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2015年9月19日 (土)

キングコング

 ★アラフォー、アラフィフ向けの思い出話です★

ピーター・ジャクソンのでも1933年のでも、もちろん日本の「キングコングの逆襲」でもない、1976年のもの。僕が生まれて初めて見た字幕の洋画で(たぶん当時年長)、豊橋にある「豊橋松竹」か「松竹シネマ」のどちらかの映画館だったと思う。

当然今はない小さな劇場で、親戚のおじさんに連れて行ってもらった。入ったときには既に映画は始まっていて、もしかしたら立ち見だったかも知れない。今では考えられないけど、当時は立ち見も普通だったし、その「熱気」もまた映画館の良さだった。

公開後何度かテレビでも放送していたはずなので、純粋に当時の記憶として残ってる物ではないかも知れないが、この数年、どうしようもない三流以下のクリーチャー映画を見るにつれ、

 当時のキングコングも、今見たらダメなんだろうか

という疑問がずっとくすぶっていた。

ツタヤに行くと「ブルーレイしかない」。うーむ。特にそこまでの画質を期待してるわけでもなく、DVDで十分だったのだけど、まぁよい。過度に期待せずに見始める。というか、

 古い映画だし、確実に言えることとして「序盤がタルい」と思ったので、冒頭しばらくは「1.5倍速」で視聴した。

なので、映画の本当の感想とは言えないかも知れないし、まぁ今僕のこのブログを読んだ人で、借りてきて見ようという方もそうはいないと思うので、
※念のために言うけど、「見る価値がない作品ではない」よ?
あまり気にしない。

ちなみにDVDもブルーレイも「字幕のみ」しか出ていないので、「1.5倍速」との相性はとても良い。英語なのでどっちみち大半は何言ってるかわからないし、

 ともすれば早送りなのか通常速度なのかわからなくなることがあるレベル。

見始めて一番最初に感じたのは、

 絵がキレイ!

1976年と言えば、何より有名なのは「ロッキー」、そして「ジョーズ」だろう。どちらもテレビで何度も見ている作品だが、映像の鮮明さは言うに及ばず、「絵作りそのもの」も古くささを禁じ得なかった。というか、1985年の「バックトゥザフューチャー」や1986年の「インナースペース」のDVDですら、その「荒さ」を痛感させられたのに、

 ブルーレイにするにしても、よくこれだけ綺麗なフィルムが残っていたな

当たり前の話、映像メディアがデジタル化されたのなんて、ほんの20年くらいのものだから、40年前の映画となれば、「既に20年前のフィルム」しか残ってなかったわけで、

 デジタルリマスターをするにしても、相当この作品に対する愛情が深い人がやったんだろうな

って感じ。まさに、「今映画館で見ることが出来る映画」と何ら変わらない映像にまず衝撃を受けた。

そして、

 ヒロイン、ジェシカ・ラングのキュートさ。

ぶっちゃけこないだ書いたグレイス・ケリーと比較すると、そりゃもうこれがデビュー作の素人に毛が生えた女優にそのオーラは比肩しようがないし、顔立ちとしても特別かわいいわけではないのだけど、

 そのキャラ立て、セリフ、振る舞いがかわいい。

「コケティッシュ」の本当の意味を知らなくても、彼女はコケティッシュなんだろうなって思う感じ。ショートパンツにタンクトップだったり、濡れた祭祀衣装だったり、「エロいんだけどいやらしくない」爽やかなかわいさで、

 既に(僕の中で)合格点。

相方の男性は、とにかくヒゲが凄すぎで、今じゃ絶対あり得ない主人公。
※つっても実質の主人公はヒロインの方だけども。
冗談でもなんでもなく「コングよりヒゲが濃い」ことに、何か特別な意味でもあったんじゃないかと邪推したくなるほどだったが、
※メイキング見た感じでは「なくもない」のだが
ここまでしなくていいだろ、とは思った。

話的には、ガソリン会社が新たな油田を求め、インドネシアにある「霧に閉ざされた絶海の孤島」に、高濃度の二酸化炭素を発見、「コレだ!」とばかりに探査に向かうが、そこにあったのは、「石油になるにはあと1万年掛かる」という原油と、大きなサルだった。

動物学者っぽい主人公ジャックはよくわからない間に密航し、カメラマンとして受け入れられる。ヒロインは途中で難破した船の唯一の生き残りとして、航海中に拾われる。船には女っ気がなかったので、みんなから良い感じにちやほやされるが、そこにいやらしさがないのも(時代かも知れないが)居心地が良い。
※ちなみに未公開シーンには「覗き」のシーンがあったが、カットされた。行き過ぎたエロは「より多くの層」に訴求する上で、邪魔だと判断されたのだろう。

ロストワールド(ジュラシックパーク2)と同様、この後は捕獲され、大都会に連れてこられるが、
※どうやって船に積んだとかは、見事なまでにスルーだったけど。

(キングコング以外の)他の全ての作品と大きく、そして明確に異なるのは、モンスターであるコングとヒロイン:ドワンが、意志を疎通し合い、お互いに惹かれ合う点だ。だからこそラスト、ヘリに銃撃されるシーンで、ドワンを手から下ろそうとするコングに、「私を放しちゃダメ!」と叫ぶし、コングの優しい瞳にグッと来る。

