ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド~その2~
かなり面白くなってきたけど、やっぱりいろいろ惜しいというか、「なんでこうなってるのか」がわからないところも多い。とりあえず評価は、★★☆までジャンプアップはしている。
「ゼルダ」なので、情報を一切シャットアウトして遊んでいるのだけど、それに伴って発生するもどかしさが結構ある。それは完全にマイナスというわけでもないと思うのだけど、
※「マイナスの溜め」のあとのカタルシスということもあるので
やっぱり遊んでいてもどかしい。
一番は「持てる武器が少ないこと」。これを「少なすぎること」と書かないのは僕の良心というか、、、
今回武器、盾、弓は、使っていると壊れる。盾は4つ、弓は5つまでしか持てず、帽子、服、ズボンは耐久力がない。問題はこの武器の中に、
・木を切り倒せるオノ
・岩に特攻するハンマー
・風を起こせる葉っぱ
・松明
・ブーメラン
・畑に使う(かも知れない)「鋤(すき)」
・リーチの長い槍
・投げ槍
が含まれていること。単純に壊れやすいだけなら、武器だけで一杯にしておけば何ら問題ない。順に弱いのから使って行けばいいから。でも、本作では(少なくとも序盤は)自由に武器や上記の道具類の調達が出来ない。
安心して捨てられないし、壊せないから、結果凄くシビアにキープしつつ、ほぼ1種類しか持てない武器を壊しては拾うというサイクルになってしまう。
無限に手に入る「あて」があって初めて安心して使えると思うのは、たぶん僕だけじゃないと思うし、もっと言えば「それも全てひっくるめて」作ってあるとも思う。
徐々に安定供給出来るようになることも、ひとつのカタルシスとして構築する
的な。
理屈は理解しているのだけど、現実的にはやっぱりストレスであり、このストレスの本質は、
一気に物語を進めないと、この状況は改善しないのだろうな、ということ。
つまり、
僕のように「牛歩大好き」プレイヤーに、実質牛歩戦術を「許さない」という構造になっている。
そしてそれこそが、
本作が、過去のゼルダと違い、「著しく行動の自由度が高い」ことを、比較的序盤からプレイヤーに伝わることに繋がる。繋げてある。
僕が前回「ゼルダであってゼルダじゃない」「過去のゼルダとは違う」と感じたのはそこで、かつ「原点回帰」であるのも同じくそこ。つまり、
初代ゼルダのように、マップの端まで一気に移動出来る
※最序盤はさすがに無理だけど。あと実際に移動したわけではないけど。
確かにマップは著しく広くなっているが、「探索」という意味では、ここ最近の「アイテムで行動半径が広がる」スタイルとは全く違う、一気にいろんなところへ行ける、
ギミックや攻略より、冒険を楽しむように作られている。
そう、「半ば無理矢理にでも」。
これがわかってからは、かなり楽しめるようになってきた。
いつものようにしらみつぶしにチェックしながら目こぼしのないように慎重に進めていくのではない、「一気に遠方の目的地を目指し、広い世界を自分のモノにしていく」感じ。いわゆる爆弾のようなアクティブアイテムは序盤で一気に手に入り、特に他でアクションが増えたりはしない。
それを物足りなく感じる部分はあるものの、「これはいつものゼルダとは違う」と理解していけば、案外受け入れられる。あの、新アイテムが手に入った「チャラララチャラララチャラララチャラララ、、、ラッタラララーーー」のジングルは、複数あるエリアのマップをアンロックする際に聞くことが出来る。
そして、あるタイミングで、マップ内の敵や武器などが復活することもわかった。
これでようやっと捨てられるアイテムも出て来た。まぁ一気にカカリコ村まで進めたからってのもあるけど。てか、
先に「ジノ・ヨーの祠」をクリアしてから行ったのだけど、ここ、死ぬほど難しかった!
