昔のゲームを・・・
僕がひとり暮らしをしていた19~24歳くらいの間は、「セレクター」を使ってテレビに複数のゲーム機が常時接続された状態にあり、ファミコン、スーファミ、PCエンジン、メガドライブ(&メガCD)、ネオジオなんかが、ボタン一発でプレイ出来た。現状でも、セレクターこそないものの、PS2、PS3、PS4(orWiiU)、360が概ね常時接続状態で、さしたる手間もなくそれらのハードを使い分けられる環境にある。
一見すると何も変わらないように見えるが、実はちょっと違う。当時の環境は「それが全て」で、それ以外のハードと言えばそれこそセガマークIIIくらいで、それだけあれば、
※あとパソコンも9821を持っていた
ほぼ全てのゲームを「網羅」してるような状態だったが、
今は全然そんなじゃない。
それはXBOXONEを持ってないとか、64BITのOS用ゲームが動かないとかそう言うのではなく、
今の僕がファミコンソフトを遊ぼうとしても、エミュレータかバーチャルコンソールなどを利用するしかない。
もっと言うと、セガサターン、ドリームキャスト、ニンテンドー64、PCエンジン、メガドライブ等々、ハードもソフトも持っているのに、
※あと基板。さすがにこいつは動かないだろうけど。
※ゲームキューブは一応Wiiで出来るけど、WiiUにセンサーバーが差し替えてあるので、結構面倒。
「遊べない」ゲームが大量にあることが違う。
以前なら「久しぶりに女神転生IIでもやりたいかな」と思えば、それこそものの2分もあれば開始出来たのが、今じゃ押し入れからハードを探すところから始めなければならず、
実質ほぼムリ。
まぁお金を出せば「ある程度のタイトルは」バーチャルコンソールにあるし、中断セーブや表示の鮮明さなどを考えれば、その方が「今楽しめる」可能性も高い。
が、それとて限られたタイトル。
となると、それら(プレイステーションアーカイブとかも含め)「公式エミュ」に拾われなかったタイトルは、それこそ「お蔵入り」してしまうことになる。今ですらHDMIケーブルがS端子はもとより、D端子、コンポジットさえも駆逐する勢いであるのに、この先どんどん時代が移り変わってしまえば、
完全に遊べないゲームが大量に生まれることになる。
足を洗ったので「非公式」「非合法」のエミュがどうなってるかわからないが、CDメディアの実機ソフトをPCに読み込ませるタイトル(特にPSアーカイブにないセガ系3種)なんかは、テレビだけでなくゲームハードの故障やメディア劣化による読み込み不能も含め、「アンティーク」の領域に踏み込んでいく気がする。青春をともにした数々のタイトルが、ごく一部を除いて永遠に遊べなくなる・・・。
ただ、言ってしまえばそんなことはゲームに限らず多々ある話。お気に入りのジーパンが廃番になるとか、レコードの音色が好きだったとか、行きつけのラーメン屋が潰れたとか、ホント「永遠に失われる物なんていくらでもある」。
ただ、デジタルの物では結構少ない気もする。
音楽や映画は、ほとんど全てに近い比率でDVDなどのデジタル化され、合法非合法を問わなければ、Youtubeほかネットの動画サイトで見ることが出来る物も多い。強いて言えば、
昔のエロビデオなんかは完全に失われてしまっているが、
あれはまぁ「食べ物」「お菓子」みたいなもので、代わりがいくらでもあると言えばある気もする。誰それじゃなきゃダメなんだ!なんてことはあんまないだろう。わかんないけど。
ただ、ゲームはそうでもない。ゲームボーイアドバンス時代くらいまでのROMタイトルなら、エミュではあるものの地下にデータが残っていくだろうし、いつの日かそれらが日の目を見る日も来るやも知れないが、CDメディアのゲームはたぶんそう言うわけには行かないだろう。ハードが進化して解像度が上がっても、結果画面がボヤけてしまっては意気も消沈する。コントローラもしかり。初代DSの十字キーが好きでも、コナミのコマンドコントローラーが便利だったとしても、今後それらを使い続けることは出来ない。バーチャロン用のツインスティックなんて、
※「鉄騎コントローラ」はもっとだけど
現時点で既に「遺産化」してる気がする。
何か古いゲームで遊びたいかな
と思ったとき、真っ先に思い浮かんだのが、
セガサターン「クロス探偵物語」。
僕は発売日に本体を買って、その後2、3度中古を買っている気がするが、今のテレビが壊れたら、たぶんコンポジットは繋げられなくなる。そもそもS端子ケーブルで遊んでいたから、サターン用コンポジットケーブル自体が、もう紛失しているかも知れない。コントローラだって一緒に片付けてあるとは限らないし、壊れてる可能性もかなり高いだろう。
遊んでみたら殊の外面白くないという可能性は捨てきれないが。
PCエンジンの「エルディス」やメガCDの「シルフィード」なんかも、かなり失われつつある感じ。ドリームキャストのアイデンティティとも言える「ロードス島戦記邪心降臨」。何年か前に引っ張り出してきて遊んだら、思ったより楽しめなくて寂しい気持ちになったけど、それがまた楽しめるようになってる可能性だってある。
セガ系と言えばシャイニングシリーズも思い出深い。特に、
シャイニングザホーリィアークと、シャイニングウィズダム。
むしろ覚えている人の方が少ないだろうという2作。正直僕自身それほど今やって楽しめるとは思わないだがしかし!
