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2018年6月 5日 (火)

ネバーランドカンパニーの思い出

中古351円送料込みで買ったPS2版「シャイニングフォースネオ」が届き、数年ぶりにPS2を接続、灯を入れた。

滞りなく読み込み、聞き慣れた川嶋あいのテーマ曲と共にオープニングが流れる。ゲームに主題歌が付いて久しいが、個人的に(ゲームの中の歌で)最も好きなのがこの曲「絶望と希望」だ。当時はプレイする度に必ず歌を聴いてから始めていた。

 つっても1日10時間とかプレイしていたので、そうそう高頻度というわけでもなかったが。

ネバーランドカンパニーは、スーファミ全盛期に、もとPC88で名を馳せたウルフチームから抜けたスタッフによる会社のひとつ。他にもいくつかあるが、一番有名なのはテイルズオブファンタジア、スターオーシャン、ヴァルキリープロファイルなどを手がけたトライエースのチームだろう。てか今ウィキペ見てて知ったのだけど、

 僕の一番嫌いなFF13-2も、トライエースが携わっていたと知って妙に納得。

一方ネバーランドカンパニーは、ネームバリューこそトライエースに劣るものの、「エストポリス伝記」や「ルーンファクトリー」など、そこそこメジャーな作品もリリースしていた。会社は2013年に事業停止してしまったが、

 一時期、今以上にゲームに熱かった僕が、「最も好きなメーカー」と標榜してはばからなかったメーカーだった。

特に、エストポリス伝記II(SFC)、カオスシード(SFC)、ロードス島戦記邪神降臨(DC)、煉獄(PSP)、そして今回のシャイングフォースネオ。これらのタイトルへの思い入れはカクベツに深く、時代の流れとは言え、消え去ってしまったことがとても切なく心苦しい。

当時のネバーランドの特徴は、一言で言って「好みにどストライクだった」としか言いようがない。テンポがよく、無駄がなく、強くなることへのスパイラルが素晴らしかった。とにかく遊んで居て気持ちいい。常に目標が提示され続ける「モチベーターの塊」のようなゲーム。

一方で奥行きもかなりのもので、エストポリスIIに至っては、近しい年代のファイナルファンタジー6や、ドラクエ6に優るとも劣らない傑作だった。軽く触れるとするなら、

・ラブストーリーベースの展開※当時非常に珍しかったが、前作から踏襲

・モンスターを仲間にする要素※ドラクエVやポケモンのマネとも言えるが、節操の無さも面白ければ問題ない

・ダンジョン内の謎解き濃度※ゼルダ並の完成度とボリューム

・レスポンスのいい戦闘やメニュー操作※素晴らしいとしか言いようがない

そして、これに触れずしてエストポリスIIは語れない「グルベリック」。

ゲーム中に訪れるこのダンジョンは、地下100階までただひたすらに降りていき、最後のボスを倒すという、言わばおまけダンジョン。しかし、入るとレベルは1に、装備もなくなり、マップはローグライクに自動育成。手に入る武器や魔法次第で難度が全然変わるが、ごく稀に出て来る「青い宝箱」の品だけは、持ち帰り、かつ持ち込むことが出来る。

深層で登場するモンスターは、本編のラスボスより遙かに強力で、むしろこちらが本編でそれ以外はおまけなんじゃないか、というほどの魅力に溢れていた。やればやっただけ返ってくるバランスと、シレンやトルネコほどシビアじゃないバランスが居心地良く、当時かみさんと交代でサルのように潜ってた。

エミュを触ってた頃、リアルタイムセーブを使ってクリアしてしまったが、実機では最後の最後までクリア出来ず、
※かみさんがラスボスに会ったって聞いたときはスゲェ悔しかったが、倒せなかったって聞いてホッとしたり
今でも時折遊びたくなる。

本編の謎解きというか、単純なパズルもかなり高難度で、友達に電話しては、解法のやりとりをしたりして、「心の底から楽しんだゲーム」として、ネバーランドの名と共に僕の胸に刻まれた。

その後SFCではエナジーブレイカーなるゲームも出たが、それよりハートに刺さったのは「カオスシード風水回廊記」。

既にネバーランドの虜となっていた僕は、こんなどこにもフックする要素がないブランニュータイトルでも迷わず購入。

 これが、、、ホントにとんでもないゲームだった。

似たゲームと言う言い方をするなら、今なら「タワーディフェンス」が一番近い。が、当時はそんなゲームは胎児にすらなってない状態で、かつ完全な新作にもかかわらず、その完成度が「異次元レベル」。

