« つれづれに | トップページ | FFBEエクスヴィアス~その352:拙情報~ »

2018年2月18日 (日)

GANTZ:O

日本のフルCG系の作品というのは、得てしてハズレが多い。勝手な思い込みかも知れないが、スタッフが映像の精緻さに酔っているかのような、自己満足を感じさせる仕上がりだったり、そもそもコストに見合わない、技術やノウハウの蓄積不足だったりして、映像作品として完成度が高いものは、極々一握りという気がする。てか、個人的感想では、

 ファイナルファンタジーアドベントチルドレン以外は全てNG

009もハーロックも、バイオハザードも攻殻機動隊も、そしてついこないだ見たゴジラも、

 なんかしゃらくさい。

もちろん、僕がまだ見てない作品の中に名作傑作が残されているのかも知れないが。

 てか残されていたわけだが。

ガンツは、言うまでもなく奥浩哉原作のちょっとエロくて、スゲェかっこいいCGをふんだんに使ったマンガ作品だが、映像として映画やアニメ化が何度もされ、

 そして何度も裏切られてきた。

なので、今作がリリースされたときも、さして興味もわかず、事実ネットフリックスのおすすめにその名前を見ても、フックするでもなく軽くスルーしていた。

しかし、なんだろ、何かが僕に降りてきたのか、ふと再生する気になった。余談だが、テレビのリモコンにネットフリックスのボタンがある、操作がリモコンでできるというのは、想像していたより遙かに利便性が高く、快適だ。
※まぁ検索は面倒だけど

 この調子なら、毎月課金してプレミアコースを維持してもいいかな、と思うほどだ。

というか、

 このガンツO(オー)という作品をいつでも見ることが出来るという権利に対して、毎月幾ばくかのコストを払う価値があるほど。

・・・

見始めた直後、わずか数秒の間に、僕の心はガッチリと掴まれた。映像が精緻であることは必ずしも作品の魅力には直結しない。ゴジラ怪獣惑星の感想に、そんなようなことを書いたような記憶があるが、アドベントチルドレン(以下FFAC)がそうであったように、

 それもあるラインを超えると話は別だ。

新ヱヴァの描写がそうであるように、時に過度だと感じるほどの描画は、それだけで物語やキャラクター(性格)とは別の魅力≒オーラを放つことがある。一時停止してじっくり「見入りたくなる」レベルの映像美。FFACで壁に着地するティファのシーンで止めたことがある人も少なくないと思う。

たかが一台の車、背景の一部と言って良い心斎橋筋の電飾看板。もしそこに意味があるとしたら、「密度感を上げる」程度の意味しかなかったのかも知れないが、

 かなりグッと来た。

また、キャストが初代ガンツの面々であったことも、僕のハートを揺さぶった。ガンツにはいろんな世代があるが、なんといっても魅力的だったのは黒野やレイカ、加藤たちのいた最初の世代。

 そして、レイカのCGクオリティの異常なる高さ。

好みはあるだろうけど、

 ついにティファを超えるCGの女性が出てきた。

あれから何年経ったのやらという感じだが、それまでずっと塗り替えられなかった壁が、本作によってついに乗り越えられた。

 黒髪の表現とかマジ神掛かってる。

「凄ぇぇ・・・」思わず口から出る。そして、

 「か、かっけぇ!!!」

わずか1分2分。その掴みとして、ここまで僕のハートを掴んだ作品が果たしてあっただろうか。

 ・・・ひとつあった。

購入したてのXBOX360で、無料ダウンロードの映像作品の中にあった、物語序盤の映像を収録した作品。

 「鴉-KARAS-」

あのアクションシーンを見たときの感覚が呼び起こされた。

 てか、スゲェ最高なんですけど!

これって続き物だったりするのかな。もし続きがあるなら、それだけ長時間楽しめるわけで、ゴジラみたいに「1stシーズン1話」とかだったりしないかな?

おもむろに僕はリモコンに手を伸ばし、メニュー画面に戻ると、

 監督 さとうけいいち の文字がっ!

 これ以上ない納得。納得の極み。納得オブ納豆食う!

