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2015年9月26日 (土)

チャッピー

せっかく新作で高いお金を出して借りてきたのに、見ないで返すという選択肢はさすがにないということで、見ました。つか、

 見る直前が一番テンション低かったかも。

第9地区もエリジウムもどちらもかなりヘヴィな話で、本作も負けず劣らず「重い」のが見る前からわかりきってはいたものの、

 重い以上に緊張感が凄すぎて、、、

 非常に疲れます。

ロボット警官が実戦配備される近未来、不運にも事故や故障に巻き込まれがちだった「ナンバー22」は、廃棄処分にされる寸前に、ロボット警官達の実質的な開発者であり、人工知能の将来性、可能性を模索するディオン博士に運び出され、実験的にAIを導入される。まるで生まれたばかりの赤子のようなナンバー22は、言葉だけでなく、モラルも正義もわからない、本当にピュアなロボットだった。

こんな説明で大丈夫かってくらい微妙な説明になっちゃったかもだけど、本作には2つトレーラーがあって、

 ひとつはそんな赤子のようなチャッピーが少しずつ学んでいくファンシーなもの

そしてもう一つは、

 戦争の道具として使われているロボット警官が自我を持ってしまったら、というちょっぴりオカルティックなサスペンス

特に後者が「本編」だと思ったからこそ、見始めるのにテンションが必要だったわけだけど、

 まぁ、、、いろいろな意味で、プラスとマイナスがそれぞれブレンドされた結果、、、

 クリス評価は★★★というところ。

間違いなく素晴らしい点は、その「メカ描写」。第9地区でもその「リアル感」「デザイン性」「重み」「動き」「質感(つや消しも含め)」など、ことメカに関しては全ての項目で「素晴らしすぎる」に該当してしまうレベルのクオリティで、メカを期待して見るのなら、本作は間違いなく傑作だと言える。

もう少し具体的に言うなら、ガンダムやバルキリーというより、ザブングルのウォーカーマシン(除くザブングル)、ボトムズのアーマードトルーパーのような、「鉄とオイルのニオイがするタイプ」。

 まぁかっこいい。

しかし、舞台が南アフリカだからか、
※実情を知らないのでいい加減なことも言えないけど
ギャングや警察の温度がイマイチピンと来なくて、

 「金を用意しなきゃ殺される!」

って、金を用意するより、(殺しに来る)そいつを殺せばいいんじゃねぇの?

って感じに。あと、全体的にみんな自分勝手で、(それがそっちの世界では普通なのかも知れないけど)言動や行動一つ一つに違和感が結構あった。

 以下大量にネタバレ反転

彼女のことがそんなに好きなら、もっといろいろしてやれたことがあったんじゃねぇの?話とかもっと聞いてやればよかったんじゃねぇの?って思ったし、

自分のロボットだと思うんなら、もっと慎重に(生まれたての人工知能に対する)言葉を選べよ、って思ったし、

いくらなんでも自社のロボット警官を全滅させる命令が存在してるのもどうかと思うし、

命令を簡単に書き換えられるメモリの扱いがぞんざい過ぎるだろって思ったし、

そもそもなんでチャッピーをガキどものところに捨ててきたのかもわからなかったし、

軍事会社に勤めてて人工知能の優位性を訴えかけるにももう少し言いようがあるだろうって思ったし、

ムースも一体だけで何の研究だよって話だし、
※試作機初号機にしては装備が充実しすぎてるし、でないなら、ガレージに何もなさ過ぎる

赤外線センサーで車が白くなるのも良くわからないし、

彼女をあそこまで正確に撃ち抜く武器があるのに、最初の登場から全く使わなかったのも意味がわからないし、
※あとあの空爆みたいなヤツ、全然当たってねぇじゃん。誰もいない地面に仕掛けた爆薬が爆発してるだけの白けた映像だったし。何人かは派手に死なないとむしろ変。

 大体、最後のオレンジの機体、なんで完動するのにあそこにあんな風に置いてあったんだよって話。

あと、ジェノサイドプロトコルで全滅するとしたら、っていうか「ナンバー22」で止まってるのが「96%?」なんで順番じゃねぇの?だったら最初から38番くらいにして全40機で残り2機が辛うじて基盤が生きてる、、みたいにして欲しかった

 ともかく、スッキリ出来ない感じ。

序盤から情報量が凄く多くて、ところどころに「人間が一番危険」とか「武器や兵器(ロボット)は使う者によって良くも悪くもなる」みたいな、

 説教臭い雰囲気がプンプンしすぎ。

メッセージ性があってこその名作・傑作なのかも知れないけど、

 どっちみちアカデミー賞取るタイプでもないだろうに。

だったらもっとライトに、それこそベイマックスみたいに仕上げちゃダメだったのかな~と。
※あれがベストというつもりもないけど。

見せたいことが多すぎて、見せなきゃダメだって強迫観念に捕らわれてる要素も多すぎて、結果僕みたいに派手で安っぽいエンターテイメントが好きな人間には、

 無駄に重く、つっこみどころばっか出てくる感じ

になってたな。

 ヒュー・ジャックマンとシガニー・ウィーバーが出てきた時は「おおっ!?」って思ったけども。

あ、あと「AIのバックアップと、人間の意識のバックアップが同列ってのも、正直無理があるだろって思ったけど、

 それはなんだか許せる感じにはなった

つか、こういう違和感って、ヱヴァとかには全然感じないたぐいのモノなわけで、それこそが国民性みたいなことなのかも知れないな、って思ったわ。

 何度も言うが、メカはかっこいいがな。

終盤のオレンジのロボットの動きなんて、

 コレこそ未来だな!

ってレベルだったしな。

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