せっかく「どこでも行ける」のなら、あえて目的地として伝えられた場所とは真逆の方に移動してみようと思い、辛うじて見えていた祠に行ってみた。
※ちなみに「祠:ほこら」は、ショートダンジョンで、クリアすると「克服の証」的アイテムがもらえる。これは4つ集めて女神像に祈りを捧げると、ハートの器か「がんばりの器」が1つもらえる。「がんばりの器」は、要はスタミナマックスアップなのだけど、本作ではスタミナの重要度が死ぬほど高い。
→スタミナがあるとどうなるか。つまりは「高い壁を登り切ったり」「広い川を渡りきったり」と、行動半径を広げることが出来る。もちろんハートがなければ敵にあっさりやられちゃうのでこちらも重要。・・・とてもいいバランスなのだ。
で、この祠、序盤で手に入れたアクティブアイテムを駆使してクリアするのだけど、3シーンある最後のパートが、
オマエ、マジか!?
ってくらい難しかった。ただ、誤解しないで欲しいのは、今回のゼルダは「複数の解法」をよしとして作られているという点。つまり、
僕が取った選択肢は、中でも特に難しい方法だったかも知れないということ。
せっかくなので、遊んでない人にもわかるように、そのシーンの解法を書いてみる。
広さ的には体育館くらいの部屋で、それほど(このゲームの縮尺では)広くはない。オレンジ色の持ち運べるボールを、ゴール地点にある穴に入れれば、次の部屋へのゲートが開くというありがちなもの。
こちらのアクティブアイテムは以下の通り。
・丸い爆弾 任意で出して、投げたり置いたり持ったり出来る。任意のタイミングで爆発。水に浮く。水に濡れても爆発する。転がる。衝撃でも当然爆発する。クールタイムは10秒くらいかな。爆発に巻き込まれると当然ダメージ。木も倒せる。
・四角い爆弾 転がらない爆弾。でも斜面はズリズリ滑るかも。
・マグネット 大きさを問わず視界内にある鉄製の物をロックして動かすことが出来る。巨大な鉄の板から、鉄製の箱まで動かせ、勢いを付けて移動させることで敵を倒すことも出来る。クールタイムはなし。
・時間止めるヤツ 名前は忘れた。特定のターゲットの時間を止めることが出来る。たとえばコンベアーだったり、前述のオレンジのボールだったり、巨大な岩だったり。止めた状態で衝撃を与えると、ダメージが蓄積して時間切れになった瞬間に「蓄積が爆発」する。壊れるものは壊れるし、壊れない物は「与えた衝撃のベクトルに吹っ飛ぶ」。クールタイムは20秒くらいかな。世界全体の時間じゃないので注意。
・氷柱を作る 浅かろうが深かろうが、一定の広さがあればそこに氷の柱を立てることが出来る。柱は当然登ることが出来て、てっぺんを移動しても滑ることはない。ポイントとしては、「消さない限りずっと出てる」ということと、
※ダンジョンをリトライしたり、セーブロードしたりするとさすがに消えるだろうけど
「3つまで出せる」ということ(4つ目を出すと最初のが消える)。クールタイムもほぼない。
あとは、矢を消費する弓、その矢に「火の矢」「氷の矢」「爆弾の矢」があること。前述の武器としてハンマー、オノ、風起こしの葉っぱ、鋤、ブーメランなどがあることが挙げられるけど、基本武器は消耗品で、
ダンジョン内で使ったあと、セーブロードすると、「使った状態で入り口に戻される」ので、大いに注意。回復アイテムとかも減ったままになるので、
ちょっと前のオートセーブからやり直したりした。
さて、
そんなアクティブアイテムを使ってやるのは、
ゴールへ並列に続く「2本のコンベアー」。手前は乗ることが出来、進行方向と逆方向に回転している。そして奥にあるのは「壁はないけど溝があり」乗ることは出来ない。こちらは進行方向へ回転している。
奥のコンベアーには「大中小」の三つの石のブロックが乗っていて、最終ポイントから落ちるとまたスタート地点に復活して落ちてくる。
道中にはレーザーが脇から3本照射し続けられており、
・しゃがめばくぐれるが、しゃがみ移動だとコンベアーの移動速度より遅い
・しゃがむと当然ボールは持てない
・ボールを投げてもレーザーで壊れたりはしないが、コンベアーでほどなく手前に戻される
・石はレーザーを遮る
・レーザーは、奥コンベア側から手前へ照射が1つ。一旦脇の踊り場があり、手前から奥へ、奥から手前への3本。
イメージが湧いたかな?湧かない?要は、
向こう側のコンベアーに石がある時にコンベアーを止めて、その間にボールを持って1本目のレーザーを抜け、踊り場に一旦ボールを置いて、奥の石の配置がベストになるように「石を止めて順番を調整し」、手前のコンベアを止め、ボールを投げ、2本目のレーザーをしゃがんでくぐり、奥側のコンベアーを移動する石がちょうど3本目のレーザーを遮るタイミングでボールを拾いつつ、抜ける。
コレだけの話。
こういうのは、「こうやってクリアするんだろうな」と思ったら、途端に視野が狭くなってしまう。もっと楽な方法が絶対あったと思うのだけど、
僕はもうコレをやるしかないって感じになった。
ちなみに死ぬとこの部屋の最初から、、、だと思う。てか、幸いにしてありがたいことに、
一発目でクリア出来たから。てか、3本目のレーザー、まさかの「石がばらけてて、隙間が出来てた」ことで、「照射されないだろうタイミング」で撃たれて、「!!」ってなったけど、たまたま次の石とタイミングがあってくれて、抜けることが出来た。
難しすぎだろ!