 そう、1976年版のキングコングは、「コングの瞳が優しい」。

僕は子供の頃テレビで一度だけ1933年版も見ているが、
※もちろん白黒
内容は全く覚えてない。もしかしたらこの作品でも、「ヒロインとコングの愛情」が謳われた可能性はあるが、

 「中に人が入っているコング」は、(たぶん)本作だけ。
※日本のはもちろん入ってるけど、あれは「キングコングのコング」じゃないもんね。

1933年のはストップモーション撮影用のフィギュアで一コマずつ撮影された、言わば「架空のモンスターの人形」。2005年のものは、当然のようにCG。
※一部マペットもあるかもだけど。

中に入っていたまだデビューしたてのリック・ベイカー
※一番有名な仕事はマイケルの「スリラー」のメイキャップ
で、その表情の多彩さ、感情表現の上手さは、

 2005年のコングなんてメじゃねぇ。

っていうか、2005年のは確かに「本物のゴリラっぽい」。特に歩き方なんて、76年版は「ほぼ直立してる人間そのもの」で、非常にウソっぽい。
※これが一番「今見て」ダサさを感じるところだと思う。ゴジラとかにも言えるだろうけど。

 でも表情、特に「目の演技」は、まだまだCGには埋められない大きな溝を感じさせ、

 素直に見入ってしまう。

また、頻繁に出てくる「コングの手」とヒロインのシーンも、「確かに作り物なんだけども、、、」、合成もあからさまにわかるし、CGの方が違和感はないのだろうけども、

 (年齢の成せるワザなのか)全然許せてしまう。むしろ「そこがイイ」と思ってしまう。

これは今の人では絶対得難い感覚、ともすれば「ジジイ故の盲信」に似たものなのかも知れないが、CGどころか、ブルーバックの合成すら「本作で初めて使われた」ような時代で、よくもまぁあれだけの絵を作り上げたなぁと素直に感心する。

 特に、濡れたドワンをコングが息を吹きかけて乾かすシーン!

「臭くないのかな」とちょっと思ったけど、ドワンの気持ちよさそうな表情と、「どうやって作ってるの?」と言いたくなるコングの「ほおの動き」。CGならいくらでも出来るだろうけど、

 凄く本物っぽい「実物」が凄い。

また、終盤の列車を止めるシーン。「リアリティ」という意味で言えば、ほぼ同時代の「スーパーマン」の絵作りの方が、より違和感のない、リアルなものであったと思うが、
※特に列車の脱線を防ぐシーンとか

 ミニチュアにはミニチュアの、ジオラマにはジオラマの良さがある。

特にゴジラ他円谷作品を見て育った僕らには、その「良さがよくわかる」。懐かしさもあるかも知れない、好み嗜好もあるかも知れない、プラモを嗜んでいたことも加味されてるかも知れないけど、

 イイものはイイとしか言いようがない。

巨大なヘビとの格闘シーンは、どうみても「独り相撲」だったし、無駄に広い「土俵」や、なぎ倒す木々の「不自然なクオリティ」に違和感も確かにある。でも、ドワンはジャックとキチンと恋に落ち、キスシーンもあり、その上でコングも守りたいと思う気持ちの「出方」に違和感はないし、
※2005年版ではそこまで野郎と恋仲にはならなかった気がする
何よりコングの表情全てが、本作の素晴らしさを物語っていると思う。

クリス評価★★★☆。
※やっぱ前半がタルいんだよな。

CGがないからアクションの派手さは弱い。CGがないから「スタジオセット」なのが丸わかりなシーンも多い。CGどころかマット画
※スターウォーズとかで多様された、実写と見まごう筆致で描かれた遠景画
の質も低いけど、実際に作られた巨大なセットは、「だからこそ」の迫力と存在感があり、

 確かな満足感がある。
※コングから村を守る壁とか、ガチで作ってるっぽくて非常に良い

当時としては間違いなく破格の2400万ドルを掛けて
※ちなみにロッキーは100万ドル。ジョーズは700万ドル。
5200万ドルの興収は、決して悪くはないと思うのだが、残念ながら批評家たちからはこき下ろされ、監督も本作以外に特筆した結果は残ってない(と思う)。

 だがそれがどうした。重要なのは「自分が見てどうか」だろう?

アラフォー、アラフィフの男性は、ぜひとも本作を見直して欲しいと思う。
※序盤は早送りでもいいと思うし。

 思った以上にエロくて、
※コングがドワンを愛撫してるシーンとか!!!

 思った以上に切ない
※コングの表情が!!!

傑作と呼べる映画だったと思うぞ。

蛇足だけど、ガンダムの「ククルス・ドアンの島」の「ドアン」は、本作のヒロイン「ドワン」から来てる、、、

 そういうウソってどう?

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