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2017年2月27日 (月)

くじ引きの話

漢字で書くと「籤」。読めないし書けない。カタカナで書くと「ガシャ」。こっちは読める。

別にソシャゲの課金ガシャの話をするわけじゃないので念のため。

こないだ古い「深夜の馬鹿力」を聞いていたら、伊集院が「ワンピースの一番くじ」の話をしていた。結構な回数引いて、4つあるフィギュアのうち2つを手に入れた直後に、まんだらけで残り2体がそれぞれ2500円で売ってるのを見かけ、ここまでのコストと今後の確率を鑑みつつ購入。これで気持ちよく全種コンプしたのだけど、

 もうくじが引けないという寂しさに苛(さいな)まれたという。

「ああなるほど」と。そう言えば僕にも同じような経験があったな、と。二つほど思い当たるフシがあるな、と。

ひとつは、ソシャゲではない、リアルな方のガシャ。正しくは「ガシャポン」。通り名で言えば「カプセルトイ」。商品名で言えば「MSセレクション」だ。

その方面の知識のない人からしてみたら、こういった「おもちゃ」は日進月歩だから、昔より今の方がクオリティとか高くなってるんじゃないの?と思われるかも知れない。確かにプラモで言えば、最初に出た「MG:マスターグレード」より、最近出た「改良強化型MG:むちゃくちゃマスターグレード」の方が、より可動範囲が広がっていたり、可動箇所が増えていたりする。

しかし、ガシャに関しては一概にそうは言えない。こちらはプラモと違って価格をそうそうインフレさせていけないので、勢いクオリティはその売上に比例して高くなる。シリーズが隆盛を極めた頃であれば、それだけ「凄まじいブツ」がリリースされる可能性があり、かつラインナップもオーソドックスだったりもする。好みの差異はあるだろうが、06Rでシンマツナガ機の方が黒い三連星より価値があると断言出来る人は少ないだろう。

 作業中の黄色と白でペイントされた旧ザク

とか、後期になればなるほど、ラインナップはニッチに、マイナーになっていくのは致し方ないところなのだ。

そんなガシャに僕が手を染めたばかりの頃は、家族でスーパーに出かけ、ふと見かけた店頭で、「へぇ~なかなか出来がよさそうだな」程度の面持ちをもって1回だけガシャリ。

 出てきたゴッグを見て、しみじみ「かっこいいなぁ、、、これは凄くかっこいい」。

と何度も頷いた程度だった。

そしてまた別の日、今度はガメラのガシャがあり、、、

 まぁ当たらないと思うよ?きっとギャオスとかだと思う。バルゴンだと思う。ジャイガーに決まってる、、、
※ちなみにこのシリーズにはバルゴンやジャイガーは居ない

 ガメラキターーー!!(^^

またこれが素晴らしく素晴らしい。いや~ホントにガメラが出て良かった。大満足だ。

 大満足したから、もう回さなくていいはずだ。

・・・そんなことはないのである。

そこから僕の熱量はどんどん増していき、友達も巻き込んで休日の度に各所のおもちゃ屋を転々としつつ、「より古い」シリーズを探す。ガシャは基本期間限定で、一部の人気の高い物を除いて初版オンリー。
※ちなみに再版にはそれとわかる印があったりもして、フリークのハートを揺さぶったりもした

 ほどなくして僕は、「あるだけ全て回す」ラインに到達する。

普通考えればそれがゴールなのだが、当時の僕はそれだけでは飽きたらず、

 業者から直接「袋で」
※一袋50入り。概ね均等。
買うようになる。

当時はまだヤフオクもできたてで、ニフティサーブもあり、「1シリーズ7体セット」が、そこそこの値段やレートで交換や販売が出来たのだ。

 そうしてどんどん僕の手持ちのガシャはラインナップを強化していき、

そしてついにひとつの到達点とも言えるゴールを迎える。

 そこまで発売されたMSセレクションをコンプリート。
※手を染め始めたのが「6」の頃なのだけど、そこから以前のものを集めるのは、それはもう大変だった。特に人気のないシリーズ「2」などはそれなりに出回りもするのだけど、厳しいのは結構かっこいいのが混じってる「3」や、とにかく出回りが少なかった「1」。あと、あまりのかっこよさに「1セット」で飽きたらず数セット欲しくなった「6」も、結構苦労したりもした。ちなみに袋で買い始めたのは「7」から。

つっても全て初版というわけではなかったが、それでもやっぱりそれなりには嬉しかった。

そしてふと気付く。「当たる楽しさとか全くなくなっちゃったな」。

・・・

もうひとつがポケモンカードである。こちらも経緯はほぼ同じ。最初の頃は人気が凄すぎて、「店を見つけてもそこで欲しいだけ買えたりはしなかった」。「お一人様2パック限り」みたいなヤツである。

 そのわずかなパックから、リザードンが出た時の興奮たるや、、、

ほどなく自分の店でも売買を始め、価値はみるみる下がっていくのだが、それでも「リザードンが1000円」の時代は結構続いた。ちなみに当時は「カードそのものがない」時代だったので、一番不人気のレア「ニョロボン」であっても300円(1パック代)くらいが相場だったのだ。

次世代ホビーフェアに行って、「NEO」の先行発売をどさまく買い込み、コンプリートセットを大量に作って、これも交換の弾にしたり。

一旦沈静化したあと、数年経って再燃したときは、

 1ボールで注文したことも。

「1ボール」というのは、「1袋10枚入りが20袋入った1箱が10箱」。

 つまり2000枚。

凄まじい勢いで交換してデッキを構築する感じは、まさに「大人買い」。当時近所のおもちゃ屋で行われた小さな大会で、「短期間にここまで強くなるなんて、凄いですね」と真顔で言われつつも、、、

