ヘルボーイIIゴールデンアーミー
今この映画の感想を書くことに何の意味があるかと言えば、
全く無い。
だが、もしかしてもしかしたら、僕の感想を読んだ誰かが、何となく次にツタヤに行ったとき、借りてくる可能性もないではない。
それに、何より僕が書きたいと思ったのだから仕方ない。書きたいことを書くのがクリスのブログなのだ。短いとか意味ないとかそんなこと言うヤツは、、、
シーッ!
見なかったことにしてくれ。
とりあえず予告を見る限りでは、2009年か2008年頃の作品だったと思われる。今から6年くらい前というと、小学一年生の甥っ子には結構前だが、44歳の僕にはさして前でもないとも言える。前作、というか一作目はそのまた1、2年前か。
前作はそのクセの強いルックスの割にライトな性格で、かつクライマックスの展開がよかったので僕の中の印象は良い。いつもなら「悪くない」と書くところをあえて「良い」とする辺り、かなり良かったことを示唆するわけだが、
もし見てなかったらオススメできるくらいオススメ。
ただ、このルックスを受け入れられるならば、という注釈はついてしまうが。というか、
そのくらいこの主人公のルックスは、、、「悪い」。
これもいつもなら「良くない」とするところを「悪い」と書くくらいだから、ホントに悪いわけだが、言い換えればだからこそ結果として印象がより良くなったとも言える。最初から面白そうに見えてたらハードルも上がってしまっただろうし、その結果ラストでの盛り上がりも損なわれてしまったかも知れない。
そんなヘルボーイIだが、IIもまた、ある意味そういった「ギャップ」のある内容だった。
一言で言えばそれほど面白くはない。主人公は特別強いわけでもないし、偉業を為すという感じでもない。今回は仲間も3人いて、でもその仲間も(ひとりを除いて)さして強くもないし、ファンタスティック4やX-MENという感じでもない。つまり、
アベンジャーズにも入れないマイナーなアメコミヒーローが、そのマイナーさを抱えたまま映画化され、何となく2作目まで作られた、
そんな感じの作品だ。
なので、正直「善し悪し」で言えば前作の方が遥かに「良い」。話も面白いし、本人の成り立ちに関しても、スパイダーマンやスーパーマンよろしくとても合点が行く。だが、
本作も過度な期待を寄せなければ、それはそれでそれなりだ。
評価で言えば★★くらいだが、見たことを後悔するでもないし、もっと言えば絵的な満足感も低くない。
※話がつまんない分それが「生きない」のが残念ではあるが。
悪魔や妖精、トロールやエルフなどのデミヒューマンの造形は、CGとマペットの併用で、ある意味懐かしさすら喚起する。特に際立った攻撃方法がない
※ヘルボーイのメイン武器は銃だったりするし。
分、驚きや良い意味での裏切りはないが、なかなかに巨大なモンスターも多いし、クライマックスの集団戦(タイマンじゃない方)の映像は、一見の価値があったとも思う。
※デザイン的にも嫌いじゃないし。
CGやワイヤーアクションも使われているだろう殺陣の出来もかなりのテンポで、特に武器としてあまりメジャーではない槍使いというのも新鮮で、かっこいい。声優にもほぼほぼ不満はなかったし、エフェクトもいちいち良くできてたと思う。
※特に死ぬ時。
個々のパーツの完成度は、ホントに不満がないくらいお金が掛かっていて、満足できるものだったと思う。
何がよろしくないって、(さっきも書いたけど)
主人公があんまし強さを感じさせないところ
そして、
二人の仲間に見せ場が全然ないところ。
※女の子と半漁人
もっとワクワクする作りに出来たんじゃないの?と思う。
原作があるものだから、ヘタに主人公の体や武器をいじれない制約とかもあったのかも知れないけど、見てる側からしたら、
クライマックスで腕と銃が合体変形して、とんでもない武器になる、くらいの演出は欲しかった。
これでは盛り上がる物も盛り上がれない。
あと話が途中で見えてしまったのも残念。つか「そうするしかない」展開だったから仕方ないとも思うけど、僕みたいに「先読みの出来ない」人にすら読まれてしまったということは、普通の人なら僕以上に白けてしまったんじゃないかって思った。
・・・
前作を見てないといろいろわからないと思うので、本作から見るのは全くオススメしない。基本前作だけでも大丈夫だとも思う。
逆に本作を借りてくるなら、
・ファンタジー要素が濃くなっている
・SFXやらVFXやらの贅沢さが増している
・殺陣はかなり気持ちいい。
→スターウォーズエピソードIレベル
・クライマックスの集団戦がかっこいい。
これらの内容にフックしたら、でいいと思う。
悪くなかっただけにアピールしたい気持ちも多々あるのだけど、際だって良くなかった分、言葉に熱量が伴わない。そこがもどかしいんだよな。
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