スターウォーズフォースの覚醒ボーナスディスク
どうしようかな~と思っていたけど、せっかくなので見ることにした。ちなみにブルーレイなので、DVDしか持ってない友人には貸せない。あとレンタルには出回らないと思うので、「買わなきゃ見れない」コンテンツでもある。
で、その話を書く前にひとつ。問題がある。
自宅のルーターがトラブっている。
とりあえず電源を抜いて再起動。いつもならこれで元に戻ることが多いが、今日はダメ。ルーターだけでなくモデムも再起動。一応10秒待ってみたりもしたがダメ。原因が特定出来ず、
今日は5/2。3日から5日まではサポートもお休み。
一応ブログのネタはストックがあった気がするので、ホントに更新が止まるかどうかはわからないが、
書くだけは書いておくことにする。
っとに何度も試してるんだけどな~。
スターウォーズのメイキングというと、僕などは「ジェダイの復讐公開前」くらいにテレビでやってた特番が一番印象深い。まだCGを使うなどあり得なかった時代、
※あくまでスターウォーズに、ね
ラテックスの表皮に鉄の骨組みで作られた人形や、ワイヤーを伝って飛ばされるスノースピーダー、だだっ広いスタジオに構築された惑星ダコタの沼地に横たわるX-WINGなど、
そんななんだ!!
とまさにカルチャーショックであり、胸の高鳴りを覚えたものだ。
当時プラモ少年だった子、すなわち、全国の小中学生の実に10割が、あのX-WINGやライトセーバーに胸を躍らせた。当時はたとえイミテーションでも「光る剣」などなかった時代。白く塗られた木の棒を振り回すルークとダースベイダーを見て、
子供心に「大変だな」と思った記憶がある。
あと何より感動したのが、背景の多くが「単なる絵」であったこと。マットペインティング、マット画と呼ばれる背景画は、とても写実的で、言われなければ実際にそこにあるかのように見える。あるときそんなスターウォーズやインディジョーンズに使われたマットペインティングの美術展を見に行ったことがあるが、
実際の大きさがビックリするほど大きくて、かなり衝撃を受けた。
具体的に言えば、特に大きかったデススターの手前をインペリアルシャトルタイディリアムが飛んでくる3作目(ジェダイの復讐)のシーン、
黒板を縦に倍にしたくらいあった。
いつもは「ふかす」が今回は本当。模型にしてもクリーチャーにしても、「これでワクワクしないようなヤツはどうかしてるぜ?」ってなレベルのメイキングだった。地味に音楽もよかったし。
※大人になってから探しても、それがメディア化されたものは見つからなかったんだよね。実際は「見つかっていることに気づかなかった」のかも知れないけど。
ともかく、そんなワクワクした初期のメイキングだが、ぶっちゃけ本作エピソード7のメイキングには、当時ほど大きな期待はしてなかった。理由は単純、
CGで作ってるんだろうな、と思ってたから。
シーンの大半はブルーバック撮影で、あれもこれも全てCGなのだろうな、と。今の技術は、、、スターウォーズに投入される技術レベルは、文字通り世界最先端のものであろうから、きっと劇中で露骨な「CG感」「テクスチャ感」を抱かなかっただけの話で、よもや等身大であのミレニアムファルコンが作られたり、酒場のクリーチャーたちを今でもラテックスと金属骨格で作ってるなんてことは、、、夢にも思わなかった。
だがしかし!
だ、が、し、か、し!!!!
スターウォーズフォースの覚醒は、、JJエイブラムス監督は、
全てわかってるスゲェヤツだった!!
もしまだメイキングを見てない人がいたら、ぜひともブログを読むのをやめて、すぐさま見た方が良い。特に、公開時に映画館に足を運び、ブルーレイを予約で購入し、英語と日本語の両方を視聴し、1作目公開時をリアルタイムで経験したような人は、
むしろ本編よりも楽しめるかも知れないレベルの映像が、これでもかと収められまくっている!!
事実クリス評価は★★★★であり、再視聴時の本編を超える。
ここからは見られない人に向けて書いていくが、
※見られる人、もしくは購入予定の人はここから先は読まないように。いやホントに。
まず、本作が「スターウォーズであることの大きさ」を、これでもかと教えてくれる。
登場人物のみならず、監督以下スタッフ全員がスターウォーズのファンであり、
※唯一カイロ・レン役のアダム・ドライバーだけが「おまえ、そんなにSW好きじゃねぇだろ?」って感じだったけど。っていうか、それは劇中でも感じたけど。っていうかそういう役だから「好きになりたくてもなれなかった」のかも知れないけど。
みんながワクワクしてるのが凄く伝わってくる。
実物大のミレニアムファルコンは、何と!ビックリ!
中身まで全て実物大に作られていて!