 のちに世界大会に出場することになるプレイヤーにこてんぱんにのされたり。

まぁその話は何度もしてるけど。

ともかく、「二度目のブーム」の時は、もう最初から「1パックずつ買って、、、」なんてレベルを超越してたんだよね。「より早く追いつくには」みたいな。まぁそれはそれで楽しかったっちゃ楽しかったけど、

 くじを引く面白さは全く味わわなかったな。

結局、ある程度まとまったお金があると、そっから先は、「大人として効率を求めてしまう」。伊集院が一回500円の一番くじを10回やって1体のフィギュアを当てるより、2500円払って買った方がいいとジャッジするのと同じ。1パックずつ買うより、箱で安く買ってそれを元手にトレードした方がコスト的にも時間的にも早い。

 それが真の意味での正解かどうかはわからないが。

・・・

最初にソシャゲの話をするわけじゃないと書いたけど、たぶん基本は同じなんだと思う。ちびちび配布で引いてても、一気に強くはなれない。で、手元にまとまったお金があるなら、ガッツリ課金してグッツリ回しちゃった方が手っ取り早いと「ジャッジする」。大人だから。

ただ、上の僕の場合と違うのは、投資が一方通行ってことかな。交換やオクに掛けて換金するってことが出来ないので、全て使い切りになってしまう。その分揃えるのも大変ではあるものの、元から「全て揃える前提でバランス取りされてない」ので、そこまで大きな問題じゃない。もっと言えば、

 揃えられない前提でバランス取りされていることを理解して遊ぶ方が、実は適正の楽しさが享受出来る・・・かも知れない

ポケモンカードだって、手持ちの札をいかに工夫して強いデッキを作るのかがロマンだったわけだし、廃課金して全部のキャラを5体ずつ集めなければ強いパーティを作れないわけじゃない。

 ガシャにはあくまでロマンが残ってて欲しい。

リアルなくじをひとしきり大人の財力で台無しにした自分としては、ささやかな課金で穏やかに爆死を享受しつつ、強敵に四苦八苦して勝利する今を楽しむ余裕が欲しい。

次から次へ片っ端から作業のようにパックを開けて、「○○何枚○×何枚、、、」。これって、ちゅうにーやみそしーの動画で、ウィリアムやアウラを気にもとめずに虹だけ求めて回しまくるのと何にも変わらない。
※思えばポケカ再燃時、1ヶ月に4万とか使ってたんだよな・・・。まぁソシャゲ廃課金様の額を考えれば微々たるモンだったのかも知れないけど。

もちろんそれで得られる満足やカタルシスもあるだろうけど、オレに言わせたらそれは割に合わない「ゴディバのチョコレート」みたいなもんだ。

「資格」だとか「上下」だとかを言うつもりはサラサラないけど、

 くじってのは、ハズレを受け入れてこそ、アタリが嬉しいもんだと思うんだよな。

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コメント

個人的にゴッグよりズゴッグのほうが・・・
という話は言い出したらきりがないのでやめておきましょう

自分の時はカードダスの方が流行っていたかな
ラクロアの勇者シリーズが有名でゲームボーイやファミコン、スーパーファミコンでもソフトが発売されていましたね

当時はお金がなく近所の人が集めているのを眺めている事しか出来ませんでした。ガンプラやゾイドなんかは今でも欲しいなと思いますが赤ちゃんがいるため誤飲が怖いので控えています

コンペの件参加遅れてすいませんでした
勤務時間以外は頑張りますのでよろしくお願いします

投稿: おの | 2017年2月27日 (月) 02時49分

ちすおのさん、クリスです。ええそうですね。世間一般で言えば確かにズゴックの方が「格上」と言っていいでしょう。某ダイクンの小せがれもゴッグではなくズゴックをチョイスしているわけですし、プラモの出来に関して言えば、ほぼズゴックの圧勝と言って差し支えないと思います。

 だがMセレ6は違う。

Mセレ6のゴッグだけは、「異常にかっこいい」のです。てか、写真を調べてもそのかっこよさは3割くらいしか伝わらないでしょう。

 実物がとにかくイカスわけです。

どっしりとした安定感、スパルタンなツメの造形、全体のバランスが、1/100ほどデブっちょなわけでも、FG1/144ほど安っぽいわけでもない。手に取ることはままならないかも知れませんが、

 Mセレのゴッグは、ゴッグ史上最高にかっこいい

そう断言しておきます。ちなみに近所にもし「そういうプライズ」を扱う店があったら、是非探してみて欲しいな、と思いますね。個人的には「量産型ゲルググ」と並んで、大好き過ぎる一体ですので。

つか調べたら「MSセレクション27」でもゴッグはリリースされてたようですが、こっちは写真で見る限りあんまピンとこなかったですね(笑。

カードダスは遊戯王の第一弾
※まだコナミ版がリリースされる前
がかなり盛り上がりましたが、
※ガシャを設置していて、自店の前に行列が出来るレベル
それ以外はさほどって感じですかね。今は手を引きましたが、自分の店でもカードの売買をしていたので、多少は記憶にあるって程度です。

自分のとこは、子供が小さかった頃「ニンテンドー64のコントローラ端子をなめられまくって使えなくされた」くらいの記憶しかないですね(笑。今ほど誤飲に対する意識が高くなかったからかも知れません。

ゾイドはちょっとだけ世代じゃない感じ。「紙一重」で僕の中では「かっこよくない」方に転がってる感じかなぁ。

コンペは気合いが空回りというか、昨日は風呂入って寝オチしちゃいました(^^;。

 それでも僕が一位な気しかしないんですけど・・・ね!

投稿: クリス | 2017年2月27日 (月) 21時28分

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