って思ったけど、つまりは僕が順番を無視して来ちゃったからかな、と。あともっと進めてからなら、「もっと楽にクリアするための道具とかも手に入っていたのかも知れない」し。
ただ、言っても達成感はあったし、短時間で操作に対する練度も進んだ。
こういうのは悪くない感じなんだよ。
結局そのあと一気にカカリコ村を目指し、アイテムを換金することが出来るようになり、それまで貯めた素材で一気に、
防御力合計15のハイラル装備と、防御力合計12+音がしにくい忍者装備を全て調えた。
ちなみに全部で2000ルピーくらい掛かるのだけど、
※本作にはサイフの要素はない。敵からはほぼルピーは出ない。
→レアアニマルから出たけど
しのび草とハイリアキノコとけもの肉を調理した料理が40ルピーで売れるのと、「イワロック」を倒して手に入れたルビーとかの鉱石を全て売り払って捻出した。ちなみにイワロックは初見時「絶対倒せない」状態で凄くがんばったのが悔やまれたが、まぁしょうがない。この構造ではそう言うこともある。
ちなみに防御がいくら高くても、ハートは4分の1単位でしか減らないので、小さいダメージは小さいダメージでウザいし痛い。ドデカイダメージが軽減されるって感じかな。
けものや鳥のハンティングも、序盤はかなりのストレスだったが今はむしろ楽しくなった。イノシシやシカなどは「ヘッドショットなら一発」だが、ケツに当てても逃げ出すだけで、
逃げてるヤツに当てるのは至難の業。
序盤は「こんなん絶対無理だし!」と思っていたけど、「しゃがみ移動でそっと距離を詰める」ことで、相手に気付かれずに間合いに入り、ヘッドショットが狙えるようになると、、、
過去例を見ないほど、「狩りっぽい楽しさ」が味わえる。
草むらを移動する感じ、ゆっくりと息を止めて弦を引き絞る感じ。一発で倒せた時の効果音も別にあり、
逃げるのが速いトカゲや、頭が小さいツルみたいな鳥を射貫くのもなかなか楽しい。
相手が気付かなければサクサク倒せる。
素材は「火に掛かった鍋」で調理するか、たき火に直接放り込んで焼くか。前者はまともな料理になるが、後者はワイルドな結果にしかならない。
※焼きリンゴとか
回復効果は当然前者の方が高いのだけど、
火に掛かった鍋というのが、それほど頻繁にはない。
つまり、「どこかで種火を調達しなければならなかったりする」のだけど、
火打ち石が凄く貴重。
そして、しょっちゅう降る雨であっさり消える。
カカリコ村の鍋も例外なく消えるが、ここは晴れると誰かがまた火を付けてくれる。ありがたい。
松明で鍋まで火だねを移動するという手もあるけど、そう言うときに限って(松明を)持ってなかったり、いつまでも全然雨が止まなかったり。たき火の近くなら「朝まで時間を潰す」ことが出来るものの、
雨ではたき火も消えている・・・
魚は泳いで捕まえる。カエルは走って捕まえる。大きな木の上には卵があったり、じめじめしたところにはキノコが生えたりする。今のところ素材と料理の所持上限には達しておらず、ガンガン作って持っていれば体力的な安心感は高い。でも、前述のようにメインの金策でもあり、ついつい売り払ってしまったりもする。
リンゴは手でもぐことも、矢で落とすことも、オノで木ごと切り倒すことも、爆弾で吹っ飛ばす(けどリンゴは残る)ことも出来る。新鮮だったのは、風の強い日に切り倒したリンゴが、
