るつもりなら映画館で見る意味はあるかな、

くらい。たぶんテレビで見たら映画館の出力30%くらいになっちゃうと思う。もっとも、元が100点の作品でもないので、

 絶対見に行った方がイイよ!とはとてもじゃないけど言わないが。

とりあえず僕の判断で書いてもいいかな、これを書いても楽しさは目減りしないんじゃないかな、あと知っててもイイかも知れないな、ということは、

・第一作目のオマージュとか焼き直しとかリバイバルという作品では断じてない。
※一応話としてはその続編と取れなくもないけど。

・むろん前回のハリウッド版ゴジラとも無関係。

・スタッフロール後におまけ映像なし。さっさと出てきて問題なし。

・怪獣映画であって、ディザスター映画じゃない。
 ※重要。怪獣映画を期待していくか、「怪獣による大災害に立ち向かう人々」をイメージして行くかは、この映画の満足感に大いに影響すると思う。

とりあえずクリスの評価は、

 ★★☆か、おまけして★★★かというところ。

期待よりはよかったです。でもその期待は凄く低めでもあったので、「だったら傑作!?」というほどのことはないです。個人的には、テレビで見た前ハリウッド版ゴジラの方がずっと好きですし、楽しめました。以下徐々にネタバレ。

予告はるろうに剣心、ドラえもん、トランスフォーマー、猿の惑星が記憶に残った感じ。ドラえもんは、「ついに来たか」というフルCG仕様で、完全オリジナルストーリー。

 正直見たら絶対泣きそうなオーラが出まくり&ちょっと見に行きたい感じ。

まぁDVDでもいいかなぁとも思いつつ、映画館でもいいかなぁとも思いつつという感じ。

るろ剣は1作目も見てないので別段スルー。ヒールが「またも」藤原竜也なのって感じだけど、まぁ見るとしてもDVDがせいぜいかな、と。

トランスフォーマーは、キャスト一新で、主役は「ザ・シューター極大射程」のマーク・ウォールバーグ。嫌いじゃないけど、主役交代には違和感を禁じ得ない。ただ、

 映画は、相変わらずのマイケル・ベイ節で、悔しいけど見に行きたくなってしまった。

ヒロインが全然見えなかったので、ちと不安はあったりもするけど、ウォールバーグはおっさん(僕とほぼ同い年)なので、出てくるとしても娘かな、とも思ったり。

猿の惑星は、とにかく「ホワイトハウスダウン」でヒールだった人が主人公という違和感出まくりな点が解せないというか、

 ジェームズ・フランコが好きな自分としては、既に見に行く気なしというところ。

まぁトランスフォーマーは見てもいいかな。

ちなみに今日は結構早く映画館に着いて、先に席を取ってから晩飯を食うという流れだったのだけど、同じ条件で見たX-MENフューチャー&パストと比べたら、

 劇場はやや小さく(300席弱)、見に来た人は15人ほどだった。
※X-MENが僕ひとりだったことを思えば多いとも言える。

一番言いたいのは、

 4つ隣の席に座ったオッサンの、ポップコーンを食う音がうるさくてうるさくて、かなり長時間集中出来なかった。

携帯いじるなとか、しゃべるなとかと同じく、ポップコーンも規制の対象にしていいだろとスゲェ思ったわ。つか、ひとりで見てるのに、

 一番デカイサイズのヤツをもりもりポリポリ食いまくりやがって、

オマエ本人がうるさくねぇのかよって思ったな。

 まぁこれが一番の感想。

で、続いての感想は、、、

 字幕の文字がダセェ。

まるでテレビで見るDVDの字幕のような味気ない丸ゴシックで、なんつかゴジラみたいな「昔の特撮のニオイ」がする映画なら、あの懐かしい手描きで「隙間が空いている」書体にして欲しかった。ちなみサラッと書いてるけど、

 すっっっっっっげぇえぇぇぇぇぇぇえっぇーーーーそう思ったから。

正直それで評価は★1つ(2点分)くらい下がったんじゃないかってくらい気に入らなかったポイント。ただ、

 字幕で見たことそのものは正解だったと思う。

役柄、そして演技の善し悪しはともかく、渡辺謙やその他「メインは英語で一部日本語になってるパート」が結構多くて、そう言う部分の「雰囲気」や「空気」を感じるためには、字幕で見るのが不可欠という感じ。正直最近の映画の吹き替えには不満が出ることはまずないのだけど、
※ジャックとまめの木の芸人たちとかは別。ありゃ最悪だった。
3D映画にもさほどというか、全然こだわりがない自分としては、別段2D字幕でよかったかな、とも思った。

・・・

見るほんの少し前に「ゴジラとは別の怪獣が、、、」という情報を得てしまったのが、正直ちと残念だった。まぁ見始めればすぐにわかると言えばわかるのだけど、知らなきゃ知らないままの方が楽しめたのも間違いないところ。ただ、

 そいつの名前が「ムートー」というのは、何とも間抜けというか、ダセェというか、、、。

見た目はクローバーフィールドの怪物の体躯に、顔は猛禽類のくちばしを備えたギャオスのような頭をした、、、

 我ながら100%の例えだと思う。

空が飛べるタイプの怪獣。で、

 まさかのゴジラが善玉という設定。

これには面食らった。てっきりというかどう考えても「怪獣はみんな悪いヤツ」で進むとばっかり思っていたら、

 ゴジラが武藤倒して海に帰るエンディング!