残念ながら作品はこれ一作だけの単発だったが、さとうけいいち監督、つまり「鴉」の監督だったら全てに辻褄が合う。合いすぎてもはやつなぎ目が見えなくなるレベルだ。てか、

 時の流れというのは、こうも映像を進化させてしまうのか!

鴉は言っても2005年の作品である。ガンツは2016年。11年という時間を、ここまで有意義に使ってくれたのか、と。さとう監督、さすがです、と。ありがとうと。

 わずか数分見ただけで僕の評価は激的に高まった。

同じわずか数分でも、深く濃い眠りの森にいざなってくれたゴジラとは大違いである。せっかくなのでウィキペからさとう監督の最近の作品を書き出しておく。借りるかも知れないし、ネットフリックスやDTVで見つけるかも知れない。

●さとうけいいち監督作品

・TIGER&BUNNY 2011
・神撃のバハムート 2014
・神撃のバハムートVIRGIN SOUL 2017
・いぬやしき 2017
・アシュラ 2012
・聖闘士星矢 LEGEND OF SANCTUARY  2014
・黒執事 2014※実写映画

ともかく、楽しみが増えたぜ。

閑話休題

見続けていても、クオリティが低下することはなく、むしろ、

 なんでこれほどの作品が僕の目にこれまで止まらなかったのか。

作品が2016年ということは、丸々一年以上の間、接触がなかったということになる。むしろ不思議でしかたない。何て言うか、

 迫力がありすぎて、描画が凄すぎて、ある意味オーパーツのような?

「不自然なほど違和感のある魅力」が出てた。それは僕が「4Kらしい映像」というのを凄く求めてながらも見つけられずにいたジレンマも関係していたのかも知れないし、
※ガンツは4KではなくフルHD
単純に僕自身がガンツというマンガが大好きだったってことも影響してるとは思うけど、

 てかわかった!要するに僕は、ガンツが映像作品になるなら、「このレベル」でなきゃ納得出来なかったんだな!

だからこれまでのガンツには抵抗があり、このガンツを手放しで歓迎しまくってしまったんだと思う。一度落胆して、期待が希薄になっていたところで、「本当のガンツ」を、最高の監督が仕上げて来ちゃったもんだから、

 どぎまぎしちゃったんだと思う。

正直言って今調べるまでずっと4Kだと思ってたくらい綺麗で、満足度が高い映像だった。まぁ実際のところ僕が見た「フルHDの映画」自体そもそも多くないわけで、衝撃を受けるのもわからなくもないんだけどさ。

・・・

気になった点としては、小柄な方の女の子のおっぱいが揺れすぎるってことくらい。クリス評価はちょっとオマケ気味だけど★★★★☆。いつもならソシャゲの経験値稼ぎをしながら見る映画だけど、今回は最初数秒でスマホを置いたし、あまつさえ、

 途中で停止してまた最初から見直してしまったほど。

もうそのまま最後まで見ることすらもったいなくなっちゃったんだよな。てか、本音を言えば、加藤より黒野をもっと見せて欲しかった気はするんだけどさ。てか加藤は顔が綺麗すぎて、ちょっぴり違和感あったし。

「いぬやしき」も奥浩哉作品だし、相性が最高級なのはこれを見て確信した。見るのが今からソワソワしてしまうくらい楽しみだぜ。

追記

スタッフロールも全部見たら、監督が別の人でビックリ。総監督はさとうけいいちだったけど、一番最後に出た人が一番影響力のある人だと思うので。

あと、ずっと「鈴木さん」の声が誰なのか気になってたけど、

 まさかの池田秀一!

てか正直途中で「山ちゃん」かと思ったりもしたけど、違ってたな。でもまぁ納得かな。

他のエピソードもガチで見たいけど、さすがにここまでのコストは掛けられないんだろうな~。ホント映画館で見たかったわ。てか大阪の再現度高すぎてニヤ付くレベルだったわ。

|

« つれづれに | トップページ | FFBEエクスヴィアス~その352:拙情報~ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« つれづれに | トップページ | FFBEエクスヴィアス~その352:拙情報~ »