風に飛ばされコロコロと転がっていったこと。
ありそうでなかった手触り。
当然のように物理エンジンでオブジェクトの挙動は制御されているので、大きな岩を崩す時だけでなく、「リンゴひとつ転がるところも」とてもリアルなんだよね。何つか、
ボールが転がってるのとはちょっと違う感じというか。
道中に出てくる敵は、一部の倒せないガーディアンと呼ばれる古代兵器の遺物以外は、特別耐久が高いとか、テクニカルな所作でしか倒せないということはない。
※つか相変わらずパリィが超苦手なので、ずっとパリィ無しでお願いしたいけど・・・
ただ、ジャンプ斬りや溜め斬り、飛び退き、バク宙避けなど、「ありそうなアクション」は一通りある。「盾の上に乗って斜面を下る」とかもあるみたいだけど、やったことはまだない。ちょっと楽しそう。
・・・
良いゲームとはどんなゲームか。それは人によって違うかも知れないけど、僕にとって良いゲームとは、
やる気をそそられ続けるゲーム
だと思う。常に大中小の目標が提示され続けてる感じ。次々にやりたいことが溢れてる感じ。
本作は、その点を大いに満たしてくれる。
小さい目標は、肉やキノコを集めて小銭にしたり、良い「野良武器」の場所をマップにマーキングしたり。
中くらいの目標は、祠を探してクリアしてハートやがんばりを強化したり、別のエリアのマップタワーを起動しに行ったり。
※大変そうでそれほど大変じゃないのだ
大きな目標もあって、
馬を乗りこなせるようになりたい!
ただ、レースをするにはルピーが要るし、当面無くても困らないから、焦って習得したいと思わない。でも乗りこなしたい!いつかは自由自在に!!
ガノンとかは別に目標とかじゃないから。
てかホントハートの器もがんばりの器も欲しい。でも祠の試練がなかなか大変。
※たまたま大変なのを見ちゃったからかもだけど
でも世界は広いようで案外狭く、「往路より復路の方が時間が短くなる」ように、最初のエリアは、「ここってこんなに狭かったっけ?」と思えるほどに馴染みも生まれてきた。
スカイウォードソードが高密度狭エリアだった分、本作の「無駄にいろいろデカい」世界は、やっぱり新鮮でダイナミック。「大精霊」様も、バカみたいにデカくて、
※バスト10mくらい<マジで。ウエストも同じくらいかもだけど。
かなり僕の体がこの「野生の世界」にフィットしてきたのを感じる。
ちなみにゲーム中教えて欲しかったことで、つい昨日気付いた凄く大きなこととして、
Bボタンでメッセージを早送りできる
というのがあった。これは教えてくれてもよかったんじゃないの?って思ったわ。
・・・
買うのを迷ってる人も居るかとは思うけど、もし買って一緒にやってくれたら、結構嬉しいかも知れない。特に、
ネットで調べちゃえばすぐわかるけど、そうしたくない。でも人から教えて貰う分には嬉しいこと
ってのが結構あるんだよね。ハンマーはここで調達出来るよ、とか、葉っぱはここにあるよ、とか。各種素材の稼ぎ方、「馬を乗りこなすコツ」とか。
世界はあまりに広く、知ってることなんてホントに一握りしかない。それでも地面は繋がってるし、生きていくための術は日に日に練度を増している。
確かにキャッチーな面白さではないと思うし、手放しで高評価にはならないけど、
こういうゼルダも悪くないかな
そんな風に思い始めてるのは、間違いない。
| 固定リンク
コメント