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2016年5月 6日 (金)

和製スパイダーマンって、、、

僕らの世代だとかなりかっこいい特撮ヒーローだった。赤地に黒いクモの柄もさることながら、「壁を自由自在に登れる」という斬新さ、「空が飛べる」とか「力が強い」とかではない「唯一無二」のアイデンティティがかっこよく、自宅の狭い壁や「梁(はり)」に登ってスパイダーマン気分を味わったりした。

ヒデ夕樹さんの主題歌もかっこよく、スゲェ好きだった。当時は四天王(ささきいさお、水木一郎、子門真人、堀江美都子)がどうしても前面に出てて、歌手として認識はしてなかったけど、大人になってからヒデ夕樹さんの歌の良さを再確認して、オープニングだけじゃなくエンディングも大好きになった。

当時発売していたおもちゃも秀逸で、ワイヤーを貼って部屋を移動させたり、僕の記憶では初めて人形に布製のスーツを着せた物だったと思う。メチャメチャ欲しかったけど買って貰うタイミングがなかったんだよな。結構高かったし。

レオパルドンのデザインも、当時のロボットとしてはかなりかっこよく、「黒と黄色」の配色も、DNAに刻まれた「建機好き」を刺激した。顔もイケメンだったし。

ただ、

アレってマーヴルのスパイダーマンを知ってる人からしたら、「随分な出来(というか内容)」に見えたんだろうなと今になって思う。

アメリカ人とは似ても似つかない日本人体型。当時は違和感がなかったけど、今写真で見ると、スタイリッシュさとはほど遠い頭身の少なさに、貧弱な上半身。そもそもスパイディはマッチョなキャラではないのだけど、それでも仮面ライダーとかバロムワンとは全く異なる「普通の体」感。

 そいつが「なぜか」ロボットに乗って戦ってしまう荒唐無稽さ。

日本の子供や、そこに訴求するアイテムを創造するのが仕事だった日本のおもちゃ会社には様式美として認識されるものであっても、当時のアメリカンキッズが見たら、

 タイ人が描いたピカチュウやカンボジア人が描いたキティみたいな「強烈なパチモン感」に溢れて見えたんだろうな、と。

特に版権問題があったとは記憶してないから、その辺も「通して」あったのかな、とは思うし、実際マーヴルが世界戦略でリリースし始めるのは20年以上も後のことだから、

 世界各国に、レオパルドンのような異物が散乱してたりするんだろうな、と思う。

っていうかそう考えると、「実写版頭文字D」とか「実写版ドラゴンボール」「実写版シティハンター」「実写版ストリートファイター」なんかは、どれも「和製スパイダーマン」と何ら変わらないことに気付かされる。

その国でヒットしたかはともかく、視線の先にあるのは「他国のキッズ」ではない。あくまで対象に向けてマーケティングして仕上げてるわけで、むしろ、

 世界各国で普通に受け入れられるコンテンツの方が異質で「おかしい」のかも知れない。

もっとも、インターネットが普及して、カルチャーの垣根が壊れ、「潜在的に訴求される素質」があったユーザーから芽吹いていろんな国で「オリジナル」が認められるようになっていった可能性はあるけど。

そう考えると「バットマン」のタイツが水色から黒に変わったのもなんだかうなずける。当時のアメキッズは「水色のバットマンで必要十分」だったけど、それじゃあ世界には通用しない。当時はまだネットはなかったけど、「世界戦略」ってのはそういうもんなんだろうな、と。

話が大きくなっていくけど、

ドラゴンボールが世界中で受け入れられたというのは、もともと鳥山先生のセンスが「世界標準」をクリアする高いレベルの物だったんだろうな、と思う。別にマンガじゃなくてもいい。ゴッホだってダ・ヴィンチだっていいけど、

 みんながいいって言うものは、アレンジする必要もないし、アレンジされることが禁忌とされる。

・・・

たぶんもう和製スパイディみたいな変なのが日本で生まれることはないんだろうなと思う。「売る気なら」海外にも訴求すべきだし、今の日本でペイ出来るのは戦隊物とライダー、プリキュアの三枚看板だけだもん。