ジャンル分けするなら「ダンジョン育成シミュレーション」になるが、RPG要素もあり、運要素も強く、アクションゲームとしても面白く、やはり非常にテンポがいい。遊んで居て時間が永遠に欲しくなるというか、、、。

地下に部屋を作り、通路で繋ぐ。エネルギーを作る部屋やHPを回復する部屋、侵入してくる敵を自動で倒す部屋、様々な要素が密接に絡み合いつつ、

 シミュレーション嫌いの僕がハマりまくるキャッチーでわかりやすい導入。

キャラがかわいい。攻撃の手応えが気持ちいい。レスポンスがいい。そして、

 完全にそのダンジョンが回り始めると、先に進めるのが凄く口惜しくなる感じも好き。

後にセガサターンで続編がリリースされたが、個人的にはスーファミ版が大好きだった。攻略本も、発売日にしらみつぶしに探してようやっと見つけたレベルだったし、

 「神がかってた」と思う。

シャイングフォースネオ(以下スネオ)は、名前はシャイニングシリーズだが、実際はドリームキャストで発売された「ロードス島戦記邪神降臨」の系譜だ。邪神降臨は、当時「全くロードス島に興味がなかった」僕が、雑誌に載った「HPゲージの雰囲気」とかで、

 もしかしてネバーランドなんじゃ・・・

とレーダーに反応。まんまと発売日に購入することが出来た奇跡の1本。今見ると地味にしか見えない画面だが、ポリゴンの初期の頃はどうしてもしょうがない。ちなみに邪神降臨は一時期プレミアも付くほどで、

 とにかくダメージの上昇係数がハンパないゲームだった。

戦闘を重ねて強化出来る要素に「クリティカル率」や「クリティカル時のダメージ倍率」「ドラゴンに特効」「翼があるモンスターに特効」など、

 重複するブーストが幾重にもあり、それらを強化していくことで、与えるダメージが笑っちゃうほど増えていった。

 そして、その笑っちゃうほど強くなった状態の自分を、気持ちよく殺してくるダンジョンがそこかしこにあるヨロコビ。

「こんなに強くなっちゃったら、ラスボスも一瞬で倒しちゃうんじゃね?」

 1分後

「マジ無理!あいつマジで強すぎる!どうやって倒すんだよあんな奴!」

 1時間後

「超余裕でやったったわ!ガハハハもうオレ様に敵無し!」

 1分後

「ゴメンなさい。調子に乗ってました、、、」

その繰り返し。それが面白くないわけがないのだ。見た目がしょぼかろうと、世界観に馴染みが無かろうと、気持ちよく動かして気持ちよく倒して、そして気持ちよくやられるサイクルが最高だったのだ。

よく三国無双系などで「爽快感」という言葉が使われるが、オレに言わせたらアレは全く爽快じゃなかった。爽快感というのは、

 苦労したヤツを余裕で倒せるようになって初めて得られる感覚。

ただの雑魚をただ倒すだけじゃ、ちっとも爽快じゃないのだ。ただ煩わしいだけだ。

スネオは、そんな邪神降臨にデモムービーや声優を増やして、アニメテイストで人当たりを良くしつつ、

 強くなるスパイラルの楽しさを強化した傑作。

これも一時期プレミアが付いていたが、今は数百円で買える。ちなみに続編も出ているが、こっちはキャラデザも今ひとつで、かつシステムも煩わしさが増して、クリアまでモチベが持たなかった。主題歌も良くなかったしね。

まぁスネオに関しては、また別に触れる機会があると思う。

そんな中、煉獄というPSPで出たアクションゲームは、ネバーとしてはかなり異質というか、雰囲気もダークで、ある意味ダークソウルっぽい。ただ、スパイラルは健在で、自らの両腕や頭に銃や剣を埋め込み、それを強化しつつダンジョンを踏破していくゲーム。

僕も大概楽しんでクリアしたが、オススメした友人が、

 あんなに楽しいゲームはない!

と絶賛してくれたのが特に嬉しかった。人に勧められないと絶対遊ばないタイプの見た目だったし、ブランニュータイトルだったしね。

・・・

結局僕は、モチベーションを刺激され続けるゲームが大好きなんだと、ネバーランドのことを思い返す度に思う。でも同時に、それがそんなに簡単なことじゃないことも、今自分が楽しいと思えるゲームの少なさから、痛感してしまう。

 人に寄って楽しいと感じるツボは全然違う。

誰もが楽しめるとは限らないけど、僕が、今でもきっと楽しめると思える、数少ない作品たちなんだよな。

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