理屈で攻める体育
先日妹が、「長女がリレーの選手になった。50m9秒台なのに!」とこぼしてきた。単純にタイムが速い順に取って行って、最後は「運動部」
※卓球部。それも中一ではじめたばかり
が決め手となり、選ばれてしまったのだという。
走るのは第一走者。そこで大きく差が広がっていくだけで、後続のテンションはブリ下がり、言われもない非難の視線に落ち込むの間違いなし!という状況なのだそうな。
とりあえず僕の知識としての「速く走る方法」「速く走れるようになる練習」は二つだけ。そもそも僕自身体育は筆記でどんなにスコアを稼いでも3がせいぜいだったわけで、体験談では全くないのだが、
1.後ろから「スゲェ怖い何か」が追いかけてくるイメージで、死ぬ気になって逃げろ!
人によって怖い物は違うだろうけど、少なくとも小中学生が後ろを振り向くようなことはなくなる。振り向いてたら絶対遅いもの。食べられちゃうよ!?呪われちゃうよ!?怖い怖い。急いで逃げなきゃな。ガチで。
2.なわとびをする。
以前伊集院がラジオで言ってたこと。なんか高名なインストラクターの先生に教わったみたいな話で、1日200回、1ヶ月だか2ヶ月続けるだけで、
「だけで」
速くなるのだとか。
理由のベースは「体幹」をまっすぐにすることだった気がする。正直曖昧な部分もあるけど、もし仮にこの練習が間違っていたとしても、なわとびをすること自体が体に悪影響があるわけもない。200回というと結構な数だが、
既に1週間以上続いているらしい。
割とマジメ、、、というかそれほど「遅すぎる自分」をみんなにアピールするのがイヤなのか。まぁそりゃイヤだろうけど。
で、
何となくネットでその件について調べてみたところ、出るわ出るわ「速く走れるようになる方法」が。
ざっくり一言で、速く走る方法を一言で言えば、
全身の筋肉を同じ目的(前方への移動)の為に使う
その為に何をどうすればいいのかということみたいだった。腕をまっすぐ振るといい。まっすぐ振るにはどうすれいいのか。頭がブレない方が良い。そのコツは何なのか。太ももだけじゃない、おしりにも筋肉は付いてるし、全ての筋肉が「前へ速く移動するために」使われることが、すなわち「速く走ること」というわけだ。
こういう話を「理屈から入ると子供には難しすぎる」として、「あえて教えない」大人がいたりするが、
まったく勘弁して欲しいと思う。
子供が全員足が速いわけではないのと同様に、子供が全員「理屈を抜きに実行できる」わけじゃない。頭で理解して初めて逆上がりや蹴上がりが出来るヤツだって(ここに)いるのである。
まだ本人には伝えていないが、僕なりに咀嚼して伝えたいことをいくつか書き出してみる。全てが伝わらなくとも、そのいくつかでも「わかってもらえたら」、きっと足は速くなるんじゃないかと思う。
1.腕の振り
立ち止まってパンチするのと、走りながら同じパンチするのとでは、どっちのパンチがスピードが速いと思うか。
走っている速度分だけ、パンチはそっちのが速そう。
ならば、そのパンチで物を動かそうとしたとき、より遠くまで動かせるのは、
より速いパンチをより速い速度で走りながらだろう。
つまり、手を大きく速く(まっすぐ進行方向に)振ると、実はその分走るのは速くなる。
「一方の手を速く前に出すと、もう一方の手は後ろに同じ速度で下がる分、プラスマイナスゼロなのではないか?」
走っていればすぐわかることだが、「手は左右連動しているだけじゃなく、足とも連動している」。つまり、手を高速で動かそうとすること、すなわち「手の筋肉も」足を速く動かすことに繋がっているのだ。
まっすぐ真正面に高速で手を振ることが、まっすぐ速く走るのに有効だという話。
ちなみに手の振りは、「進行方向に対してまっすぐ」じゃないと、力が逃げてしまってもったいない。体の前でクロスするように走る方が「力は入れやすい」かも知れないが、実際は速くならない。太鼓を叩くように体の横を真正面に高速で振りまくることが重要だ。
2.体の姿勢
目標地点が空高く真上にあるわけじゃない以上、足の「回転」もまた、進行方向真正面に近い方が、力が逃げずに速く走れる。そのままだと前に倒れてしまうくらいの傾きで、「倒れそうになる力すら進む力に変える」。もし倒れちゃうようなら、
倒れる前に足を前に出せばいい。
「足を前に出す」ということは、「ふとももを上に突き上げる」動きも含まれる。というか、これも「斜めに傾いて立っていれば」上ではなく「前方斜め上」に突き上げることになる。
絶対その方が速いでしょ。
空き缶とかを地面に置いて、それをマッハでまたぎながら移動するといいらしい。階段上り下りでもいいらしいが、
そっちは疲れすぎる上に楽しくないのでオススメしない。
理屈バカは少しでも楽して速くなりたいのだ。
3.接地
体が前に傾いた状態で走るということは、地面に着く部分も当然「足の前の方」になる。地面を蹴る部分が「ブレている」と、いくら力一杯足を回転させても、力は横に逃げてしまう。逃げないように「一番いい位置で接地する」には、どうすればいいか。
ここでなわとびが出て来る。
なわとびを繰り返すことで、地面に接地するベストな位置と、体の姿勢が洗練され、ついでに足も腕も筋肉を使う、まさに
いいことずくめ!
場所もとらないし、お手軽にやりやすい。雨とかでもジョギングとかよりハードルは低いし、いいと思います!
