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2015年4月 7日 (火)

ブラッドボーンBLOODBORNE~セールストーク~

進展なしで、またも雑談を綴る。昨日ドップリプレイしすぎたってのもあるけど、こうしてあらためて本作のことを考えるのも、またひとつの楽しみ方。

ぶっちゃけどのくらい売れてるのかわからないし、そもそも好みは千差万別だから、仮に売れて無くてもそれはそれでしょうがないとは思うのだけど、

 僕的にはダブルミリオンクラスの内容。

つまりはポケモンやモンハンのナンバリングタイトルレベルに良くできてる。
※ドラクエ、FFには一歩及ばない感じだけど、それでも肉薄。

常々自分の嗜好がマイノリティになってるって話はしてるけど、そんな自分にあったソフトが、たとえ本数は少なくとも、しっかりリリースされ続けていることに、大いに感謝したい。まぁだからこそ本体と同時購入したわけだけど、今思えばPS3を買ったのも、(FFが視野に入っているとは言え)ダークソウル&デモンズソウルをきっかけとしてたんだよな。PS4購入はある意味必然だったのかも。

・・・

ネットをチラ見する限りでは、本作の難度をかなり(シリーズ中でも)高めだとする意見もあるようだけど、僕に言わせれば本作はシリーズ屈指の低難度であり、非常に「優しさと気配り」に充ちた内容だと思う。思えばダークソウルの時にも同じようなことを書いた気がするけど、いやホントに本作は細かなところまで気持ちが行き届いている。

例えば、アイテムを取得したときのウインドウの位置。これまでは少なからず邪魔だなぁと感じた記憶があるのに、本作では意外と出しっぱなしでプレイしてる自分に気付いたりすることもあるし、ボタンでサクッと消せるのも良い。
※一定時間表示され続けてた作品もあったはず。

また、ロックオンに対する性能がかなり高いのも良い。敵が真後ろにいようが、すぐさま振り向いてロックしてくれるし、階段など傾斜のあるところでも、攻撃対象にしっかり命中してくれる。
※稀に外すことがある程度。
これは意外と出来てる作品は少ない、、、というか、一切ないかもとすら思う。「水平斬り」は、完全に水平で、敵に向かってはくれない。それが当たり前で、例えば目の前の地べたにいるカラスを攻撃するにしても、(回転斬りなどの特例はあるにせよ)普通にロックからの攻撃でヒットしてくれる。過去作では、かなりの率で「特定の攻撃しか当たらない」チューンだった気がする。

そして本作で強く感じたのは、「一発死の激減」。ロード時間が長くなりがちな仕様だからこその判断だとは思うのだけど、とにかく初見殺しの罠がほぼなくなったし、「落ちて死ぬ」場所そのものが減った。ガードレールがあったり、そもそも崖や高台での戦闘シーンが減った。もちろんどこもかしこもそれじゃあ息をつく間もないということもあるのだろうけど、無駄に緊張感を煽りすぎないマップ設計は、やっぱり気配りの為せるワザだと思う。ただ闇雲に絶望させようとしてたダクソIIとは大違いだ。

前も書いたかも知れないけど、たいまつやランタンの仕様もとても良い。特にランタンは、「死んだらまた点けなきゃいけない」けど、点けたら死なない限りずっと点きっぱなし。オイルを消費するでもなく、装備枠を取られるでもない。ゲームによってはそれらが消費アイテム扱いで、
※ダクソIIもそうだったし。
あまつさえ空腹の要素まであるものもあるけど、結局それらの「縛り付け」ってのは「煩わしさ」と表裏一体なんだよね。バイオハザードでセーブが自由に出来ないという仕様は、緊張感を高める効果がある一方で、ゲームが得意じゃない人に対して「シビア過ぎる」感想を抱かせかねない。開拓心旺盛なブランニュータイトルであればそれも良いとは思うけど、
※バイオ1やデモンズソウルなど。
本作のように、ともすればキラータイトルになり得る作品、PS4ならではを感じさせる、ダークファンタジーというニーズの厚いカテゴリーでの、純国産タイトルに、その「シビア過ぎるチューン」は不要。