楽しめないから遊べなくなって構わないというのは、やっぱちょっと違う気がする。
いくつかはビデオでエンディングを録画してたけど、それも今の環境では再生出来ない。再生出来たらするのかと言われても言葉につまるが、やっぱこれも「再生しないからいらない」のとは違う。実家の元僕の部屋の本棚の裏には、僕が小学校中学校時代に録り溜めたビデオテープが大量にある(はず)だが、「処分していい」と思ったことは一度もない。
-----------
僕が生きてる内の未来に、実機を持ってたらそれを汎用フォーマットで遊べるように変換してくれるようなサービスが生まれたらいいのにって思う。Windows以上に将来性があり、日本の国家レベルで安定感のある機関が、CD一枚1秒くらいで読み取って、QRコードをピラッと渡してくれる。それを自宅で読み込めば、「マイナンバー」に紐付けされて、生涯遊び続けることが出来る。ちなみにQRコードは今のみたいな低解像度なものではなくて、10cm四方で1GBくらいのデータ量を保管できるタイプ。
マンガとかも一ページずつスキャンせず、一冊流し込むだけでデジタル化してくれるような機械が発明されて欲しい。紙の繊維の密度やインクの成分分析までして、ページを開くことなく中身を拾い上げる技術。目で見て、指でめくれるのだから、機械でやってやれないことはないと思うが、その開発コストに見合うメリットがないんだろうな。2兆ドルくらい持ってたら開発させるのに。
つかそんなにお金持ってたら、古いテレビだってゲーム機だっていくらでも保存出来るし、遊べる環境を整え続けられるよな。
----------
ファミコンで何か遊びたいタイトルがないか探して、それをバーチャルコンソールでダウンロードしてみるのもいいかと思ったので、ウィキペディアのリストをつつーっと眺めていたら、
タイムツイストが目に止まった。
今作は、スーファミがリリースされたあとに発売された「最後のパッケージ版ディスク用ソフト」。発売元は任天堂で、ジャンルはアドベンチャー。当然のように前後編で、前にブログでも書いているが、
僕はこれの実機を持っている。
任天堂がディスクの書き換えサービスを終了する間際に、「どうしても遊びたい」「まだ遊んだことがないけど手元にはキープしておきたい」タイトルとして書き換えてもらっていたのだが、
タブン当然間違いなく、ハードの方は逝っちゃってる。
だがこれは任天堂のタイトル。ならばバーチャルコンソールでリリースされている可能性が極めて高い。
意気揚々とバーチャルコンソールのファミコンリストを調べてみたら、
出てないっ!
・・・そう言うものなのか。そう言うことなのか。
特筆するほど面白い作品ではなかったのかも知れないが、当時世間は新世代機スーファミに沸きに沸いていた。
遊んだ人数が少ないだけで、面白かったゲームもあるんじゃないのか?
僕が知らなかっただけで、面白い映画もあるように。
・・・
時代の流れは、かくも残酷に、そして確実に過ぎていく。つかリリースされる可能性がゼロってわけじゃないんだろうけどさ。
| 固定リンク
コメント
いつも楽しく拝見させていただいております。
同世代なので共感できる点が多々・・・
エロビデオの下りとか・・・・
クロス探偵物語は当時、すごい楽しかった記憶があります。
PS1で発売されているのをPS3でやるとかどうでしょうか?
投稿: 01 | 2015年12月 2日 (水) 10時03分
はじめまして、かな。どもですクリスです。
正直同世代の方と比べると、かなり「内側がガキ」なので、感情的になりすぎるきらいは多々あるのですが(^^;、
多少なり共感出来る部分が残ってるとしたら、やはり同じ趣味同じ景色を見てきたことではぐくまれた経験値、と言うところかも知れません。
PS1でリリースされてる、というのはパッケージソフトですよね?バランスが調整されていてちょっと欲しくなったりもした例のヤツだと思いますが、なかなか持ってるソフトをもう一度買うというのはハードルが高かったりはしちゃうんですよね。500円ってわけにはいかないでしょうし、、、。
投稿: クリス | 2015年12月 3日 (木) 17時33分