おもちゃ屋の話
地域色濃厚なので、頭の中でご自身の「馴染みの店」にスライドして読み進めてもらえたら幸い。
ふと気付けば、「おもちゃ屋」と呼べるおもちゃ屋が死滅してるってことに気付いた。近所にあります?
おもちゃだけを売ってるお店。
まぁ別にゲームとか子供用の車とか置いてあってもいいですわ。ただ、トイザらスとかジョーシンみたいな総合店じゃなくて、いわゆる路面小売店のおもちゃ屋が、
完全になくなった気がする。
本屋も相当数減ったとは思う。特に10坪前後の小さめの本屋はまぁ無くなった。駅とか商業施設内にあるテナントならまだあるんだろうけど、
※おもちゃ屋はそこでもほぼ死滅
路面店はホントなくなっちゃった。
なんだか凄く寂しい気持ち。
何を持って「ピーク」と言うかは人それぞれだと思うけど、僕の記憶にあるおもちゃ屋のピークは、
クリスマスイブには、午前4時くらいまで営業していて、一年の売上の3分の1をその一晩で稼ぐ
と言われた頃。いつもなら7時とか8時に閉店するのに、夜9時過ぎに覗きに行っても煌々と灯りが灯り、次から次へと来るお客さんでごった返していた。当時はまだ通り沿いにも活気があり、あ、ちなみに1978年頃の話ね。ファミコン前夜。ポピーの超合金やリカちゃん系の鉄板商品、ミクロマンや、レゴも多少あったかな。
まさしく子供にとっての「宝島」だった。
今小学生くらいの子だと、一番嬉しいプレゼントが概ねコンピュータゲームとかだと思う。箱の大きさも大きくないし、今日日人気があるタイトルなんて限られてる。おもちゃ屋そのものに魅力を感じなくなってるというか、
おもちゃ屋という存在を知らない子も相当数居そう。
以前伊集院がラジオで言っていた「僕らの子供の頃にはあった店」で、「鳥のエサを売ってる店」とか、「タマゴだけを売ってる店」「鶏肉と豚肉を売ってる店は牛肉を売ってない」とかの話と同じに、
昔はおもちゃや本だけを売ってる店があって、、、
ってのがリアルに今の子供が驚く、、、てかまてよ?
「おもちゃ」そのものが現状極めて希有な存在になりつつあるんじゃないか?
いわゆる戦隊ヒーローの合体ロボを除くと、あとはレゴとかラジコンとかボードゲームとか?何か昔はもっといっぱいあった気がする。いや今でもベイブレードやミニ四駆、プラモも多少は子供向けのモノがあると思うし、おもちゃそのものが完全に死滅したわけじゃないとは思うんだけど、、、
子供の頃あれほど輝いていたおもちゃ屋の棚が思い出せない・・・
ポケモンや遊戯王のカード、ガシャポンの小売り、プライズとかの中古販売みたいなのを扱う店は今でもあるけど、自分が子供の頃ワクワクした場所や景色は、本当に過去のものになってしまった気がする。
二つめのピークは、「ニンテンドーのインショップ」が出来た頃。結構なお金を「負担させて」小売店内に4つくらいのテレビモニターと専用の什器でゲーム専用のスペースを用意してた頃。何件か記憶にあるけど、当時はたぶんスーファミ全盛でプレステ前夜。正直64がリリースされる頃にはすでに寂れ掛けてた気がする。時代的には辛うじてディスクライターも置いてあったかな。
小綺麗なインショップではあったものの、既に中古ソフトが市民権を得ていた頃だったし、実際にそこで何かを買ったという思い出は薄い。今思えば任天堂がやってしまった一番の失策だった気すらする。
※それによって小売店の体力を消耗させてしまった、という意味で
バーチャルボーイとかも置いてあった記憶があるから、ピークというよりは「ターニングポイント」って感じだったのかも。
つか今思いだしたけど、プラレールは今でもおもちゃの代表選手のひとつかも。つっても現状コンピュータゲームと比較して何割ほどの売上があるのかもよく分からないけど。