 気持ちよく戦って、気持ちよく死んで、少しずつ先に進めるようになる楽しさ、探索する面白さよ。

ハードがハードだけに、まだ持ってない人も多いとは思うし、そもそもダクソシリーズも未見という方もいるかとも思うけど、

 本作は、見た目以上に初心者に優しいゲームだから。

冷静に振り返ってみると、泣きたくなるのは、今のところガスコイン神父だけという気がするもんな。大型犬2匹は完全にスルーすることも出来るし。

まぁこの暗くて怖い世界やモンスターがそもそも苦手って人には、さすがに不向きだけど、かく言う僕だって邦画のホラーは一切怖くて見れないし、、、

 いきなりスゲェ余談だけど、「見れない」って打つと、ATOKだと「ら抜き表現」って注釈が入るんだけど、コレ、いつもいつも違和感が残る。「見られる」の中には「可能なニュアンス」と「受動なニュアンス」が混在しちゃうと思うんだよね。「見れる」なら、「受動なニュアンス」は一切入らない。意志をよりプリミティブに伝えるために「見れる」をチョイスしたいって思いを無にするつっこみというか、日本語として不適切というより、その日本語が未完成って気すらするんだよな。

 閑話休題。

まぁ「邦画ホラー」ではなく「洋画ホラー」、それも惨殺系(13金とか)じゃなく、エイリアンやサバイバルホラー(バイオとか)が好きな人なら、十分許容出来る世界観だと思うんだよな。

・・・

僕好みな点として、「余計なものがない」ことも大きな評価点。「なさ過ぎる」という見方もあるけど、
※特にマニュアルは教えて頂くまで全く見つけられなかったし<探したにも関わらず。

 キャラメイク後、すぐにゲームが始まって、動かせるのが凄く凄ーく良い。

やってたときは気付かなかったけど、「すぐに始められない(戦闘出来ない)ゲームに常日頃著しく強烈な憤りを感じていた」ことを思い出したんだよね。グランディアエクストリームなんて、最初の戦闘に入る前に投げちゃったし。

また、ある程度の操作は序盤の「書き置き」みたいなので教えて貰えるのだけど、それも本当に最低限で、ともすれば不親切とも取られかねないと思う一方で、

 数十時間の間、それでゲームを投げたいと思ったことがない点を、むしろ逆に多いに評価したい。

つまり、操作がわからなくても、説明不足であっても、ゲームに対してのモチベーションが下がらない構造であれば、それがすなわち正解なのではないかと思うんだよ。コントローラの画面をババーンと表示して、「さあ一気に覚えて下さいよ!あとから教えてって言ったって知りませんよ!もちろん調べようとすれば調べられますけどね!」みたいなゲーム、具体的に言えば「龍が如く0」の説明なんかは、

 ブラッドボーンの目指すスタイルからしたら、低俗低レベル以外の何物でもない。

つかほとんどのゲームがコントローラの表示でレクチャーするけど、実際そんなのは「出来ない人の逃げ」でしかないと思う。モンハンだってFFだって、そんな教え方はしなかったと思うんだよね。
※ドラクエは教えることすらする必要がない「別ベクトルの高み」。

僕はまだ一度も銃によるパリィを成功させたことがない。でも、そのやり方を教えて貰わなかった、マニュアルに目を通し損ねてしまったマイナスを踏まえてなお、諦めずに憤りを感じずに、遊び続けていられたことが、このゲームの懐の深さであり、凄さだと思うんだよ。

・・・

ハードがPS4ということで、そのスペックを何度か実感できたというのも、モチベーションにプラスに作用してる。さっき書いた「瞬時にロックオン」も、被写界深度の深い仕様でそれをやるのは、結構大変だったと思うわけ。正直数カ所(今のところはだけど)でポリゴンが出てくる瞬間を見せられたり、ウェイトが掛かってカクッとなったりしたところもあったりはしたけど、

 むしろそのシーンが「PS4の限界値」なのかと、わかってちょっと嬉しくなったほど。

しょっちゅうじゃイライラもするけど、ごく希になら、あってもいいと思う。それはつまり「PS3では絶対に到達出来ないレベルのグラフィックでありレスポンス」だと、見せつけてくれていることにもなるから。

