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2015年8月29日 (土)

かき氷の話~その3~

誰も興味なくても、自分が楽しんでいるので続ける。つか、ぶっちゃけ結構面倒なことなので、僕がいくら声高に叫んだとしても、

 どうせやらない

とも思ったりもするが、nori君とか普通に子供がいるご家庭であれば、娯楽の選択肢として面白いかな、と思ったりもするのだよ。

●100均で器とスプーンを

かき氷用の物があればベターだったけど、なかったので「小どんぶり」という10枚重ねのスチロール容器
※よく大晦日とかに豚汁振る舞ったりするところで使ってるヤツ
と、プラスチック製のそこそこしっかりした10本入りスプーンを購入。

同じプラスチックでももっといい器やスプーンを使って再利用する、という選択肢ももちろんあるのだが、このプランはまだまだ過渡期。器が悪いと、味が良くても「家庭用感」が出て、みすぼらしくなってしまうが、味が悪ければどうもこうもない。先に考えるべきは器ではないと結論づけた。

●巨峰を開封

娘はレモンメインだったが、ぶっちゃけ毎日毎日食べたいわけでもないだろうし、このままレモンが大量に残ったまま僕が飽きてしまうと、

 巨峰を開けずに終わってしまう可能性もある

それはむしろもったいないだろうということで、今日はかなり涼しかったが、パートさんに「食べたい?」と聞いたら、

 全員「暑いので食べたい」

と言ってきたので、店で3人分作ることにした。

●パートさんのリアクションなど

氷は自宅から保冷バッグ+保冷剤で4個持っていったが、10分ほどの自店まで、全く溶けていなかった。気温がそもそもそれほど高くなかったのが奏功したと思われる。

余談だけど、塊の氷同士がぶつかる音ってキレイだと思う。「キン」って文字通りよく冷えた音がする。

器を並べ、今回複数同時進行で作ってみることにした。

まず練乳を底に敷き、氷を掛けていく。正直2つ目に氷を入れた時点で、

 三つ平行はムリ

と判断し、
※2つ目の進行中、見る間に1つ目が「しなっ」となっていくのがわかったので
二つを交互にすって入れていく。

この際、スプーンで形を整えながら入れると良い。自宅で自分の分をやるときは「素手で」やっていたが、自分のでも抵抗があったので、やっぱりここは素手は控えたいな、と。

前回使った容器にそれなりの量「のむブルガリアヨーグルト」を入れ、ドバッと掛ける。今回は器が小さかったこともあり、結構「へなちょこ」な感じに氷が減ってしまったが、上からどんどんすって入れて、押さえていく。もっと深い器なら、こぼれにくい分、やりようがありそうだが、浅い器でも出来る工夫があるんだろうなぁと思いながらやってた。

最後に巨峰シロップをタラリ。今回は前回の反省「白い」を踏まえて、最後にシロップを掛け、その上に白い氷を乗せることにした。氷を乗せるのは、

 このかき氷の氷が「ふわふわ系」であることをアピールするため。

濃さ的には氷に対して少し多いかなってくらいの量だったのだけど、

 とにかく色がキレイ!

レモンとヨーグルトの「ほぼ白」の味気なさと違い、紫のキレイなかき氷は、

 見た目にも美味しそう!

そもそもグレープというフレーバー自体、オレンジと並んでジュースの二巨頭なはずなのに、なぜかかき氷では「メロン」「イチゴ」「レモン」「ブルーハワイ」の4種類ばかり。結局理由がどこにあるかと言えば、

 シロップが高いから。

少しでも儲けようという浅ましさが「氷売り」の下地にあると僕は思うんだよね。っていうか、かき氷だってラーメンだって基本は同じだと思う。

 美味しく作るか、安く作るか

工夫して工夫してより美味しくする努力をしていくなら、シロップにはジャムや「果肉」が使われたりするし、夕張メロンやトマトなど、「他では食べられない味」を模索したりする。「にぼしとコンブをベースに出汁を取る」のと何ら変わらない。

ひとつの氷で、2杯分のかき氷が出来た。

食べた感想は、、、

 「美味しい」

 「ミルクが欲しい」→食べてれば出てきますって話

 「すっきりしていてくどくない」

 「氷がフワフワで美味しい」

そして、

 「店長、器もっと何とかして!」

それな。もっといい器があればな。

それでも、全体的な感想としては間違いなく「是」であり、常連のお隣さんなどは、一昨日「かき氷好き?」って僕が聞いた際、

「嫌い嫌い嫌い!見たくもない!」

みたいなリアクションをしていたので勧めなかったのだけど、たまたま今日来てみんながあまりに美味しい美味しいと食べているので「ちょっと頂戴」と言ってきて、
※ちなみに常日頃から著しい頻度でおにぎりやらおいなりさんやらを作ってきてくれるので、作ってあげることに抵抗はゼロ。

