聖闘士星矢-レジェンドオブサンクチュアリ-
こんな話じゃなかったことだけはわかる。
いくら僕の記憶力が悪かったとしても、星矢のデザインとか、こんなんじゃなかったことだけは(なんとなく)わかる。
敬愛するさとうけいいち監督作品で、以前は無かったけど、今日たまたま見つけて即視聴開始。
うーむ。何というか、、、、うーむ。
まず、監督はさとうけいいちなのだけど、総監督は車田正美だったり、
ヒロインの声優が素人だったり。
もうそこが嫌で嫌でしょうがなかった。スタッフロール見てもしそれがプロの人だったとしたら、
えええええーーー!!?ってなるところだったけど、
安心した。やっぱ素人。ももクロの子だった。
キャラクターデザインとか、途中でミュージカルっぽいシーンが入るとこなんかは、妙にディズニーっぽくて、
つまりは「星矢のファン≒女の子が多い≒当然ディズニーも好きでしょ」という三段論法が見え隠れ。
実際、最初から最後まで、ヒロインのアテナちゃん以外、まともな女子は一人も出て来なくて、
完全な逆ハーレム状態。
メガネがいて、熱血がいて、クールがいて、ショタがいて、優男に、ワイルドに、マッチョに、知的に、、、
これでもかと女子ウケするキャラのオンパレード。
「聖闘士星矢ってこんなだったかぁ!?」
BGMもなんだかとっても残念で、「もっとがんばれたでしょ!」っていうか、
車田正美の呪縛を離れ、ちゃんと仕事が出来るプロに主役をやらせて、女子ではなく男子、もっと言えばジャンプ連載の頃の男子ファン中心に、BGMも鴉の人にやってもらって、キャラデザインもこんなディズニーライクな仕上げじゃなく、、、
つまりは欠点というか、僕にとって「逆訴求力」がスゲェ働きまくってしまってる映画だった!
正直何度も途中で見るのを止めようかとも思ったくらい「キツかった」のだけど、それでもがんばって最後まで、、、と見ていたら、
クライマックスの演出はなかなか!
果たしてコレは聖闘士星矢なのか!?って感じだったけど、ラスボスの巨大感、ヒールはFF12のヴェイン・ソリドールみたいなイイ感じの壊れ方で、倒し方含め、「しっかりとクライマックスしてた」のがよかった。
いいところだけを「監督のおかげ」にするのは筋違いだとは思うけど、それでもそう思わずには居られないパーツ構成だったな。
とにかくヒロインの声優、あと星矢のキャラにも裏付けがないというか、「なぜアテナを守る気になったのか」が全然描かれてない。
テンポが悪くなるからなんだろうとも思いつつ、やっぱり気持ちが(キャラの雰囲気とも相まって)軽いんだよね。
まぁ元から車田正美のマンガってそうだったとも思うけど。
でもやっぱちょっと素直に楽しむのは難しい構成だったなぁ。
・・・
声優には今は亡き大杉漣も参加していて、ちょっぴり目頭が熱くなったり。あと最近耳慣れているジェイソン・クラークの声優とか、山ちゃんとか。まぁヒロイン以外は概ね及第点だったけど。
年式はわからないけど、ぶっちゃけガンツOの方が20倍くらいCGが魅力的で、
※書いてなかったけど本作もフルCGアニメ
「過渡期感」というか「ツメが甘い感じ」みたいな印象はあった。公開直後に見ていればまた違ったかも知れない。
※CGは時が経つにつれてどんどん劣化が進んでしまうものだから。
他に良かった点を挙げるとすれば、エンディングロールの冒頭部分。背景に各セイントクロスのアップが表示され、なかなかかっこいい。てか、
結果それが評価されたかどうかはわからないけど、概ね女子向け、もっと言うと「女子の聖闘士星矢ファン向け」というかなりニッチな作りに感じたな。
さとうけいいち監督は、実写の「黒執事」も撮ってたと思うけど、それもある意味女子向けコンテンツだから、期待は出来ないかも知れないな。
それと、立場上星矢たちはアテナを守る盾って役周りなのだけど、それってある意味「里見八犬伝」と同じなんだよね。だから、基本恋仲になったりは難しい立場。故にちょっぴりイイ感じになっても、そこから先は描かなかったのだけど、
角川の里見八犬伝は、しっかり薬師丸ひろ子と真田広之を結びつけて終わる。
そこが僕は好きな点でもあるのだけど、本作はいろんなイケメンを出している手前、「誰かひとりを選べない」「誰かの(具体的にはアテナの)ものにはしない」って点で、深くは掘り下げなかった。つまりは女子向けのチューンで、
ああ自分は蚊帳の外だったんだなぁってシミジミ思ったよ。
クリス評価は★☆かな。クライマックスはなかなかよかったので、そこだけの点数だけど。
| 固定リンク
コメント