あとは、単純にエフェクトが凄いというか、ガスコイン神父戦の墓地なんか、何度行っても「空気のよどみ具合の再現性」が高いなぁと思う。雰囲気が雰囲気だから、「綺麗」というのとは違うと思うんだけど、細かなチリの舞う感じは、PCの
※僕のグラボはまだDirectX9.0世代
PHYSX(フィジクス)なんて比較にならないほど「細やかで自然」に見えるんだよね。つってもまぁ「これが次世代(DirectX11世代)のPHYSX」だったりするのかも知れないけど。

そうそう書き忘れてたけど、当然というか「やっぱそうなんだ!」と感じたのは、個々のモンスターに割かれたポリゴンの多さと、テクスチャの質の高さ。昨日も紹介したけど、ただの雑魚なのに(大型ではあるけど)ヘビのモンスターの「寄りの絵」の凄さは、ダクソIのボスモンスターであるところのヒドラを凌駕するレベル。というか、寄ったときにもポリゴンのエッジが目立たないような技術が使われてるんだろうけど、ホントになめらかでヌメリを感じさせつつ、しっかりとカッコイイ。

 全部のモンスターのアップ写真が撮りたくなったほど。

そんな大満足のブラッドボーンだけど、不満点も当然出てきている。マニュアルの存在がわかりにくいのはSONYの所行だとしても、完全にゲーム内でも、、、
※もっともかなり細かな部分ではあるけど

・武器以外の装備品が楽しめない

ほとんどが一長一短であり、状況に合わせて切り替えて、という意図も感じたりもするのだけど、ぶっちゃけ物理カットが低いものは、選択出来ないんだよね。何つか大抵の場合物理攻撃がいないエリアってのはないわけで、もし意図していろいろから選んで貰いたかったのなら、物理カットは全て一律にしつつ、属性ダメージ(火とか雷とか毒とか発狂とか)の部分だけをいじればよかったんじゃないかなぁと思った。最初に買った物から一切替える気になる装備が出てないってのは、やっぱりもったいないというか、「楽しめる可能性があった要素を切り捨てちゃった」気がするんだよな。

・プレイ時間が見られない?

今まで見ようとしてなかったのだけど、今あらためて探してみても、どこに表示されているかわからない。スタンバイモード時や、キャプチャーギャラリーを使ってるときに停止してるのかどうかもわからない。まぁ調べればある程度はわかるだろうけど。
→いつもコンティニューを選んでいたけど、ロードを選んだら表示された。「37時間27分」だって。まだあんまし遊んでないんだな。
→1週間でそれだけ。平均すると1日5時間ほど(ほったらかしの時間もあっただろうから)。過去作を考えると全体の3分の1を過ぎたくらいかな。あくまで僕尺度で、だけど。

・TIPSが欲しかった

オンラインマニュアルがわかりにくいということもあるけど、単純にロード時間の暇つぶしとして、表示があってもよかったと思う。特に本作はロードが長いのでなおのこと。全画面で表示するのがデータ食うんなら、画面の一部だけを使うのでもよかったわけだし、、、。

・マップが欲しかった

アートブックはアートブックであってもよかったとは思うけど、ダクソIに付いていた全体マップ
※曖昧さを残した手描きのヤツ
があってもよかったかな、と。

全体の広さをイメージ「させたくない」意図があったのかも知れないし、全く別の理由で付けなかったのかも知れないけど、あれで世界の広さを楽しみに出来た自分もいるので、、、。

・モンスターの名前が知りたい

いくつかはアートブックに書いてあるけど、普通にゲーム内で図鑑のように確認出来たらよかったかなぁと思った。ただ、それはあくまで僕個人の希望であって、それがあることでゲームの世界観が崩れてしまう可能性も多分にはらんでいる。つまり、

 あることで便利にはなるけど、世界は濁ってしまう。

やっぱ無くて良かったかも知れないな。

・記念写真について

ボスを倒すとトロフィーが貰えて、その瞬間の写真が自動的に保存されるのだけど、

 (どうせ保存するなら)もっと熱い瞬間にして欲しかった!

