昔話
これを読んで下さってる方はおいくつくらいなんだろうか。一応ココログのサーチで20代~40代が多いという数字は出ているものの、どこをどうしてその数字を調べられているのかはわからない。つまり「全体の5%の人の中の割合がそうなってる」ってだけの話かも知れないので、まぁあてにはならない。
なので、ここで「昔」と言っても、それがいつを指すのかは人それぞれだ。僕は今46歳だが、僕にとっての昔と言えば1970年代頃を指す。経験したことの中で初期の部分。当然30代の人はその時生まれてないし、20代の人にしてみれば「大昔」。ヘタしたらご両親の幼少期という可能性もあるだろう。
時間をスライドして「僕の両親の幼少期」を考えるとしたら、たとえばプラモデルは存在せず、木製であったというし、メンコや紙芝居、ベーゴマなどが遊びのスタンダードだったかも知れない。お菓子の代名詞とも言える「カルビーのポテトチップス」が発売されたのが1975年だから、子供の頃には当然それらは存在していなかったということになる。チロルチョコですら1962年とかだから、それすら存在しない子供時代だ。
逆方向へのスライドとしては、たとえば僕の長男が今21歳くらい?逆算して小学生時代が今から9~14年前。つまり2003年~2008年の頃が「昔」だったとすると、
既にその時にはゲームキューブからWiiへと時代が移り変わる頃。
※SONY陣営で言えばプレステ2から3への頃
まぁ実際は、ウチの長男は「2歳から64のヨッシーストーリーをクリアしてる」くらいなので、「昔」が「Wiiを指す」ということはないだろうが。あと、さすがに2歳の頃の記憶が今も残ってるってことはないだろうが。
※6歳でピクミンをクリアした記憶は残ってるかな。
かように人によって「昔話」にはズレがあるわけだけど、ことコンピュータゲームに関しては、僕の生まれた1970年は、まさにそのカテゴリの中心だったと言えると思う。時間の流れる体感速度は、若いときほどゆっくり、歳を取るごとに加速していくが、ゲームハードのリリーススパンはあとに行けば行くほど緩やかになっていく。つまり、
大人になって仕事をし始めてからファミコンが発売されたとしたら、ファミコンブームは一瞬で通り過ぎてしまった「まぼろし」のように感じられてしまったかも知れない。
ファミコン発売から実質的後継機であるディスクシステム発売までは、わずか3年しか経っていないのだ。今から3年前の2014年なんて、
PSVITAが発売されてから3年くらい経ってる頃。
※多少サバ読んでるけど
ポパイやドンキーコングだったファミコンが、メタルスレーダーグローリーやFF3になるほどの進化。ファミコンがスーファミに、プレステに、プレステ4になっていく進化。最近の子供は、少なくとも据え置きゲーム機の進化を「昔話」として感じることは難しいだろうなって思う。
代わりにスマホの進化を感じているだろうけど。
携帯電話、iモードから、i_Phone、アンドロイドへの進化に関しては、ファミコンなんて目じゃないくらいの「超高速」いや、「超光速」で進んでいった。てかそれは僕がジジイだから特にそう感じるのかも知れないが、
気がつけばフルHDである。あんな小さな機械が。
面倒なので調べないけど、初期の頃のiモード携帯の画面解像度は、それこそ「ゲームボーイカラー」の160×144ドット並だったと思う。ファミコンがプレステ3になるのに掛かった年月は23年。携帯・スマホに置き換えたとき、同レベルの進化を達成したのは、たしか半分ほどの期間だったと思う。
逆に言えば同じような感覚で昔話を語り合えるのかも知れないが。
「昔はドットが粗くてさ~」とか。「ポリゴンの登場は衝撃だったよね~」みたいな話を、僕はファミコンから、今の若い子は携帯のスペックで「話が合う」のかも。
※まぁ若い子が「幼いときから」携帯を持てていたかどうかはまた別の話だけど。
余談だけど、ポリゴンが出始めの頃、「世界は一度全てポリゴンになる」って予言した人がいて、「そうなんだ」って妙に納得したことがあるのだけど、そのしばらくあとに、「つってもオレはドット絵のが好きだけどね」とも思ったりもした。実際世界はポリゴンに全て染め上げられたが、振り向いて自分が居心地の良さを感じる「過去」そして「今」は、ポリゴンではなくドット絵の世界、正確には、「ドットで描かれた映像」だ。