ちなみに、さっきから出てる「まっすぐ」というキーワード。なわとびで結構来たえられるらしいよ。
4.頭も大事
遅い子に多いのが、すぐ後ろを振り返ったり、頭を振りながら走るケース。人間の頭は、
1個で10kgくらいあるらしい。
10kgの重さがふらふら揺れながら、体の上の方にあったら、果たして速く走ることが出来るだろうか。
出来るわけはないんですよ!
視線はまっすぐゴール(コーナーならば「頭を動かさない場所」)を見据えて、「左右にブレないように」。
ただ、考えればわかることだけど、「上下にはブレまくる」。ブラさないのは、左右だけだからね!
つかどうせ上下にブレるんなら、これも「斜め前方」にブレた方が、力が真上に逃げなくてよさそうかな。
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あとは瞬足を買うって選択肢もあるかも知れないけど、オレに言わせたら、
そんなことより先にやることがあるだろうよ
って感じ。まっすぐ手を振り、太ももを上げ、なわとびしつつ、「走り込む」。もっと言えば、
瞬足よりストップウォッチを買った方が速くなると思う。
同じ距離を何度も走って、自分のタイムが少しずつでも速くなっていく感じがわかれば、
絶対その先に行きたくなるっ!
体育大嫌いだった僕がそうだったんだから、間違いない。
でもタイムアタックするときは、準備運動を忘れずに。ケガしたら全てが水の泡ですからね。
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コメント
こんにちはクリスさん。
中学時代バスケ県体準優勝校レギュラーでした。
私なりの速く走るコツは
①太ももを高くあげて②蹴り足は力強くキック
これは空回りしてしまうアウトな動きです。
①②は意識しないで
体を前傾して膝から下を素早く前に戻す
を繰り返す。
長距離走もこの動きで走るとすごい楽です。
腕の振りも体の軸がブレないようにコンパクトで。
もとから足が速い人ってかってに走れてるから
うまく教えてくれないですよねー
私も足が速くなかったのでいろいろ考えてました。
投稿: トミー | 2014年7月14日 (月) 10時26分
これは興味深かったです
自身には全く経験がない悩みなんですが(速かったわけじゃないんですが、遅くもなかったので嫌ではなかった)、当事者としては大問題だよなー、と
子供のときって、こんな悩みが多かった気がします。大抵は想像していたよりも何てことはなく、やってみる前が一番苦痛だったのを思い出しました。どうしても避けられない、嫌な事態が迫ってくるっていう恐怖はここ最近ないよなぁって考えてみると、年くったのかなーと思ったりもw
投稿: nyaru | 2014年7月15日 (火) 19時35分
ちすトミーさん、nyaruさん、クリスですども。よもやこんなところにレスが付くとは思いもよらず、テラリアの話ばっかでストレスたまってたのかしら?と思ったりです・・・。
>トミーさん
バスケでレギュラーって、、、僕のブログを読んでるのが不思議な感じです(^^;。そんなアクティブ野郎だとは夢にも思いませんでしたね。っていうか、
このリアルな経験談はホントに意味がありますよね。
「足が速くなりたい」という衝動に駆られたことが無かった人間と、「どうしても速くなりたい」という人間の差みたいなものを感じました。もっとも、この話を伝える相手がどれほど「速くなりたい」と感じているのかのも寄るかも知れませんが(^^;。
「前傾してヒザから下を素早く前に戻す」ということは、むしろ太ももよりも下が重要ってことなのかしら。太ももを上げる訓練が、結果その為の筋肉を鍛えてるってこととは違うのかな。
リアルで面と向かって話をしないと伝わらないことかもって思ったり。
でもホント体育は物理だと思うんですよね。ベクトルとか重心とかの話を抜きにより速く、より遠くに、より高くってのは、僕的には絶対無理だと思うんです。それこそ生まれついて運動神経が良い、みたいなのとはほど遠い人種は。
でもバスケ部レギュラーか、、、モテたでしょうなぁ(^^。おうらやましい。
>nyaruさん
僕はむしろ「足が遅くても平気」という方で悩みがなかった人なんですが、「足が遅いのの速い子と一緒に戦わなきゃならない」というシチュエーションは、確かに「あり得る話だけどあまり接点を持ちにくい」ですよね。逆にだからこそその悩みはリアル菜物なのかも知れませんけど。周囲の子がみんな7~遅くても8秒前半なのに、自分だけ9秒中盤ってのは、いくら中一でもキツいだろうな~と。
確かに「迫り来る嫌な物」は今のところあまりないですが、生活が困窮してきたらあり得るのかも。借金取りとか、幸いにして今は経験がないですが、まぁリレーやマラソンとは全く違う「嫌さ加減」な気はしますけどね。
いざ当日が来るまではホント嫌で嫌でしょうがなくて涙すら流してた、みたいなことは、確かにあった気がします。僕は平気でしたが、人によっては予防接種とか、プールの授業とか、、、あ!
歯医者は嫌で嫌でしょうがない上に、いざその場になっても全く平気じゃなくて、看護婦さんの手に噛みついた挙げ句に走って逃げ出した記憶があったり(^^;)。
つかそこの歯医者はとにかく「痛い」とこだったから、余計そう言う自分になっちゃったんだよね。それ以降他の歯医者がそれほど嫌いだってなったことはなかったし。
そういう視点で言えば、「耳鼻科、特に鼻」の治療は今でもスゲェ嫌ですね。死ぬほど痛くて、行く前の覚悟を平気で超えてきましたからね。カメラ入れるのとか。
まぁこれもリレーとは違うとは思いますけどね(^^;。
投稿: クリス | 2014年7月20日 (日) 22時41分