「美味しい!毎日食べに来たい!」

おーい。「明日からは有料です」「300円です」って感じ。

でも一番喜んでくれて嬉しかったな(^^。

とにかく「さっぱりしていてくどくない」「甘すぎないのがいい」と絶賛してくれた。

 まぁ僕が食べようと思ってたのをあげちゃったので、僕はまだ「巨峰味」を食べてないのだけどな。

写真撮っておけばよかったと思いつつ、いくらなんでもスチロールどんぶりでは風情もクソもない。もちっとまともな器で撮ることにする。

●原価

ざっと4人分作って巨峰シロップが1割くらい減っていたので、

一人当たり15ml 23円(915円600ml)

ヨーグルトは900mlで230円を45mlくらいつかったので 11円

ミルクはざっとだけど 10円くらい?

美味しい水が結構高くて、たぶん10円

器とスプーンがそれぞれ10円×2で、

手間賃抜きで、ざっと74円くらい。

300円で売ったとして、掛け率24掛けなら、まぁ普通っちゃ普通。

量的にはかなり少なかったので、本気でやるならもっと率が落ちるかなぁとも思うけど、ぶっちゃけ巨峰の方がレモンより「シロップが薄く、値段が高い」みたいだった。
※レモンは573円600ml。こちらの方が濃く、氷の量が倍くらいでも上記くらいの量でよかった気がする。

●もし売るとしたら、、、

今回は「振る舞う」形で、一切のオーダーを取らなかったけど、もし売る気で「お品書き」を用意するなら、

・巨峰
・マンゴー
・ウメ
・ゆずはちみつ
・レモン
・オレンジ

そして、

・宇治

これだけは入れないとダメだろうな、と。「宇治が好きな人は必ず宇治を頼む」気がするから。

ただ、重要な問題として、「僕が宇治の善し悪しをわからない」という点がある。スーパーの市販品と、上記巨峰と同メーカーの「キャプテンブランド」の宇治、どちらが美味しいとかもわからないし、その適切な分量もわからない。でも「美味しい宇治氷」が欲しい人は、絶対欲しいだろうになぁと思ってしまう。こっそりミルクとヨーグルトを、、、ってこともさすがにないだろうし。

そして問題は「イチゴ」。キャプテンにもイチゴはあるが、結局それは「かき氷のイチゴ」の域を出ていないよう。「甘すぎずオトナの味」というコメントも多いから、食べてみて不味いということはないのだろうけど、

 イチゴ氷で本気に美味しいヤツは、たぶん自家製のソースやジャムや果肉が入ってる

市販のシロップでは「埋めがたい溝」があると思うんだよね。何つか「志(こころざし)」の話になるけど、

 巨峰やウメ、そしてヨーグルトなら、ただ目新しさだけでお客さんは喜んでくれる気がする。

もちろんリピーターを期待するなら、+αが欲しいけど、「原価の高い材料」を使って作れば、それだけで普通に美味しい物が出来るのは「道理」なんだよね。A5ランクの牛肉なら、ヘマさえしなけりゃそれなり以上には美味しいんでしょ?みたいな。

でも一方で、「メリハリにとらわれすぎて」フルーツやウエハース、ポッキーみたいな「異物」を混ぜることには凄く抵抗がある。彩りが欲しいからと言って、一番上に生のイチゴを乗せる、巨峰を乗せるってのは、

 ただそれで「高く売る」為だけ

って気がしちゃうんだよな。「かき氷のそもののおいしさ」に果たしてそれがプラスに働くのかよ、と。かわぐちのマーマレードとは違う気がする。
※あれはジャムの一端としてとてもいいアクセントになってた。

そしてもうひとつ思案どころは、

 食べ方まで指定するべきか否か。

一気に全部混ぜられちゃうと、ミルクもヨーグルトもクソもないって感じなんだよな。今回のは量が少なかったけど、本気で売るなら倍くらいは欲しいだろうし、そうなってきたときに、「グレープ」「グレープ+ヨーグルト」「グレープヨーグルトミルク」って流れの方が、食べてて楽しいんじゃないかって思う。もちろんそれは僕が勝手に思ってるだけで、食べる人の自由って言えばそれまでなんだけど、

 それでもやっぱり美味しく食べてもらいたいという気持ちもある。

一体「何屋」なんだって感じだけど、目標は「来年のお祭りに売る」だから、やっぱり「消費者目線」は大事だと思うんだよな。あとは「味の均一化」。誰がいつ食べても同じ味にならないとな。プロ意識を持つのなら。

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