無機質なテクスチャのないソリッドポリゴンには、それはそれでベクタースキャンにも似た魅力があるが、やはりゲーム画面の美しさ、そして楽しさを感じるのは、ドットで描かれたテクスチャや、ともすればチープさすら喚起する8bitのグラフィックだったりする。よく親がプレステだろうとPCエンジンだろうと一緒くたにして「ファミコン」と称したように、今僕が「ゲーム画面」として思い描くのは、ドットで描かれた世界だ。まるで実写と見まごうばかりの美麗画面を探索するのも悪くはないが、「ゲームの楽しさの『僕の年齢での』本質」は、絵や音とは別のところにある気がするし。
・・・
なので、「昔のゲーム」と言ったとき、思い浮かべるものは年齢によって全然違う。人によっては「ゲーム&ウォッチ」かも知れないし、「ポケットメイト」というデジタル要素が一切無い持ち運びできるミニゲームを思い浮かべるかも知れない。一方で、「妖怪ウォッチの一作目」が昔のゲームに属する年齢もあるだろうし、まぁ人それぞれだ。
そんな中、多くの人が印象に深く刻まれているのはきっと、
※コンピュータゲーム世代では、だけど
初めて遊んだゲーム
じゃないかと思う。もちろん忘れちゃってることもあるとは思うし、
※特にファーストコンタクトが物心つく前だとしたらなおのこと
ファミコンかゲーセンか、自宅か友達んちかとかも絡んでくるとは思うけど、
刷り込みよろしく、「最初の一歩」が何であったか、どうであったかによって、その人のゲームとのつきあい方が決まったりしたんじゃないかと思う。
友達に誘われて初めて遊んだゲームがもしも「ストII」で、そしてそこでこてんぱんにのされてしまったとしたら、
多分その人はゲームを好きになったりはしなかったと思う。
自分の親が買ったり買ってくれたりをしなかった人でも、「凄くやりたいのに」という人と「オレも別に興味ないし」という人では違う。
ここでも昔話は別々の、それぞれの物語を綴るとは思うが、今でも僕のブログを読んでるような人なら、きっと「最初の印象がよかったから」今でもゲームを楽しんでるんじゃないかと思う。それは「未来の切れ端」だったかも知れないし「友達との共通項」だったかも知れない。単純に「遊びの選択肢のひとつ」だったかも知れないし、人によっては「将来に影響する一大事」だった可能性もなくはない。
僕の場合は、ホテルや喫茶店の片隅に置かれた「ポン」の偽物がその最初期で、その後デパートの最上階に「ゲームコーナー」が作られるようになり、入店禁止のゲームセンターや、おもちゃ屋に置かれた「10分30円のテレビベーダー」、、、そして、
友達の家で遊んだロードランナー。
もちろんゲーム&ウォッチやLSIゲーム、ファミコン以外のカセットビジョンとかも見たこと触れたことはあった。カセットビジョンの「与作」をおもちゃ屋の店頭で触ったときのことも強く覚えている。
でもロードランナーはいろんな意味で別格だった。
ちなみにゲームセンターではゼビウスが一世を風靡していた頃だったと思うが、「ゲーセン禁止」の僕がそれを身近に感じることはなく、僕的なゲーム史で言えば、クイックスやペイントローラーの時代から、一旦距離を置いたあと、「再接近」したのがロードランナーだった。
一画面だけじゃないことや、ドットの精細さ
※与作を知ってる人ならその隔世感に驚愕を禁じ得ないはず
特に「色味」の豊かさが素晴らしく、この点に関して言えば、今でもファミコンソフトの中でかなり上位の「カラーコーディネート」が出来ていた作品だったと思う。
そこで遊ぶ「アクションパズル」というジャンル。
当時インベーダーのように「撃って避ける」か、パックマンのように「コースを塗りつぶす」ゲームなど、
※まぁこれはこれで突き詰めていけばパターン記憶とかに踏み込んでいくのではあるけど
アクション要素が全面に押し出されているものが主というかほぼ全てで、
「考えること」が入ってきたのが猛烈に新鮮で、衝撃だった。
