DVD2本見た
「アルティメット」と「トータルフィアーズ」。軽く感想を。
●アルティメット
先日見たポール・ウォーカーが元気だった頃の遺作。
※撮影中の遺作がワイルドスピードスカイミッション
リュック・ベッソン製作総指揮の、パルクールを魅せる映画「フルスロットル」の「リメイク元」。つまり、アルティメットをリメイクしてフルスロットルが出来たわけだが、年式的にはそれほど古い訳じゃない(つっても11年前だが)。まぁ「面白かったからキャストを豪華にしてもう一儲け出来るだろう」と作られたのがフルスロットルだったんだろうという感じ。
主演のダヴィッド・ベルだけが続投で、ダブル主役だったダミアン役のシリル・ラファエリは降ろされている。
彼もかなり動ける俳優で、アクションシーンは(ポールには悪いが)彼の方が一枚上手。
ウィキペを覗くと、「スタントコーディネーター」という肩書きと、空手、太極拳、テコンドー、パルクールも出来る「かなり動ける素材」。優しさの残る眼差しと白い肌、スッキリしたスキンヘッドはキャラこそ悪くないが、「善玉」としてはやや弱め。と思ったらダイハード4.0でヒールをやってた。
正直オーラがないことがポールとの一番の違いであったが、何というかもうちょっと見せ方を変えれば、まだまだ活躍の場はある気がしたな。
話的にはもうビックリするくらい同じで、序盤から中盤まではまさに同じ映画を別の俳優がやってるくらい同じ。ただ、ヒール側のリーダー的存在が、今作では「ホントに悪いだけ」として描かれ、終盤あっさり部下に裏切られて殺されてしまうのに対し、リメイクでは、
(結構簡単に、それも大量に人を殺してきたと思われる割に)市長に立候補するまでになってしまう。
まぁそれもこれも俳優RZAに気を遣った結果かも知れないが。
こっちを先に見ていたら、フルスロットルのアクションに物足りなさを感じたかも知れないが、フルスロットルを先に見た者としては、アルティメットの「華の無さ」に物足りなくなった。ヒロインも「恋人ではなく妹」だし、ヒール側に女っ気がゼロ。高級車が出てくるわけでもなく、ポールよりシリルはルックスで負けてる。
まぁダヴィッド・ベルはこっち(若い方)のがかっこいいけど。
フランス映画なので、元はフランス語。当然のように吹き替えで見たのでわからなかったけど、フランス人のダヴィッドが英語をがんばってたって聞くと、演技の点でも前作(アルティメット)の方が出来が良かったのかも知れないとは思った。
クリス評価は★★かな~。こっち先に見てたらプラス★はあったと思うけど。
あらすじは、、、説明するのがなかなか難しいけど、つまりは「スラムを丸ごと爆弾で吹っ飛ばそうと計画した悪徳市長の企みが暴かれる話」。これ、最終的なネタバレだけど、見てればわかるし、今から見る人も少ないだろうから書いちゃった。ちなみに「アルティメット2」ってのもあるらしく、シリル&ダヴィッドはこちらにも出ている。今度借りてこようかなってとこ。
●トータル・フィアーズ
仕入れ先の友人に勧められて借りてきたジャック・ライアンシリーズ。気付けばこの2年ほどの間に、
・レッドオクトーバーを追え!
・今そこにある危機
・トータル・フィアーズ
・エージェント・ライアン
と、「パトリオットゲーム」以外の映画化作品を全部見ているが、
これが一番面白かった。だが、結構疲れるタイプの映画だった。
話の大きさはさすがトム・クランシーという感じで、ロシアとアメリカが一触即発の戦争になるやなるまいや、という話。こっちはアルティメットと違ってネタをバラしてしまうと凄くつまらなくなってしまう可能性が高く、かつ「見て損する映画じゃない」とも思うので、あくまでネタバレなしで感想を書くが、
主演のベン・アフレックは、そもそもガタイが良く、マスクは甘いが意思の強さは感じさせる面構えなので、一作目のアレック・ボールドウィンよりも遥かに「信頼出来るキャラ」として描かれ、主役としての貫禄十分。個人的にここがもっとも好印象で、クリス・パインのライアンがボールドウィンに近い、「僕は実戦経験がなくて」を主張しまくる「弱いライアン」だったことに不満が募った自分には凄くしっくりきた。
CIA長官をモーガン・フリーマンが好演しており、キャストを見る限り知った顔は以上かと思いきや、
セイバートゥース=ヴィクター(リーヴ・シュレイバー)が出てきてニヤリ。
コイツはいい意味でヒールが似合う役者。出てきただけでいかにも「人を殺しそう」ではあるものの、そこに「深い真意」を感じさせないドライな感じがとても良い。さすがにウルヴァリンのセイバートゥースのような傍若無人さはないが、そこかしこに「キラリと光る悪意」が見えて、悪くなかった。
あとは「ペイチェック」でヒール側のヒットマンをやってたガイコツ顔が、今回も悪役やってたな。あんま出なかったけど印象深い顔だった。今思い出したわ。
話の筋上、アメリカとロシアの大統領が頻繁に出てくるが、基本的にはライアンの引き立て役で、「強い大統領」という感じでは描かれていない。まぁそれも含めて嫌いではないのだが、
(さっきも書いたけど)固有名詞が多くてかなり疲れた。
何つか「ボルチモア」とか「ハイファ」って言われても、それがどこの国なのか全然ピンと来なくて、ヨーロッパ側のメンツなんて、みんなヒゲ親父に見えて、
どいつとどいつを同じ俳優がやってても分からないレベル。
「お偉方」だから基本じーさんばっかだし、全員が特殊能力のひとつでも持っていれば、、、と思ったのは、、、僕だけですよね。ハイ。
お金もかなり掛かっていて、サスペンスが好きな人ならかなりイケルと思う。個人的には※ネタバレ反転→「原爆をアメリカで爆発させちゃう」という展開に正直ビビった。「トム・クランシーやるな!」って感じ。
それでもクリス評価は★★☆止まりかな~。理由は、
ヒロインがいない
子供には疲れる
派手さわかりやすさに欠ける
から。濃いのは認めるけど、イーグルアイみたいな派手さが欲しかったってのが子供の僕の感想かな。
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