KGカラテガール
最近お気に入りの武田梨奈主演の文字通り「カラテガール映画」。現在24歳になる武田梨奈の2011年2月公開の映画と言うことは、推定18歳の頃ということで、
かなり若い。っていうか幼さあどけなさも感じられるルックス。というか、
ぶっちゃけ化粧もしてない(もしくはナチュラルだ)からかわいくない。
同じ凛々しい顔でも、セゾンカードのCMの時とは違う感じ。何て言うか、
なるほど空手が強い子って感じ。
僕が最初に見たときは既に「空手が出来るなんて思いも寄らない子の顔」だったので、「戦う方がイレギュラー。メインは女優」だったのだけど、この時はまだ「メインが空手家で、女優がイレギュラー」な感じ。顔もそうだけどセリフとかも。
※メイクのせいだと思うけど「一重まぶた」が微妙に気になったりもしたし
ただ、動き自体はさすがの一言。何て言うか、ハリウッド系でも「動ける女性」が出てくるアクション映画は数々あれど、
本物を感じさせるのはそれほど多くない。
大抵はワイヤーやCGで上手く体裁を整えてる感じで、エロやら演出やらで上手く誤魔化されはするけど、本当に「強い」とは思えない。
でもこの子は違う。
何つか元々「寸止めじゃない空手」をやっていたっぽく、時として「これ、絶対思いっきり当たってるでしょ!」ってなシーンも少なくない。事実ウィキペ読むと、
本作撮影中に「あわや失明!?」という事故を起こしたり、
前作撮影中に骨折したりしてたというから、
ホントに本物。
実際スタントゼロ、CGゼロ、ワイヤーゼロは、ある意味トニー・ジャーのマッハにも通じるところで、違いがあるとすれば、
トニーがスタントマン出身なのに対し、リナッティは空手家出身
つまり、「魅せるアクション」を学んだ者と「強い武術」を志した者の違いがある。
だから、どっちもワイヤーを使って無くても、トニーの方が動きに華があり、「痛そうに見える」。実際は「リナッティの一撃の方が痛い」。それがどれだけ伝わるかによって、かなり映画そのものの評価も変わってくる気がする。効果音に関してもマッハの方が洗練されてるっていうか、
ぶっちゃけこの映画、カメラマンと監督がかなりダメ。
脚本とアクション監督は必要十分だったのだけど、「ここでこのカット2秒長いだろ!」「もっと早く切れ」「ダレるだろ」と言いたくなるカットが目白押し。バカなのか!?と言いたくなるほど無駄が多く、ハンディで撮ってると思われるカメラも「臨場感ではない見苦しさ」がにじみ出ていて、
ローコストで作ってる感、つまり「素人臭さ」が、キャストではなく、スタッフの方からも出てしまっていた。
黒沢監督だったらあと10回は撮り直させるんじゃねぇの?ってカットでも時間と予算の都合なのか「ハイOK!」になってるところが凄く多そうで、
映画としての質自体は低い。
それを、リナッティともう一人の女性空手家「飛松陽菜」13歳が半ば強引にクオリティを引き上げている感じ。
こちらの子は、姉妹として登場するも実際はリナッティ以上に地味な顔立ちで、
動きはかなり本物って感じだけど、何つか女優として大成するには、少なからず整形せざるを得ないんだろうな、って感じ。
まぁリナッティ同様メイクだけで何とかなるかも知れないけど。
話は飛ぶけど、本作では「ヌンチャク」を使ったシーンもあり、普通の空手では決して習わないだろうその動きが、
地味に超カッコイイ(^^!
のも見所の一つ。何つか、
ブルース・リー、子供の頃から好きだったでしょ!
って言いたくなるほどキレがあり、大抵のヌンチャクシーンでは「使ってる人がビビってしまって腰が引ける」ようなところでも、彼女はしっかりと「使いこなしてる」感じで、
スゲェ練習もしたんだろうな、って感じ。
あと、終盤彼女は制服姿で戦うのだけど、
スカパンを履いているのは当然かつそれでいいと思うけど、個人的に制服じゃない方がよかった気はした。
なんつか「あざとさ」というか「商売」「海外戦略」「マーケティング」のニオイが「出過ぎてしまって」、彼女本来の魅力が目減りしてる気がしたから。
話的には昔からある伝統のカンフー映画よろしく、序盤で父を殺され、妹を連れ去られ、大きくなって再会したときには敵味方分かれていけど、、、みたいな感じで、新鮮みも面白みもない。まぁ悪役の堀部圭亮が、
めしばな刑事タチバナにケチな宝石泥棒役で出たときの印象まんま
で、あまりにこちらも安っぽくてちょっといたたまれなかった。
あ、でもリナッティ本人が歌っている主題歌は結構◎。
「KG KARATE GIRL」 Maim Theme ~ Rina Takeda
https://www.youtube.com/watch?v=8pbWGrrEN9w
PVライクなこの動画の彼女は普通にカワイイ。歌は80年代のアニメ主題歌然としていて、「YAWARA!」の主題歌を彷彿とさせたな。
この曲しか歌ってないのは、本人が歌いたくなかったからだろうけど、悪くないと思うけどな~ホントに。
そう言えば本作には実弟も出てくるんだけど、こっちの子も俳優やってるらしいけど、
正直姉ちゃんと比べて華がなさ過ぎる。
動きのキレは負けてなかったかもだけど、「女の子の空手家」ってアイデンティティがあまりに絶大なんだよな。
つかリナッティにしても飛松ちゃんにしても、ハリウッドや香港でお金掛けて仕上げれば、もっと面白い絵が撮れそうな気がちょっとした。「ちょっと」なのは、
言っても二人とも背が低いからな。
小ささをウリに出来る映画ってそれほど多くないからな。残念だけど。
クリス評価は、良いところもあるけど悪いというか興ざめしてしまったところも少なくないので、トータル★☆ってところ。期待が大きすぎた感は否めないかな~。あとルックスも今の方が好きだし。
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