普通に乗り込み、歩いたり座ったりしてる。劇中に一瞬出てくる「ホログラムチェス」のシーン。あれが、
よもや1作目の最後と繋がってるとは誰が想像できただろうか。
文字通り「止まっていたときが動き出した」のだ。
ハリソン・フォードが初めてファルコン号に乗り込み、口にした台詞、「我が家だ」を見守ったスタッフは、実に200人以上もいたという。チューバッカにハグを求める人があとを立たず、せっかく当時を精密かつ繊細に再現した着ぐるみの傷みが早かったという。部屋の隅にはルークがライトセーバーの使い方を学んだボールがあり、コックピットのレバーやボタンの配置、
ファルコン号の外観に貼られた小さなデカール一つ一つに至るまで、
徹底的に再現されたという。まさに「マニアが自己満足するために作っている」ような作品だ。ある意味庵野監督にも通じる。
登場シーンそのものは多くないが、「マニアが、」というエピソードで唸ったのは、
R2D2が、ホントに素人のマニアが作った物を使っていたという話。
マジかよ!?って感じだが、ホントにルーカスアーツから連絡が行って、正式なスタッフとして、R2を手がけることになったなんて、、、
何てドリーミンな話じゃないか!!
BB8は数え切れないくらい作られていて、手押し車タイプやラジコンタイプ、数人で頭やら光やらを操作する物、軽量で運びやすい物など様々。でも一瞬、
ホントに「あんな風に動くヤツ」が作られたんじゃないか!?
と思わせてくれたことが何よりスゴイ。さすがにそこまではまだ無理だったみたいだけど。
ファルコン号だけでなく、クリーチャー系の大半はリアルモデル。CGで作られたのはあの酒場の女主人と、アンディ・サーキス演じる悪の親玉スノークくらいで、
※僕が気づいたのは、だけど
中には「指とワイヤーで演じる人形」すらもあった。
カメオ出演でとにかく印象的だったのは、廃品を買い取っていたジャクーの店主。中身がサイモン・ペグであることは伝えたが、スタートレックにも出ている彼は、絶対に見た目でバレてしまってはならなかった。あの砂漠の中で、あのブ厚い着ぐるみ、それもただ簡単に脱ぎ着出来る物なんかは偽物だとバレバレなので、みっちり時間を掛けて体に貼り付ける。
「たぶん40度はあるから暑いけど、”スターウォーズ”だ。焼け死んでも本望だ」
みんながみんなそんなことを思って仕事してて、「できあがりが悪いわけがない」。
主人公レイを監督が選んだエピソードもよかった。
本当にやりたい?と監督が訊ねた際、
「あなたが私を信じられるならね」
信じた結果がコレなのだ。信頼が、このレイという最高に魅力的な主人公を生んだのだ。
何人ものスタッフが「親子」で参加してたりもする。本作はインダストリアルデザインの主幹を、新三部作ではなく、旧三部作を作った人がやっている。当然その周囲の人間たちも、「引っ張り込んで」作り上げていく必要があり、
撮影は「フィルム」で行われたという。
今の世の中、デジタルでいくらでも保存が利くだろうに、アナログのフィルムに収めていく感覚。「スターウォーズはフィルムだろ」と誰かが言ったに違いない。そしてそれこそが映像の肌触りに直結する。というか、直結したからこそ、
見ていて疎外感を全く感じずに済んだ。
「作れる物を作り、撮れる物を撮ったら、あとはILMの魔術師たちがそれ以上に見せてくれる。可能な限り実写と聞いて嬉しかった。実写が最強だからね」
実写が最強なのだ。本物だから本物に見えるんだ。
レイの相手役となるフィンは、9回もオーディションを受け、ついに役を勝ち取ったという。決まったことをみんなに言いたくて仕方なかった。大ファンゆえに全てのアイテムや人物に感動出来る。メイキングで彼の役割はとても大きかった。
リアクション担当と言ってもいい。
劇中では特に魅力を感じなかった彼だけど、これからどんどんビッグになっていけばいいと思う。
キャストみんなが顔を合わせ、脚本を読み合わせする時には、物語をマーク・ハミルが音読したという。劇中彼のセリフは一切ないが、物語をつぶさで見て、感じておかなければ、次回作での気持ちの「のり」が違う。同時に、居合わせたキャスト、スタッフたちみなが、
ルークが物語の「語り部」となっていることを感動を持って迎えたはずだ。
ジョン・ウィリアムスは今なお健在で、口調には老いや衰えを一切感じさせなかった。彼には永遠にスターウォーズのみならず、映画音楽を作り続けていって欲しいと思うが、まだしばらくは安泰という感じだ。
X-WINGのパイロットであるポーは、当初序盤で死んでしまう予定だったのだという。しかし、本人の熱意もあってか筋書きが変わり、生きてフィンと再開する。
あのシーンはホント大好きなんだよね。
いろんな部分で旧作をリスペクト・オマージュとしている本作だが、そんなポーはハン・ソロのオマージュだったのだそうな。ちょっと自信家で、軽さと力強さを兼ね備えたキャラクター。まさにハン・ソロだ。
クライマックスの雪林でのシーンは、全てスタジオで撮られていた。遠景はマット画で、「ちゃんとそういうところも残している」のが素直に嬉しかった。っていうか僕が知らない気づかないだけで、他にもいっぱいマット画が使われてそうだけどね。
・・・
ボーナスディスクには他にカットされたシーンや、チャリティーの話、曲やクリーチャーに関する少し突っ込んだエピソードなども収められており、
この1枚だけでも3000円くらいの価値があったんじゃないか?
ってくらいの内容だった。
・・・
監督は本作を「楽しめる物語に」、それを第一に撮ったという。なぜならそれがスターウォーズだから。
その想いは、確かに伝わった。
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