ランナー・ランナー
何となく借りてきたマイナーっぽい映画。つってもベン・アフレックが出てて、主役が「TIME」で篠田麻里子の相手役を務めたイケメン、ジャスティン・ティンバーレイク。脇にはファルコン:アンソニー・マッキーも出ているが、見知った顔はそこまで。
オンラインカジノを舞台にした騙し合いのサスペンス。主人公リッチーはウォール街に勤めるエリートだったが、リーマンショックで職を失い、大学の学費を稼ぐためにオンラインカジノの斡旋で稼いでいたが、ある日大学にばれ、自らギャンブルで稼ごうとする。しかし相手はいわゆる「ズル」をしていて、その証拠を掴んだリッチーは単身その元締めに直談判しに赴く。そこに待っていたカジノ王ブロックにその知性と判断力を見初められ、仲間になるのだが、、、。
みたいな話。何となく見ていたのであらすじを書くのも難しいが、ぶっちゃけウィキペディアには「あらすじではなく、全てのストーリーが書かれている」ので、気になった人はそちらを。
舞台となったコスタリカは、カジノだけじゃなく、警察も、FBIすらも腐敗していて、全てが金で解決される不条理極まりない世界。正直僕の記憶でも、ここまで腐敗しきった世界を描いた作品は他に例を見ないのではないかというくらい腐りきっていて、見ていてかなりゲンナリさせられたが、
オーランド・ブルームばりのイケメン主人公がかなりマジメで、信じて見ていれば最後にはきっと気持ちよく「正義は勝つ」終わりだと思っていたら、
まんまとその展開に。
ただ、正直ショーシャンクほどのカタルシスは全く見られず、半グダグダな見せ方に、いろんな意味でガッカリ。何というか殺せばいいとか大笑いすればそれでいいってわけでもないが、中盤の地味な悪行シーンに尺を取りすぎるくらいなら、もっとクライマックスに注力して、エンターテイメントとしてスカットさせて欲しかった。ジャスティンはイケメンだが力強さがあるわけじゃなく、もっと言えば彼目当てでこの映画を見る女子たちもそれに期待をしてはいないと思われたので、
野郎が見て満足出来る終わり方じゃなかった感じ。
つまり本作は、
女子向け。
それもイケメン外タレ好きの女子向けという感じで、ベン・アフレックはまんまと引き立て役でしかなく、もっと言えば、ジャスティンに対してお熱を上げるヒロインはいても、ジャスティンが傾注する描写はほぼない。つまり、
いろんなパーツが微妙。
アンソニー・マッキーも特筆する役ではなく、腐敗しかけたFBI止まり。カジノ映画ということで特に期待していた駆け引きじみたことは、
一切なく、
あくまで金のやりとりをする連中を、無法地帯に押し込めて、サスペンス仕立てにしましたというだけの映画だった。ギャンブルとか勝敗とか「ないも同然」って感じ。
クリス評価は☆。最後がハッピーエンドだったことと、途中で止めずに見ることが出来たことに辛うじて敬意を表す感じ。
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何だかんだ言って、「隠れた名作」というのはそうそうあるもんじゃない。それがTVCMであれ、別のDVDのトレーラーであれ、映画館の予告であれ、面白そうな映画というのは大抵の場合目に付くところにあるし、監督や俳優などから「紐解ける目印」がにじみ出ているもの。
適当に「ジャケ借り」してきて当たる確率なんてのは、それこそカジノで大儲けするくらい低確率なモノなのかも知れないな。
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