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2017年9月24日 (日)

最強のふたり

DTVで何か「全く知らない、でも面白い映画」はないかと探してみた。基準にしたのは「評価」。現在レンタルではない配信作品の中で、最高得点の4.6を叩きだしているのはわずか3作品。アギレラのバーレスク、バックトゥザフューチャーと、この最強のふたり。

バーレスクは少しだけ見て「合わない」と思って停止。バックトゥザフューチャーは、正直今見るとテンポが古い。最強のふたりは、年式もそこそこ新しく(2011年フランス映画)、なんつんだろ、

 僕が嫌いなタイプのヒューマンドラマではないニオイを感じた。

「僕が嫌いなタイプ」とは、つまりは「泣かせに来る」ヤツ。死んだり分かれたりで泣かせに来るヤツは、僕はどうにも嫌いなのだ。

あと、「ノンフィクション」も好きではない。大抵の場合ノンフィクションは「面白くない」からだ。

ではなぜこれを見る気になったのかと言えば、予告で見たその表情だ。

あらすじは、

首から下が全く動かせず痛みも感じなくなった大富豪フィリップのもとに、軽い気持ちで介護の応募に来て、「落ちることで失業保険を貰おう」と思ってた黒人の若者ドリスが、

 結構ウマが合って、仲良くなる話。

ドリスは相手が誰であろうと遠慮がなく、ガサツで、逮捕歴もある。しかし、周囲の人間誰もが腫れ物に触るように扱ってきたフィリップにはそれが新鮮で、次第に打ち解けていく。

正直見てる間何度も、

 いつフィリップがキレて、「出てけ!」って言うんじゃないかとヒヤヒヤしてた。

・・・ネタバレなので結果は書かないが。

見ていて「そこは踏み込み過ぎだろ」と思うような場面がいっぱいあって、でもフィリップの表情を見てると、

 葛藤の最後の天秤が、プラスに傾いてる感じ伝わってくる。

二人の主人公のうち、ひとりは「顔でしか演技できない」状況で、

 よくもまぁここまで繊細な機微を伝えてくるなぁと。

濃度は薄いけど、ストレスになるシーンも無くはなく、「クリスにしちゃよく最後まで持ったな」って人も居るかも知れないし、フランス語オンリーで字幕もなかったので、英語以上に物語を理解するパーツが少なかった気もするけど、
※基本吹き替えの方が情報量は多いから

 フィリップの表情と、バッドエンドにならない「雰囲気」が、最後まで僕を引っ張ってくれた。フィリップが車イスであることを鑑みるなら「押してくれた」と言うべきか。

登場人物はほかに、妙齢のメイド長と、ドリスと同世代の綺麗なメイド、ドリスは未婚だが、母や弟たちが居て、フィリップは奥さんに先立たれたものの、年頃の娘が居る。

 みんなイイ人!

この辺はマイ・インターンにも通じる「居心地の良さ」で、悪いヤツやズルいヤツが出て来ない。
※強いて言えばドリスが多少そうかなって感じだけど、育ちの悪さを考えたら致し方ないと納得出来る。

フランスだけでなく、日本でもかなりのヒットを記録していて、やはり「多くの人から評価される作品」であるだけのことはあった。ウィキペディアじゃないけど、

 みんなの意見は概ね正しい

みたいなところがあるからね。

クリス評価は★★★☆かな~。つか見てる時はずっとずうううううっと「8点」以上と思ってたのだけど、一番最後の最後で、

 「アブドルは今、、、」

劇中でアブドルなんて人は出てきてなかったと思うのだが!?誰だよアブドル?はぁ!?

 まさかドリスのことだったとは思いもよらず。

だったらドリスって言えよ、と。アホウか、と。それで1点減点。最後の最後興が冷めてしまった感じ。

・・・

正直笑えるシーンはほとんどないが、泣かせるシーンもほとんどない。あるのは、

 ほぼ全身不随の大富豪が笑顔になれること。

ドリスはかっこよく、フィリップの笑顔が最高に素敵だった。

もうちょっとだけテンポがよかったら、とは思ったけどね。てか見終わるまで、これが事実に基づいた話だったってことをスッカリ忘れてたよ。ノンフィクションは言い過ぎだったね。

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