ターミネーター新起動-ジェニシス-
思ってたよりずっと面白かった。というか、面白かったのは面白かったのだけど、ワイルドスピードのような純度の高い楽しさではなく、ショーシャンクやバックトゥザフューチャーのような練られた面白さ、完成度の高さではない、
非常に庶民的な、ある意味下世話な面白さ。
クリスの評価は★★★。飛び抜けて高くはないが、見たことを後悔は全くしない。特筆するなら、新作で借りてきても後悔はしないし、何なら映画館に行っていてもよかったな、と思うレベル。まぁ特に「映画館で見た方が楽しい」タイプの作品ではなかったかも知れないが。
シュワ氏が出ること以外、ほぼまっさらな状態で見始めたので、誰がカイルで誰がジョンで誰がサラなのかもわからない状態だったが、
そのまっさらな状態でなお「イメージと違う」印象を受けたメンツの数々。
イメージで言うなら、、、
サラはやや長身で細身、影のある力のない笑いをする、今で言えばハンガーゲームのジェニファー・ローレンス
※僕はこの人が好きじゃない。だって暗いから。
みたいなタイプだったのが、
明るく爽やかでちびっ子、AKBの「田野優花」
https://twitter.com/tanoyuka_0307
みたいな子。身長も160切るくらいの印象で、シュワ氏と並ぶとまるで小学生かと思えるほどミニマムに見える。つかちょっとロリっ子テイストですらあるくらい。
笑顔もかわいくて、ヒロインにうるさいクリスも許せるレベル。初代のリンダ・ハミルトンみたいに乳首まで見せることはないが、それでもイイ感じのサービスカットもあり、
ここでまず全てが許せるように。
カイルは前回「オタクっぽい」印象を抱いた、割と線の細い男だったが、今回は、
「ん、、、ゴジラの人?いや違う、、、マクレーンの息子か!?」
そっちが正解。つまりダイハードラストデイでブルース・ウィリスの息子を演じた、
海兵隊でも出来そうなレベルの細マッチョ。
なかなかイケメンだったが、ゴジラの人より感情表現が上手く、世界観の中で浮いたりはしてなかった。この人がヘタレだと作品全体が崩れてしまうキーパーソンだっただけに、ここは大きい。つか、
前回のジョン役だったクリスチャン・ベールは、ぶっちゃけ「なんか違う」感じだったしな。
何つか、「カリスマがない」というか、そもそも組織のリーダーとして描かれてなかった分、スゲェ違和感があった。「この人のおかげで何とかなっちゃうんじゃないの?」みたいな。
そこ行くと今回のジョン=ジェイソン・クラークはよかった。というか、
ジョン・コナーの役所が、ちゃんと偉かったのがよかった。
命令をする立場で、ある意味カリスマでもある。ぶっちゃけ前作から話がどう繋がっているのか「繋がっていないのか」もよくわからなかったが、
冒頭の展開で、これが「新作と言うよりリメイク!?」
みたいな印象を抱かせた。っていうか、ファンサービスもここに極まれり、というくらい見知ったシーンやセリフが出てきて、何つか、
オレ、そこまでターミネーター好きだったのか!
っていうくらいニヤニヤしてしまうレベル。
しかし、
その後の展開は大きく舵を取り、「わかりづらくはないが」先が全然読めない方向に転がっていく。
そこが何とも庶民的。
「こいつはターミネーターなのか!?」みたいな疑惑と、「やっぱり!」という「してやったり感」、逆に「え?こいつ撃っちゃうの!?」的な小さな驚きの連鎖が、
まことに小粒。だがそれがイイ。
タイムパラドックスも5作目ともなると、なかなかつじつま合わせが大変だろうと思うが、それをモノともしないアクロバティックな「つなぎ合わせ」で、素直に上手いというより、「よくやるなぁ」という感心が生まれたり、
その間にもちょいちょい過去作品の名場面を喚起するシーンが差しこまれたりと、
ホントよくやってる感じ。何つか「ファンメイド」なニオイも多分にする一方で、やるべきことはしっかりやる感じ。
ジョン役のジェイソン・クラーク、、、ホワイトハウスダウンのテロリストリーダー、猿の惑星新世紀の主人公、全く違う悪玉と善玉を演じた彼だったが、
だからこそ本作の役所にもフィットする。
最終的に次回作をどう繋げるのか、もしくは繋げないのかはわからないが、個人的な評価は結構良く、これまでのどの作品とも全く違う、
※ヒロインのキャラクターやルックスに引っ張られて、というのも大きい
文字通り「新起動したターミネーター」だったって感じかな。
・・・
全く予備知識が無くても、過去作を見ていれば普通に楽しめるから、あらすじを書くのもちょっとはばかられるが、
基本は現代劇(舞台は2017年)である。
未来の戦争モノでもなければ、1984年の「懐かしい80年代」というわけでもない。そこでまぁいろいろがんばるわけである。
当時と今の印象を絡めつつ、何となく評価の順を書くとするなら、
1>2>>5(本作)>>>>4>3
こんな感じかな。つか「1」は今見ると全然かも知れないけど、この作品の前に予習しておくと、この作品がより
「楽しめるかどうかは別として深く見ることが出来る」
はず。オススメと言えばオススメかな。
余談だけど、レンタル言ったらスターウォーズがスゲェ「増えていて、かつほとんど借りられまくってた」。気持ちわかるな~(^^。
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コメント
クリスさんのオールジャンルでの映画No.1はなんですか??
投稿: | 2015年11月28日 (土) 00時08分
気楽に訊いてきたな!(笑 って感じですが、
カリオストロの城が、やっぱり別格かなぁ
という面白くない答えですかね。「デイアフタートゥモロー」や「グーニーズ」「インディジョーンズ魔宮の伝説」が一番だった頃もありますが、何度見ても最低限ガッカリしない、永遠に楽しめると思えるのはカリオストロだけですね。
でも、それを別格にすると途端に答えに窮します(^^;。
メジャーではないですが「ステルス」も凄く好きですね。これも何回見ても楽しめるな~って思います。ストレスが少ないのに、カタルシスがある珍しい作品だと思います。
投稿: クリス | 2015年12月 1日 (火) 22時19分