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2014年8月25日 (月)

未来のゲーム

シーグラフに出品されたチューリヒ芸術大学の「Birdly」がかなりイカス。4gamerに紹介されてた記事
http://www.4gamer.net/games/999/G999902/20140816005/

読めば僕なんかの説明よりもはるかに(写真も伴って)わかりやすいと思うけど、ざっくり言えば、

 うつぶせに両腕を広げて機械の上に乗る。各種装置(ヘッドマウントディスプレイとか操作用のレバー、腕の動きを検知する台など)を取り付け、スタートすると、、、

 人間が鳥になれる!

正面には速度によって風力が変わる扇風機があったり、台座がモーターによって速度や重力を感じさせるように角度が変わる(前傾姿勢になったり反ったり)ようになったたりと小技も効いていて、シーグラフで最優秀賞を取ったのだという。

一般販売はされていないが、3台は研究機関等に納品されていたりもするらしく、非常に興味をそそられる。

人間が空を飛ぶ、自分の力で大空へ羽ばたくというのは、何とも魅力的で、そそる題材だ。グーグルマップや、最近の電子地図ソフトでも、地形やビルの3D表示が出来たりもするし、今後3D撮影の技術が進歩すれば、「カメラから撮った情報だけで、テクスチャを含めた立体的なモデリングが可能になる」かも知れない。
※距離とか演算、フラクタルとかで。

つまり、今自分が生活しているまさにこの場所の写実的な、、、もはや箱庭とは呼べないと思うけど、文字通り「仮想現実」の世界が構築され、そこを自在に飛び回るようなソフト&ハードが作られるかも知れない。

昨今のゲーセン事情はわからないが、例えば富士急の「ええじゃないか」みたいに、完全に足や手が宙ぶらりんになる状態で、筐体の動きを制御出来る体感ゲームとかが作られうるのであるなら、「トップをねらえ!」みたいな密閉型コックピットで、鉄騎並のリアリティを加味したロボットシミュレーターみたいなものにも夢が膨らむ。

視界や上半身は動かせても、それだとどうしても移動のリアリティに欠ける。歩いたり走ったりしてどんどん世界が広がっていく感覚を再現するには、下半身の自由度が不可欠だと思うんだよね。「すり足」で移動を検知するみたいなものもあったけど、それだとやっぱり「現実世界の枷」から放たれてない感じがする。

もちろん求めるのは「リアリティ」であって「リアル」じゃないから、例えば「蹴り」をする際、実際の自分の蹴りがわずか20cmくらいしか蹴り上がっていなくても、画面内の自分は上段蹴りをかまして欲しいし、歩いていると言っても、その速度は10km/hでは物足りない。巨人になればいいとか鳥になればいいとか、視点はいくらでも思いつくとは思うけど、

 実際にそれをやったってのは、本気でスゲェと思うんだよな。

 最優秀賞を取ったというのも凄く頷ける。というか、「年イチ」どころか「5年で一番」とかそういうレベルだったんじゃないの?というくらい「心を躍らせる」。

・・・

パッドでコントロールするのは、ゲームを操作するのにマストなチョイスだと思う。対戦格闘や2Dシューティングをレバーでプレイしたい、という時代はもう過去の事だし、マウスキーボードの方が相性がいいゲーム性も否定はしないが、「入力に対するフィードバックの生産性の高さ」で言えば、現状デュアルショックのインターフェイスがほぼ完成されていると思う。WiiのリモコンやWiiUのパッドは、やっぱり純度の高いゲームを遊ぶには、どこか歪さが残る気がする。

だから、今回のBirdlyも、いわゆる普通のコンピュータゲームのインターフェイスとして「魅力がある」わけではない。でも、Wiiリモレベルの一体感と比較するのもワケが違う。たぶんBirdyの魅力、そしてその先にあるのは、

 コブラのトリップムービーや、トータルリコールのような専門のアトラクション施設

そう思えるからこそ、ワクワクドキドキするし、「未来のニオイ」を感じるのだと思う。

今やCGの「リアル再現性」は一昔前とは大違い。カカシのような人形を使った落下シーンとはワケが違うスタントアクション、CGなのか本物なのか見分けが付かないような風景や光源処理、人物さえも作り出せるようになってきた。

 いろんなパーツが一つ一つ揃っていく。

たぶん通信速度とか扱えるデータ量とかも今後どんどん増えていって、もしかしてもしかしたら、

 最後にはおでこにペタッとシールを貼り付けるだけで、脳に現実と錯覚させ、認識させるインターフェイスが出来上がって、実際に足や手、もっと言えば筋肉全てを動かさなくても、「実際に動かしていると錯覚できる」様になるかも知れない。言ってしまえばSFなのだけど、その意味は、

 「すぐ近くまで来ているフィクション」

って感じだ。

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