オクトパストラベラー~体験版~
2時間弱プレイしたところ。ちなみに体験版は3時間まで。で、そのまま製品版に引き継ぎ可能。
一言で言えば、「スーファミ時代のスクウェアソフトを最新機種で仕上げた物」。丁寧だが耳に残らない音楽、描き込み濃度の高いドットグラフィック、ロマサガばりの群像劇に、スクウェアらしい脚本&戦闘システム。
良く言えば温故知新。悪く言えば古くさい。
移動はダッシュがあるものの、それでもそこまで快適というわけでもなく、密度の高いマップがそのまま狭く障害物の多いマップになっていて、「広くて速い」世界に慣れていると、ぶっちゃけかなり窮屈に感じる。
その分レベルデザイン(マップのデザイン)は丁寧で、仕事としては悪くない。というか完全なブランニュータイトルで、最近流行の方向性
※オープンワールドで何でも出来るゼルダくらいのキャラクタースケールのアクションアドベンチャー
とは一線を画すルックスのため、少しでも多くの人に触れて貰わないと、「良さが伝わる一部の人の目に触れない」、体験版が不可欠だろうと判断した気持ちが痛いほどわかる。
そのくらい丁寧に作られているし、今遊ぶとストレスが勝ってしまいそうな当時のスクウェアソフトを今風のローカライズでまとめているのは好感も持てる。
だがしかし、
それが必ずしも「僕の面白い」「僕の楽しい」に繋がっているかと言うと、、、一概にそうは言えないのが残念なところ。
というか、さっきも書いた通り「良さが伝わる一部の人」、すなわちスーファミ世代のスクウェアソフトに対して、
「当時はスクウェアってだけで、絶大な安心感があったよね~」
なんて本気で口に出来る人向けの指数がかなり高い。ズバリ言ってしまうと、
自分はちょっとズレてるんだよね。そこから。
変な言い方だけど、もしこれがスーファミ時代に(多少なり遊びにくく、グラフィックも劣化していたとしても)リリースされていたとしたら、
今エクスヴィアスの「コラボして欲しいゲーム」でかなりのプレイヤーが名前を挙げそうなオーラがある。
「オーラ」と言うと強くて正しいニュアンスがあるかも知れないが、言っても「当時であれば」の注釈が付く。「今」100%で発揮されてるわけじゃない。
もっとトゲのある言い方をしてしまえば、今このオクトパストラベラーを遊んで、全く楽しめないという人は、果たして本当に当時のスーファミスクウェアゲームを「今でも楽しめるのか」と邪推したくなる。「今楽しめる必要ないだろ」と言えば確かにそうなのだけど、まるで「今でも十分オススメ出来る」と口にする人はスゲェ多いんだよね。
そんなの違うゲームだろ、と言えばそれまでなのだけど、僕が触った感じだと、
(目指すゴールは)全く同じ。
つまり、僕にとっての当時のスクウェアは、言っても当たり外れがあるメーカーだったし、面白いものとそうでない物の差が激しい印象が強かった。だから、本作に対してもそうしたフィルターを通して見ることになるし、結果、
ロマサガ3くらいの「やや微妙な方のスクウェア」というのが正直なところ。
以下雑感で感じた○と×を箇条書き。◇は単に気付いたこと。
×いちいち確認させ過ぎる。確認時にレバーを入れなきゃならないのもスッゲェ煩わしい
○戦闘が綺麗にまとまるとかなり時短出来る。逆に綺麗にまとまらないとメチャ時間が掛かる。まだ序盤だけど、ここは個人的に本作の最も素晴らしいところかも知れない
×セーブが一箇所しかできないっぽい※体験版だからかも
×チュートリアルメッセージを誤って飛ばしてしまった。表示されるときのラグ管理が甘い※チュートリアルメッセージに関しては「飛ばせるまでに一瞬ラグを設けて」欲しいというか、設けるべきだと思う。
○雰囲気のある音楽。だがやっぱり耳には残らない。メロディアスではなく、環境音楽という感じ
×遊び方のコツがややわかりにくく、プレステ世代のFFなら「初心者の館」としてまとめられていた部分がカットされているので、序盤結構苦労させられてしまった。
→武器や防具を買ってから進めるべきだったのが、デフォの武器で行ってしまったため、回復薬をガンガン使わないと死んでしまうバランスになってしまった。
◇死ぬとセーブポイントからやり直し。一応オートセーブもあるみたいだけど、頻度はそれほどでもない
