ザ・ホスト美しき侵略者
見る前はスピーシーズみたいな、エロ系のC級クリーチャー物かと思ってたのだけど、
※それを期待していたのだけど、
いやいやどうして、至ってマジメなSFだった。
光るゲジゲジ(全長20cmほど)のエイリアンが、人間の体を乗っ取って地球人の9割以上を侵略した近未来。一部のレジスタンスとそれを駆除すべく動くエイリアンの鎮圧部隊みたいな連中の戦い、、、みたいな。
エイリアンと言っても見た目は「目」以外乗っ取られる前と何ら変わらず、性格は概ね温厚で、社会保障制度も満点。働かないわけではないが、食べ物とかは無料の「平和な」世の中。まぁ良くある設定で言えば、人類は地球を滅ぼそうとしてたから、それをワタシたち(エイリアン)が救ってあげる、、、みたいな。
そんな中、数少ない人間の女性が、乗っ取られるくらいなら死んでやる!と逃走中にビルからダイブ。瀕死の重傷を追っていたが、人間の情報を得るべく、エイリアンのひとりが体に送り込まれる。しかし、瀕死状態だった人間の彼女、メラニーの意識は、送り込まれた彼女、ワンダラーと共存してしまい、二人は葛藤しつつも行動を共にすることになる。
メラニーには弟と、恋人がいて、その人の元に戻ろうとワンダラーを半ば騙しつつ説得。何とか彼らの元にたどり着くも、目を見た瞬間にぶん殴られる始末。彼らはメラニーがエイリアンに乗っ取られてしまった、殺されてしまったと思ったのだ。
正直この辺りもう少しサクッとネタバラししてもよかったんじゃないかとも思うのだが、
※あなたの作り話だと思われるから真実を言っちゃダメ!みたいなことをメラニーがワンダラーに語りかけた結果なのだが、
バックトゥザフューチャーで、ドクに言うように、本人しか知らないことをまくし立てればよかったんじゃないの?
みたいな。ともかく、主人公でありヒロインであるメラニー、その恋人や弟、レジスタンスの仲間や鎮圧部隊のリーダーである女性など、
ほとんどの人が見たことない人ばかり。
監督アンドリュー・ニコルも聞いたこと無い名前だったけど、調べてみたら、
(麻里子様のトンデモ声優が印象深い)TIMEを撮ってた!
なるほど言われてみればこの「とんでも設定」には通じるところがある。他にもドローン・オブ・ウォーとか、結構最近の話題作だったし、「ガタカ」って名前は聞いたことがある。
面白いのは、一人の女性の中に二人の人格が居ることを活かした、
それぞれが別々の人を好きという設定。
劇中のセリフに、
「あなたの恋人とキスしても、別の人とキスしても怒るのね」
というのは、確かに!と思いつつ新鮮さも感じ、ちょっぴりクスリ(^^。
それほど大がかりなVFXは使っていないものの、未来の乗り物として出てくる、鎮圧部隊の車、バイク、ヘリコプターはどれも、
全身銀メッキのピッカピカ仕様
これまことにかっこよく、メッキ大好きの僕のハートを思い切り撃ち抜いてくれた。何つか、デザインとかが今の車と何ら変わらなくても、メッキにするだけで全く別モノになるというか、統一感がかっこいいというか。
展開が遅いってこともないと思うけど、時間が経つのが遅く感じられ、
※こういうC級のニオイのする洋画は得てして90分ほどの尺で終わるのに、本作が2時間丸々あるからかも知れないが
「え!?まだ半分?」
みたいな感じになったりはしたが、かなり終盤まで「終わらせ方」が見えず、ぶっちゃけ投げっぱなしジャーマン
※一切解決しないで終わるパータン
なんじゃないかという懸念もあったりしたが、
いやいやどうして、しっかりとけじめを付けて終わってくれた。
見ていて特別面白いと感じたことはなかったものの、同時につまらないと感じたこともなく、「つまんなくはないよ、うん」なんてことを口にしながら見てられるレベルの内容ではあった。
クリス評価は★★☆。それほど高くはないが、低くもない。期待していたおっぱいはゼロだったが、ラブラブ要素が適度にあって、キスシーンもそれなりにあって、思っていた以上に「綺麗な」映画だった。
「TIME」が好きな人なら、案外雰囲気は近い気もするので、オススメ出来るかも知れない。重ねて言うが、決して派手なVFXがあるわけでも有名俳優が出まくってるわけでもないので、あくまでB級を念頭に置いて見ることが第一条件ではあるけどさ。
まぁ悪くなかったって話。
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