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2018年1月24日 (水)

きみがぼくを見つけた日

仕入れ先の映画好きバイヤーと、オススメ映画の話をすることも少なくないのだけど、ぶっちゃけこれまで彼女のお薦めしてくれた映画は、

 打率0割。

つまり、全てつまらなかった。というか、大半は途中で止めたり早送りしたりで、ある意味ぞんざいな扱いを繰り返して来た。

ここで「クリス、おまえはホントぞんざいだよな」と思う人は、たぶんそこまで映画を見ない人なんだと最近思った。結局のところ好みの映画なんて、

 そうそう出会えるものではない。

だから、たとえ僕が0点と言おうが、1点と言おうが、そんなのはあんまどうでもいいのである。新品のゲームを買うことを思えば、レンタルやDTVで見るコストなど極々わずかだし、映画を日常的に見る人は、

 10本や20本のハズレをモノともしないのだ。

だからこそ映画好きの人と話をするのは楽しい。ダメな映画、自分に合わない映画はバッサリと言うし、オススメと言ってもそれはあくまで自分尺度であることを承知している。僕もそう。僕が面白いと思っても、それがみんなにとって面白いとは思ってないし、「全くつまらなかった」と言われても全然平気。わずかばかりの申し訳なさは伴うものの、女性や男性の好みが千差万別であるように、映画の好みだって「違ってて当然」なのだ。

しかし、

そんな中でもついに好みに沿う作品と出会うことが出来た。というか、

 ファクターとして、僕が映画に求める要素はかなり多く、そして結構偏っている。

まず、基本はハッピーエンドであること。クリーチャーホラー、つまりサメとかクモとかの映画であれば、その限りではないが、ラブ要素が絡むものは、基本ハッピーエンドじゃないと見る気になれない。「絶対ではない」けど。

そして、女の子がかわいいこと。見ていてゲンナリするような、具体的に言えばインディのクリスタルスカルに出てきた「以前のヒロイン」なんかは、見ていていたたまれなかった。あれはさすがに頂けない。スターウォーズの歳取ったレイア姫なんかは、ヒロインとしての扱いじゃないので問題なかったのだけど。

無駄な時間が極力ない、テンポがいい、脚本がいい、「いくらなんでもそりゃ、、ないだろ」と言うツッコミをしたくならない、殺陣やアクションシーンが上手い、眠くならない、ラブシーンがある、頭の悪いヤツが出て来ない、嫌なヤツが出て来ない、、、

マイナー映画の場合は、この中でも特にテンポが悪いものが多い気がする。せっかくお金を掛けて撮った映像だから、バッサリカットするのも気が引けるのだろうし、その辺のジャッジは、どうしても経験がモノを言うのだろうな、とも思う。もちろんセンスもとても大事だし、好みのシンクロも無視出来ない。ミラ・ジョボビッチのバイオハザードがあれほどウケたのは、バイオが原作だからではなく、彼女の魅力が世界的に、日本人的に訴求力があったからだと僕は思う。つか、リュック・ベッソンの女性の好みなんてホント日本人受けするって毎回思うし。

演じる俳優、女優に対しても望むことは大きい。というか、やっぱり名を上げる人というのは、相応に実力がありオーラがあり魅力があり演技が上手いのだ。芽が出ないということは、つまり下手だということなのだ。見ていて引き込まれない、つまらないということなのだ。

本作を見始めて間もなく、主人公が、

 エリック・バナじゃね?
※「ハルク」のブルース・バナーの人。「アベンジャーズ」のブルース・バナーではない

そしてヒロインが、

 たまたま直前にまた見た「ドクターストレンジ」のヒロインでもあり、おもむろに「どっかで見たような」と検索したら、僕の好きな「アバウトタイム」のヒロインでもあったレイチェル・マクアダムス、、、にソックリ?てか本人だった。

監督は知らない人だったが、スタッフロールを見てたらプロデューサーにはブラッド・ピットの名前もあり、そもそも原題が「タイムトラベラーの奥さん」。

 タイムパラドックス×ラブストーリーの相性は抜群なのだ。

キャストとプロットだけで、ある意味この作品は「僕の中での成功」を約束されたようなもんだったが、、、

 実際かなり面白かった。

というか、正直言うと、(ネタバレを抑えて言うけど)、

 ラストが物足りなかった。

もっとアクロバティックに、もっとド派手に、もっと大がかりなどんでん返しを用意しようと思えば出来た素材だろうになぁという気持ちが凄く強く残った。元々原作のある作品の映画化だから、あまりにそれを逸脱することは出来なかったとは思うけど、

 ちょっともったいない終わりだったな、と。

あらすじ的には、

年端もいかぬ子供が、冒頭母親の運転する車で事故に遭い、なぜだかわからないが、全く別の場所に裸で転移する。そしてまた本人のあずかり知らぬままにもといた場所に唐突に戻ると、母の車は大破し、そして見ず知らずの男性が現れ毛布を掛ける。