おもちゃ屋の話に戻すけど、
当時あったおもちゃ屋はそれぞれに個性があって、
※当然と言えば当然なのだけど
ある店はプラモが安い、またある店はガレージキットまで扱ってる、ジグソーパズルに力を入れてる店もあったし、カセットビジョンが遊べるだけでアイデンティティがあった。当然コンピュータゲーム専門店もたくさんあった。その中でも「コスモ」は僕らの地元で知らない人は居ない有名店で、ピーク時は4軒くらいチェーン展開もしてた。ファミコン初期の頃は「同じランクのゲームなら500円で交換」という画期的なシステムを導入。ランクを上げるためには+500円とか1000円とかで交換、みたいなルールもあった。
毎回その場で動作確認をしてやりとりしてて、実際に買わなくても「持ってるのと同じランクにあるソフト」がわずかなお金で遊べるようになるということだけで、結構ご飯何杯も行けてた。時折ランクが変動して、新作が落ちてきたり、ごく稀にランクが上がったりとかもあった。ロックマン2やヒットラーの復活、闘いの挽歌なんかはここで交換した記憶がある。たまたまどれもカプコンだ。あ、あと忍者花丸も。これもカプコンか。
ファミコン時代だけだったと思うけど、あの頃はホントにワクワクした。チャリで結構な距離がある店だったけど、しょっちゅう行ってたな。
ちなみにコスモには本当に思い出がいっぱいあって、このブログでも何度か書いてるけど、、、
・スーファミを前日の閉店後にフライングで売って貰った
・ドラクエ4のダンボール箱を貰った
・FF3の行列がかなり凄かった
・ドラクエ3の時は1番だった気がする。
・おばさんと仲が悪かった
・おじさんとは仲が良かった
・閉店当日に「モンハン2DOS」をフライングで買った
一時期は何を買おうか目移りしまくる店内だったけど、閉店当日は本当にガランとしてて、数えるくらいしかゲームが置いてなかった。ガラスウインドウに並んだ3本のモンハン2DOS。値段はよそより少し高かったかも知れないけど、なんか「ここで買うべきだ」って思って買ったんだよな。
豊橋にあった「エンゼル」も凄く思い出深い。自分が予備校に通ってた頃だったと思うけど、作ったプラモやガレージキットを並べて貰ったり、店員と結構親しく話したり。そう言えばここにも任天堂のインショップはあったな。
僕が物心つく前からあったそれなりの大型店だったけど、今はもう跡形もない。駐車場が店舗の真裏にあって、凄く止めにくいなぁって思ったのと、近所にいくつもファミコン中古屋が出来て、売上を食われちゃったんだろうなぁとか。あの店の店員さんは今どこで何をしてるんだろ。「零式レイバー」褒めて貰って凄く嬉しかったな~。
・・・
19歳20歳くらいから僕は静岡県の小笠郡(※今は掛川市になってる)というトコロで、ひとり暮らしを始めるのだけど、
※衣料品店の「小僧」として
その頃のおもちゃ屋、、、というかゲームショップも思い出がいっぱいある。特に強い思い出になってるのは、最盛期ファミ通にも広告を入れていた「エマーソン」。一番足繁く通ったのは掛川店だけど、本店は基盤も扱っていて、時代的にはメガCDとかネオジオとかのタイトルの多くはここで買った。
僕が住んでいたのは海から2分の町営住宅だったけど、そこから掛川まで20~30分。しょっちゅう車を走らせて、「途中にある3軒ほどのゲーム屋を回る」のがとても楽しかった。当時は本屋の一角にも中古ファミコンのコーナーがあったりして、今みたいにネットが普及してなかったからダウンロードって概念もなく、
遊びたいゲームがあるなら、それを見つけて買うしかなかった。