×最大ステータスが上がる、「たね系」のアイテムを使った際に、変動値がわからないものがある。てかHPとMPは表示されているが、攻撃や回避、クリティカル率などは上昇値も表示されないし、いくつから上がったのかも、事前にステを確認しておかないとわからない。
×上下の移動速度がダッシュしてもかなり遅い
×デフォでダッシュ固定に出来ない
×人と話せる位置取りがややしづらい
×メニューをひとまとめにしてある分、高頻度で使う装備やアイテムなどへの階層移動にやや違和感がある。てか、ぶっちゃけ洗練されてない。
×装備する際などで、武具を選んだあとキャラを決定しなければならないのがかなり煩わしい。カーソルは既に合っているわけだから、そこでさらに決定させる為にボタンを押させる必要はないと思うが。
×小さいキャラがかなりの頻度でリアクションするのが、
スゲェウゼェ。
メッセージ関連は割と飛ばしやすく作られているが、リアクションは飛ばせない。かと言ってそれら会話シーンを全てスキップすると話がわからなくなる。
◇フルボイスではないが、ボイス付きセリフもかなり多い。基本ボイスは「嫌い」「無い方がいい」僕だが、
自分が始めた盗賊の声は「かなり僕好み」。
×自分のキャラに名前が付けられないのはちょっと寂しい。てかプレイして間もなく「クリス」ってキャラが出てきてなんか、変な空気になっちゃったし。
※つってもスクウェアゲームには「クリス」がよく出て来るけど
◇マップが狭い分戦闘の頻度はかなり高め。それをイライラすると捉えるか、効率がいいと捉えるかはプレイヤー次第。
◇グラフィックは「スゲェ綺麗にしたスーファミ」。なので、言い換えれば「綺麗ではない」。
○オープニングが短かったのは悪くない、、、が、、、
×冒頭のやりとりがかなーーーり長く、全然戦闘が始まらなくてイライラ
×システムよりストーリーメインのRPGという感じ。つまり好みとは乖離がある
○盗賊のキャラスキル「盗む」を使おうとすると、盗める確率が表示されるのは素晴らしく良い。特にボスの「15%」は、イイ感じに狙いたくなる数字。大したモノは落とさなかったが。
○エリアには適正レベルが表示されているが、「LV1」のすぐ近くに「LV15」があるのはとても良い。ワクワクする。
×パッと見図鑑が見あたらなかったけど、、、あったかなぁ。あって欲しい感じ。
○キャラ自体は盗賊以外もかなり立っていて、「いい意味でスクウェアらしい」。
×右下のミニマップがほぼ機能してない。先々便利に感じる頃が来るんだろうか
◇セーブ時間は待てるレベル。
○人型なのにバカデカイヤツが居てちょっと笑った
○戦闘の効果音はなかなか心地よい
---------こんなところかな。
で、今見たらアマゾンの価格が6333円。
買うか、買わざるか。
最初体験版が「3時間限定」と聞いたときは、「それしか遊べないの!?」と思ったけど、とりあえずプレイ時間が伸していくペースを見るに、
時間を食うタイプではない。
つまり、ダラダラと遊び続けられる構造のゲームではない。
※現時点では
敵がそこそこ強く、考えなければ気持ちよくは勝てない。「作業にならない」のが好きな人も居るだろうが、自分はむしろ「作業が洗練されていく過程」が好きなので、
結構疲れちゃう。
結果タイムアップを待たずしてプレイを中断「出来てしまった」わけで、ホントに面白ければ、
ヤバイ!あと1時間しか遊べねぇ!うぅっ
ってなったと思う。つか体験版の時点でのクリス評価は、
★☆くらい。
極端に悪くはないものの、
ほぼほぼ面白くもない。
ただ、
今後面白くなりそうな気配は、多少する。
クリアまでプレイ出来るなら、価格は全く高くはないが、あと1日、2日プレイして放置するようなら、さすがにもったいない。エクスヴィアスに課金した方がマシだ。
・・・
戦闘がもっと「異常に」テンポが良くて、会話中とかのチビキャラのモーションを設定でで4倍速にすることが出来て、音楽が強く耳に残るメロディアスなもので、繰り返し繰り返し戦闘し続けることができる構造になっていたなら、きっと間違いなく買ってたと思う。現時点では、
2割くらいかなぁ買う確率は。
発売済みでスルーしてた「ゼノブレイド2」「ニーアオートマタ」も似たような値段だと思うけど、正直この3本はどれも「一歩足りない」感じなんだよな。自分の中で。惜しいっちゃ惜しい。
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