もっとも、「ゲーム出」のコンテンツはその限りじゃないかも知れないな。ポリゴン人形をブラシュアップした先にあるのは、たぶん「国ごとのセンスの垣根」を超えたものだと思うし、作り手もデザイン面であえて「日本人ぽさ」を残して「勝ちに行く」こともありそうだもんな。あ、それって結局世界戦略のデザインってことか。

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コメント

クリスさん、コンバンハー(´∀`∩
うっわぁ~、レオパルドン、買ってもらった~、懐かし~(ノ≧∀)ノ
スパイダーマン、僕は初見がこっちでしたよ(笑)
アメコミ知るのはまだまだ先の話でした(^○^)

投稿: KC | 2016年5月 6日 (金) 00時50分

そんなに歳近かったでしたっけ?(^^。つか僕が「結構な年齢なのに特撮ヒーローが好きだった」ということなのかも。スパーダーマンは比較的後期の作品だった気もしますしね。

レオパルドンも欲しかったんですよね。今思うとあのフォートレス形態?で「豹」は無理があるだろ!って思いますが(^^;、当時はマスクもイケメンでしたし、ちっちゃいスパイダーマンが付いてた記憶もあったり。
※なかったでしたっけ?

「アメコミ」という言葉を認識したのは、スーパーマンやバットマンではなく、スポーンからですね。20年以上先ですね(^^;。っていうかむしろカプコンのマーヴルスーパーヒーローズで見た「あっちの」スパイダーマンの方が、違和感がありました。使えるキャラだったので嫌いじゃなかったんですが、その「嫌いじゃない」という気持ちの中には、往年の和製スパイダーマンに対する愛情が含まれていた気もしますね(^^。

投稿: クリス | 2016年5月 6日 (金) 23時59分

( ゚▽゚)/コンニチハ、クリスさん。
ちっちゃいスパイダーマン、言われて、そういえば付いていたような無いような。忘れちゃってますね(笑)
スパイダーマン辺りから今日まで、アメコミ映画増えましたね。
映像化技術が上がって表現できるようになったからですかね。

投稿: KC | 2016年5月 7日 (土) 10時20分

結構がんばって調べたつもりですが、それっぽいおもちゃは見あたりませんでしたねぇ。超合金ではなくて、全長25cm前後ある大きめのトイがあったような気がしたんだけどな~。スミマセンテキトーなこと言いました。

映画に関してはホントそうですね。というか自分が知らないだけで実はアメコミだったって作品も結構あります。キングスマンとかアントマンとか、グリーンホーネットとかヘルボーイとか。

でもすべからくマイナスの溜めがあるのが残念。インクレディブルみたいに善人一本槍でも楽しめると思うんだけどな~。

投稿: クリス | 2016年5月 7日 (土) 22時53分

こんばんは。
名前だけは知っているレオパルドンです。

全然話は変わりますが、ウィンターソルジャーをご覧になられたからには、ぜひシビル・ウォーも劇場でご覧くださいね〜。
マイナスのためはあれど、贅沢過ぎる作品でした。

投稿: ゴロー | 2016年5月 9日 (月) 19時26分

ちすゴローさん、クリスです。

 そうなんだーーーーって感じです。

「劇場で」とあえて付け加えている辺りに、その映画のポイントが見え隠れしますが、「贅沢」というのもまた僕好みのキーワードですし、テンション上げて行って来ようかしら。キャップは一作目も二作目も大好き
※アイアンマンよりも
ですから、その面でも裏切られないとは思うのですが、

 「マイナスの溜めがある」

というのも、かなり戦々恐々としてしまう文言なんですよね~(^^;。

こちらも全然話は変わりますが、最近エクスヴィアスで経験値稼ぎをしながら、「一度見た映画をまた見る」ブームが到来。いろいろ見ていますが、

・デジャヴ
・天空の城ラピュタ

この二つはホントに面白かったですね。逆に「X-MENウルヴァリン※見飽きてる感も、、」「スターウォーズエピソードI※こちらも同様」「マイインターン※完全に見飽きてるくらい見てる」なんかは、今一つでした。

デジャヴはトニー×デンゼルの作品の中でも最高傑作ですね。娘に「面白かった」って言ったら、

 「だろうね」

だって。

 「だって面白いもん」

ですって!

まぁその通りなんですけども(^^;。

投稿: クリス | 2016年5月 9日 (月) 21時05分

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