どう動いてどう取る。言葉にすればこれだけのことなのだけど、「先を考える」と言うことそのものが非常に希有で、反射ではない、つまり、
運動神経ではないスキルがゲームに求められた最初のゲームだったと思う。
※厳密には(アップルIIのミステリーハウスとかも既にあったから)違うけど、まぁ接触したタイトルで、って意味ね
僕は今でも、そしてその頃もかなりの運動音痴であったため、その点でもロードランナーが僕に「好印象」を与えたのかも知れない。
まぁつっても最初に買って貰ったのはゼビウスとエキサイトバイクだったりはするのだが、これについては以前書いた気がする。
※ロードランナーはチャンピオンシップから購入<今更最初のなんてガキっぽくてやってられねぇぜ<バカ
・・・
入り口がよかったから、僕はこの歳になってもゲームをしているのだと思う。今でも続けてる人の多くが、きっとそんな「いい昔話」を持ってるに違いないと思うな。
あ、あとその人の素質な。
元からゲームが好きなヤツだったんだろうな。オレは。
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コメント
クリスさんこんにちわ
自分は今年で38歳です^ ^初めて遊んだのはドラクエIIIでしたね、それからffシリーズに出会いロールプレイングが好きでこの歳迄ゲーム大好きです。
年度末で忙しくトラマラ減ってますがこれからも宜しくです^ ^
投稿: つばっち | 2017年2月 8日 (水) 12時56分
クリス隊長 本日マイPSvita 家人に退院祝いで入手しました。クリスタルレッドであります。しかしソフトがありません。何かお勧めのRPGがあればご教授くださいませ。ちなテン隊員はACTできません! ブログ内の全隊長、隊員の皆様方情報求む‼︎ 3DS情報でも可です。何かプレーしろと家人が五月蝿いであります。どうせなら新しいiPadが欲しかった、、、であります。呆け防止にゲームも良いかもしれない、、、主治医も変人で思わずグーで殴ってしまいそうです。その時は除隊でありますか?
投稿: テン | 2017年2月 8日 (水) 22時50分
ちすつばっちさん、テンさん、クリスです。読み返したら冗長すぎるくらい冗長でしたね。恐縮です。
>つばっちさん
38歳でドラクエIIIということは、僕より12歳若い、、、結構小さかった頃ですね。
ドラクエIIIのニュースは今見てもホント愉快。東京の博品館だったかで、「2万人」の行列みたいな。笑っちゃいますよね。今だとダウンロードでも買えるから、そこまではもうあり得ない数字です。
RPGはその昔「得意不得意で語るゲームではない」という論調がありました。まぁ確かにシューティングやアクションと比べ指先の技術が求められるわけではないですからね。
でも、実際は違います。RPGにも「楽しめる技術やノウハウが確実にある」。僕は結構それに長けていると自負してたりします(^^。だからこそつばっちさんもここに書き込んで下さってるんだろうな、ってね。
>テンさん
結論から言うと、Vitaは元より、PSPでもオススメのアクション要素がないRPGはありませんね。もっと言うと3DSにも(思い出せる限り)ない気がします。ただ、
DSなら一本オススメ出来るのがありますので、それを、
買わないだろうと思いつつ
ご紹介します。タイトルは、「ダンジョンメーカー 魔法のシャベルと小さな勇者」です。
アマゾンの中古だと272円+送料で、3DSでも遊べるので、騙される覚悟で買ってみるのもいいかも知れません。
ゲームは、自分でダンジョンを作りつつ、そこにやってくるモンスターを倒しつつ、街を拡大しつつって感じのシステム寄りの内容で、当時はPSP版も違う内容でリリースされ、むしろそっちのが話題になっていましたが、
両方遊んで、DS版の方が遥かに面白かった自分です。
友人何人かにも絶賛してもらったので、割と自信がありますよ(^^。もし面白くなくてもグーで殴られたくはないですが(笑。
せっかく買って貰った人に言うのもなんですが、Vitaは面白いゲームがほぼないですね。僕が知らないだけかも知れませんが。
投稿: クリス | 2017年2月 9日 (木) 23時37分