凄くレアなゲームが並んでるとそれだけでワクワクもしたし、当然予約して買ったりもしてた。個人的には今はどうか知らないけど、「テンゲン」というメーカーのメガドライブソフト数本が思い出深い。ガントレット、VV、スラップファイトだったかな。セガサターンの心霊呪殺師太郎丸はあまりにも有名。
僕が店の名前を覚えていて、かつ閉店しちゃったおもちゃ屋。ゲーム屋。
※おもちゃの取り扱いを止めて、事実上閉店ってのもある
メルヘン、ビーバー(レゴの#8880を売ってたんだよな。初めてポケモン買った店でもある)、ピッコロ、エンゼル、サニーランド(今でも別の場所に移転して看板だけは出てるけど、あれは営業してなさそうなんだよな)、ロアール、伊藤うば車店、トレードワン、リサイクルショップしみず、コスモ、エンゼルの近くにもあったけど名前ワスレチャッタ。
豊橋の駅ビルにもあったな。ハッピーストークはまだやってるんだろうか。マンボウは古本メインだけどゲームも何度か買った。豊川警察署のすぐ近くにあったのは何て店だっけ?、天竜川越えた辺りにも数件あったけど、今はもうないんだろうな。アフターバーナーII買った店。プラモ専門店だと、現存してるのはトヨカワホビーくらいで、MS模型、ムラタ模型もまだある?日の丸堂がなくなったのは結構ショックだった。もう一件豊川駅の方にあったけど名前ワスレチャッタ、、、。
・・・
何が悪いとか何がきっかけってことはないんだと思う。インベーダーハウスだってゲームセンターだって結構な数が生まれて、消えていった。レコードショップとかもかなりの数ツタヤに駆逐された気がするし、結局のところ「大手チェーン店」以外なかなか生き残れない分野が広がってるんだと思う。コンビニによってお菓子屋とかも結構減ってきてる気がするし。
あとは単純に子供の興味の矛先が変わってきてるってのも大きいだろうな。僕らの子供の頃は夜7時~8時くらいはほとんど毎日アニメか特撮をやってたけど、今だとかなり少なくなってるよね?むしろ深夜枠で、大人が対象だったり。DVDボックスで利益が確保出来るなら、無理に子供相手に商売する必要なんてないもんな。
不景気でお金がないってのもあるんだろうけど、本当に魅力的で、価格とのバランスが取れてる「ムーブメント」が起これば、今でもたぶんお財布の紐は緩んじゃうと思う。でもたぶん、、、
買うのはネットなんだろうな。
ネットで買えるものはネットで買う。ネットで買えるものを扱ってる店は、結局淘汰されてしまう。それでいいのかって気もするけど、抗うスベはない。
そう言えば名古屋にあるアメ横も随分様変わりして、「つまんなくなってた」な。パソコン関連、オーディ関連の店も、おもちゃ屋や本屋同様に駆逐されてる。
10年とか20年とか後には、トイザらスやジョーシンとかも潰れちゃって、アマゾンとツタヤだけになっちゃったりするんじゃないかってちょっと思った。
| 固定リンク
コメント
ちは~クリス。
完全に年寄りの戯言だけど、
時代が変わった。の一言。
でも、やっぱ寂しいよなぁ!!!
あーんなに広い名古屋市全域でも一戸建ての
おもちゃ屋さんって、僕が把握してるお店は
三件しかないんだよー。
投稿: nori | 2017年4月16日 (日) 00時47分
ちすnoriくん、ども。
3件もあるんだ!
ってのが正直な感想。
僕は一件も知らないから(マジで。
今度連れてって欲しいくらいだよ(笑。何かで固定ファンを掴んでるんだろうねぇ。でなければ副業(実際はそっちの売り上げのが大きい)でヤフオクやアマゾンに出品してるか。
何にせよ時代が変わったのは間違いないし、それが寂しいって話だぁね。
投稿: クリス | 2017年4月16日 (日) 00時52分