無茶かも知れないけど、トロフィー獲得時って既に倒してあって、絵的な満足感が全くないんだよね。それだったらボスと戦ってる最中、画面内の「ボスの表示比率が高い画面」とかで、勝手に撮って保存してもらって、最後にトロフィーのアイコンを重ねてくれたらよかったのに、って思った。ホントに小さいことではあるけど、それによってより満足感が高まった気もするんだよね。

・武器の種類が少ない。強化素材の種類が少ない。

これはぶっちゃけ不満じゃない。これはぶっちゃけ「これで良い」と思ってるところ。武器が多いと、当然どれが正解か見つけづらくなるし、強化素材の使い道にもジレンマが強くわき起こる。それはそれでゲームの楽しさになり得る部分ではあると思うけど、本作の場合は、割とどの武器でもそこそこ楽しめるように作られていると思うし、
※斧じゃなくても手に馴染めば、それなり以上のスタイルで戦える感じだったし。
強化素材集めの為のマラソンは、たぶん作者の意図したところじゃないと思った。

レア素材に関しても、今作では(今のところ)光の楔石に相当するものは出てきてないのだけど、それってつまりは「失敗したら2周目でどぞ」って言ってるようなもんなわけで、あまりにシビア過ぎるんだよね。特に本作から入るユーザーとかに対しては。

さっきも似たこと書いたけど、「既にこのシリーズはこのシリーズのファンだけのものじゃない」ところまで大きくなってると思う。すなわち、より広く大きなパイに対して訴求する仕上げが不可欠になってると思う。それを踏まえての「武器、強化素材の少なさ」だと思うから、

 これはこれでイイというのが僕の見解ですわ。

・・・

こんなに持ち上げておいてなんだけど、正直ちょっとモチベがダウン気味。理由は、とにかく禁域の森が広すぎて、、、あと行ける場所が多すぎて、僕のリソースがオーバーヒート気味なんだよね。ボス3匹を立て続けに倒しちゃったんだから、「そういうこと」にもなるって話ではあるんだけど、でもホント情報過多になってて、疲れ気味な次第。あと昨日久々に風呂に入って、

 まんまと風邪気味になっちゃったし。

風呂なんて入るもんじゃねぇなと思ったわ<それで締めていいのか!?

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コメント

クリスさんの感想はゲームの良い所と悪い所をしっかり書いてて
しかも文字数が多い分情報量があるのが好きです

ディアブロⅢなんかもクリスさんの感想を読んでから買って楽しみました
僕は地球防衛軍4.1をプレイしたかったのでブラボはスルーしてますけどいずれは買うつもりです
というか早くプレイしてみたくなりました!

ブログの更新楽しみにしてます

投稿: レコ | 2015年4月 8日 (水) 12時48分

防具に関してはハッキリ言うけど、物理カットなんて有って無きようなものですよ。どうせ回避主体でいくゲームだし。

投稿: | 2015年4月 9日 (木) 22時06分

初めましてレコさん、名無しさん、クリスです。コメントどもです。

>レコさん

文字数が多いのはわかりますが、「良いところと悪いところ」を書いているのは、僕が好きなゲームだからですよ~(^^。合わないゲームには「一切良いところを書いていません(キッパリ」。

レコさんが好きで、僕が嫌いなゲームのレビューは読まないで欲しいな~と思います(汗。逆に言えば、単純に僕とレコさんの好みが近しい可能性もありますけどね~。

EDF4.1はどうなんでしょう。自分は初代から順番に買って遊んでいますが、移植物はほとんどスルーしています。次買うのは5になるかな~って感じですね。

EDFがお好きなら、同社の「斬撃のレギンレイヴ」も合うかも知れませんね。僕が一番好きなEDFは「当時の2」なのですが、レギンレイヴはそれに次ぐくらい、今思えば楽しんだ気もします。モブのセリフがいちいち北欧神話じみてるのも、慣れると愉快だったりしますしね。「オーディンのために!」とか言って。

>ブログの更新楽しみにしてます

無駄に長いですし、合うヤツだけ読んで貰えたらと思いますが、▲が複数付いてるネタは、僕的に満足感が高かった物ですので、もし興味があれば検索してみて下さい。つまんなかったらゴメンよ。


>名無しさん

物理カット、つまりは防御力があまり大きな影響力がないというのは、うすうす感じてはいます。ですが、具体的にどのくらい効果がないのか、がわからない以上、数値を見て安心するしか、ヘタレプレイヤーの僕には選択肢がないんですよね。

それに、物理カットが「高い方が被ダメージが増える」ということはさすがにないでしょうからね。

あと、「回避主体」はスキルとスタイルに寄るところが大きいかと。自分はかなり「回復主体」ですので(^^;。

投稿: クリス | 2015年4月11日 (土) 22時11分

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