おーい、これでいいのかーーと山びこに問いたくなる展開。あと気になったのは、

 とにかく見失いすぎる。

武藤にしてもゴジラにしても、あんなクソデカイ連中をあっさり見失う&目視でしか探せないってどうなの?そりゃ電磁パルスで電化製品が無効化されちゃうって設定は面白いとは思うけど、

 みんな双眼鏡くらい使ってもいいだろうに。あと人工衛星まで効果が及んでるわけじゃないんだから、もうちっと遠くから
※パルスの射程外から
おおまかな位置だけでもサーチすることは出来たでしょうに、、、と

 これまたスゲェ思った。

また、役者の質も全体的に低かった。渡辺謙はなんだか「何かを考えていそうで実はそうでもない」表情しっぱなしで、「何にもしないんなら消えろよオッサン」と思ったし、付き添いの女性研究者も、相づち打つ程度でどうでもいい感じ。

主人公の若者はルックスこそ最上級のイケメンだったけど、こいつもイマイチ口数が少なくて、熱量も低め。かといって親父の方は熱すぎて暑苦しいというか、むしろ空回り。

 イイ感じに役通りの演技が出来たのは、主人公の恋人役だけ。

他はまぁみんな落第点って感じだったな。これだったら金子ゴジラの新山千春のがよかったわ。

イマイチなのは役者だけじゃなく、場面展開も。何が何だか分からないというか、そもそもどこをどう移動してるとかがわかりにくく、時間軸もピンとこない。

 アメリカと日本とハワイは地続きなの?

ってくらい安易に場所が移り過ぎちゃって、東京と横浜と富士山で戦ってるみたいな、それでいて、一部だけ15年前の荒廃した街並みとか、

 ホント意味が分からない。

ハッキリ言ってこの映画は、

 怪獣映画が好きで、CGのノウハウがある美術監督が撮ったような作品。

つまり、ひとつひとつの絵づくりはかなりのレベルで、迫力もあるし、緊張感も伝わってくるのだけど、いかんせんそれらが全てぶつ切りで、ともすればダイジェストのアクションシーンと、取るに足らない人間ドラマを、強引にブレンドして1本にしたような、「いびつさ」があった。

だからラストのオチもやっつけ感がありまくりというか、夢オチレベルのご都合主義だったし、放射能関連の扱いもベラボーにいい加減だった。つか半径320kmの人々に避難勧告出して置いて、5分で爆発するミサイルからヘリで救出してそれでよしって、、、

 どんな核爆弾だよって感じ。

「200m離れてれば大丈夫」なのか!?あのミサイルは。

終始ツッコミどころ満載で、ホント絵的場面的に「かっこいいな」と思うシーンは多々あるのだけど、それらが満足感に直結しないというか、

 音楽も良くなかったしな。

伊福部先生を使わないから、とは言わないまでも、ところどころでそのBGMが鼻につくというか、「気になって画面から意識がそれてしまうこと」が何度もあった。それじゃダメでしょと思う。

あとこれも地味に大きいところなのだけど、

 人々が恐怖におののくシーンがほぼない。

怪獣が人間を「怖がらせる」場面がなく、「殺す」場面もほぼない。殺さないわけじゃないんだけど、「怪獣(武藤)=悪」という図式が、「ゴジラ=善」であることを打ち消すほど強くは主張出来ない都合が見え隠れしてしまって、

 「ゴジラナイス!」とも思えない。

つかそこまで不満点が山盛りてんこ盛りなのに、5点か6点あるってのは、どんだけ映像的に「怪獣映画っぽい絵」の質が高かったのかって話になるんだけどな。

人は殺さないけど、とにかく「巨大感」を感じさせるカメラワークや演出が目白押しで、「こういう見せ方はいいな」と何度も何度も楽しませて貰えた。足だけとか顔だけとかのアップと人間の対比は、定番ではあるけど、なかなかCGのなかった頃には出せなかった絵だし、つまりはそれが鮮度を持った絵として成立する分、「今時の怪獣映画感」がよく出た形になった。

まぁ言い換えれば残酷なシーンは一切ない。もっと言うと、

 血しぶきが出るシーンとかも一切ない。

そこがまぁ物足りなさにも繋がるわけだけど、、、。

ざっくり言えば、

物語 2
映像 5
音楽 1
脚本 1
キャスト 1

こんな映画だったな。あと、見る前の予想通り、やっぱり日本人はハリウッド映画に合わなかったな。最後の最後に伊福部昭のテーマを流してくれるくらい(せめて日本版だけでも)のサービスは、あってもよかったんじゃないかな~って思った。それさえあれば、「そっち系のファン」は納得出来ちゃうのに、みたいな。つか僕はやっぱ金子ゴジラが一番好きなんだよな。「千年竜王、、、キングギドラ」。あの設定が大好きだったからな。

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コメント

私はどう考えても全てにおいて日本のゴジラを上回っていると思いましたが…
文句ばっかですな

投稿: ウコン | 2014年8月 8日 (金) 20時35分

ごめんウコンさん、クリスです。今機嫌が悪いので反応しちゃいます。

 お金出して見に行って感じた文句を書いて何が悪い?

悪いとは言ってませんね。失敬。「全てにおいて」が何を意味するのかを書いてないので、たぶん僕の全てとあなたの全ては、

 全て違う項目なのでしょう。


恐怖感、ゴジラのデザイン、BGM、ストーリー、キャストの演技力や存在感、脚本、演出、場面のつながり、、、ここまでは金子ゴジラの方が、「僕の中では」上でした。

 今回のゴジラで良かったのは「絵づくり」くらいですかね。

お返事は結構です。なぜならこの僕のコメントが感情的なので、全く会話が成立しないのを理解していますゆえ。

ちなみに僕の中で5点(★★☆)6点(★★★)は決して悪い点ではないです。念のため。10点満点ですが、最低点は0点じゃないし、そもそも感想のどこにも「見に行って損した」とは書いてないでしょ?

投稿: クリス | 2014年8月 8日 (金) 21時07分

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