 自分は未来から来た自分なのだと言いつつ。

主人公ヘンリーは、それ以降幾度となくタイムトラベルを経験する。もちろん母親の事故を阻止する努力もするが、一度起こってしまったことは変えられないし、自分で行き先の時間や場所をコントロールすることも出来ない。

そんなある日、図書館で出会った女性が、驚きの表情と共に彼にアプローチを掛けて来る。彼女クレアは、彼女が子供の時からヘンリーが何度も会いに来てくれていて、そのうち彼のことを愛するようになっていた。

運命的な出会いと共に二人は恋に落ちるが、、、。

・・・みたいな話。

全く問題ない。普通に面白いプロットだ。アメリカで28週連続売り上げトップ10入りするというのもわからなくもない。

序盤は僕の大好きなラブラブ展開で、ぶっちゃけこの幸せのままに再生を止めて見るのを止めてしまおうかとも思ったが、せっかくだからと続けて視聴。するとまんまとマイナスの溜めに入っていき、正直ため息。でも何とか持ち直し、ラスト直前ではイイ感じにクリスマスを迎えていたりもしたのだけど、、、

正直クリスの評価というか好みによる点数は、★★★ってところ。ベラボーに良いわけではない。やっぱりマイナスの溜めは見ていてツライし、一番好きなシーンは、と聞かれたら、それは前半、まだ子供の頃のクレアに、ヘンリーが出会い、

 結婚してる?

 してるよ

 愛してる?

 ああ、ものすごく

 ・・・

 どうしたの?

 別に、、、ただ、わたし、あなたと結婚したかった

・・・

ってとてもかわいい嫉妬をするシーンだったりする。

でも、見て損したとか、オススメ出来ないということは全然ない。てか娘も受験生でなければ今すぐにでも見せてやりたいくらい「女子高生向け」のラブストーリーだったと思うし、絶対悪い作品ではないのだけど、、、

 ※以下ネタバレに入るので、興味が沸いた人はここで読むのを止めて借りてこよう。普通にオススメなので、「タイムパラドックス×ラブストーリー」が好きな人は特に見て欲しいかも。てかみんな好きだとは思うけど。

・・・

以下ネタバレ。

 二人の娘が、もっと強烈なキーパーソンとなって、あと30分尺を伸ばしてくれると期待してしまった。

二人の娘アルバには、ヘンリーにはない「行き先をコントロールする力」がある、という設定があるのだけど、

 そんな強力な新ワザを出されたら、当然「歴史を変えることも出来るのかも」と思ってしまう。

そして、そのままパパの死を覆してしまう、覆してくれるのでは、と期待してしまう。

 が、残念ながらそこまでの力はなく、それどころか、

 一切そこに触れることなく、サラリと終わってしまった。

そこがどうにも物足りなかったんだよな。惜しいというより、物足りない。もったいない。

僕の好みをどうこう言うのもどうかとは思うけど、僕好みにチューンするなら、それこそ8点でも9点でも付けられる展開でずっと来てたのに、最後でぐぐっと下がってしまった感じ。そこが何とももどかしく、無念。

雰囲気的にはアバウトタイムにかなり似通っていて、もし同じ監督と言われても納得出来るほどだったが、
※ちなみにダイバージェントネオとか、フライトプラン、REDとかの監督だった。
ラストの物足りなさまでマネしなくてもいいのにって思っちゃったな。
※マネしたわけでは断じてないのだが

・・・

全体的に僕好みの要素がちりばめられていて、幼少期のクレアもとてもかわいく、かつ成長したら「ああなる」のもよくわかるキャスティングだったし、クレアのファーストキスや、浮気相手が自分というシチュエーションも、もどかしくもありながら、愉快だった。

自分が若い頃にカーセックスしたクレアが、時代的には自分がパイプカットしたあとで、その時の子種でずっとできなかった子供が出来るなんてのも、皮肉めいてるけど、とても面白い。

クレアの友人ゴメスも、最初はクレアのことが好きなんだろうな~って感じで出てくるけど、最後はヘンリーの親友としてハグしたり、奥さん(ヘンリーの母親)に先立たれて酒におぼれてた父も、孫が出来てバイオリンを取り戻したり。てか今思い出したけど、クレアの父親の趣味が狩りで、ヘンリーに今度一緒に狩りに行こうと誘い、

 そこで撃った相手がまさかの自分だった

ってシーケンスもスゲェ深いし面白いのに、そこは全然掘り下げられなかったな。二人のラブストーリーにスポットを当てた展開からしたら、「蛇足」と呼べるパートだったのかも知れないけど、あの一瞬のカットが、アルバの能力とも絡んで、もう一波乱起こしてくれると思わせたりもしちゃったんだよな。

ともかく、

見た人と一緒に話がしたくなる映画に悪い映画はないと思う。これはそう言う作品だったよ。てかヒロインのレイチェルは、一番最近のドクターストレンジが当然一番年齢が行ってるはずなのに、むしろその時のが若く見えたな~。メイクなのか努力なのか、はたまた整形なのかはわからないけども。

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