エロマンガ先生~ノベル~
アニメは3巻までの話ということで、4、5、6巻を買ってきてジワジワ読み進めているところ。つか基本僕は文字だけの本が苦手で、読むのもかなり遅いのだが、
※2週間掛けて5ページとか。もはや遅いとかってレベルじゃない
面白ければ話は別。イメージ出来れば全然イケる。
「イメージ出来る」とはすなわち、脳内で映像と音声を補完出来るという意味。アニメ版をしつこく繰り返し見ていたので、
※特にエルフの島の辺り
文字通り声が脳裏に焼き付いている。焼き付いているとどうなるかというと、
それっぽいテキストの羅列から音が聞こえるようになる。
つまり、主人公マサムネへの呼び方や、一人称の表現、ノベルならではで言えば「漢字が少ないセリフ」が、アニメで「たどたどしいセリフ」として「翻訳されてたり」する。
もちろんそれでも僕程度のスキルでは限界もあるし、「あ、ここはイラストが欲しいな」と思う場面も少なくはないのだけど、
愛があれば何とかなるんだな、と。
キャラが好きで話が好きで、アニメのクオリティが作画だけでなく高かったりすると、そのまま原作
※この場合は「ノベライズ」という言い方はおかしいだろうな
も受け入れられるもんだな、と。
まだ6巻を読み終えていないが、このまま7、8と新品で買う気満々である。
もちろん全てが全て面白かったわけではないし、好みからやや距離を取ってると感じる展開も無くはないが、心にフックするいくつかの場面、いくつかのセリフだけで、
もう十分大好きと呼べる作品になっているのである。
エロマンガ先生原作4-6巻 評価★★★☆。
しかし直前にパラパラっと試し読みしたゲーマーズ!と何が違うのか。ひとつには、
ゲーマーズ!のがフォントが少し小さい
というのもある。老眼であるので眼鏡は外して読むのだけど、それでも文字は小さいより大きい方がいい。というか、これは僕が小学生の頃読んだSF大全集
※図書館にあったヤツ。ジュール・ベルヌとかコナン・ドイルとか
でも、文字は大きい方が好きだった。理由は単純至極、
早くページが進むのが楽しいから。
終わりが遠いのが嫌というか、進捗がはかどらない感じがもどかしいのだ。「気付いたらもうこんなに読んでた!」って感じがないと、僕は小説を読めないのだ。
なぜならオコチャマだから。あと飽きっぽいから。
そうは言ってもそれは軌道に乗るまでの話で、ここまで楽しさが理解出来てくると、
9巻、えらく薄かった割りに値段同じだったな~。なんか損した気になるわ。
と、真逆のことを感じたりもするのだけど。そしてもうひとつ。たぶんこっちがメインだと思うのだけど、
伏見つかさの文章の方が、僕の感性に近い。
僕は僕の文章が好きだと再三書いているが、つまり僕には明確に「僕好みの文章」が存在する。それはつまりルーツでもある風のように永田さんの文章であり、伊集院の文章でもあるのだが、、、もっと言うと、「ファミ通の文章」でもあるのだが、、
そこから離れれば離れるほど、頭に入ってこなくなるし、読んでて疲れるし、全く面白くない。
単純なところで、その場所の状況を説明する際に、どこまで細かなところまで書き出すのか。細かければ細かいほどいい「わけがない」。さらに、一つの文節、段落が長すぎるのも「大いにダメ」だ。僕のブログを見れば一目瞭然だが、ある程度の長さで段落を区切っているのは、「その方が読みやすい、疲れない」からだ。かと言って、
携帯恋愛小説みたいに、
ほとんどが、
余白で構成されていて、
中身が
まったくと言って良いほど
感じる
こ
と
が
で
きないようなヤツは論外だが。そんなのはそんなので逆に面倒でもどかしくて、「耐えられない」が。
さらに言えば主人公マサムネのナレーションで綴られる展開が、いわゆるエロゲーに近いというのも大きいかも知れない。「慣れ親しんでいる空気」というのは、ハードルをかなり低く軽減してくれる。
逆に言えば、読んでいて辛いのは展開が重たいパートだ。ヒロイン紗霧は重度の引きこもりで、学校はおろか自室から出ることすら大変な心的負担になる女の子だ。マサムネはそんな妹を心から支えたいと思うし、例えば人に会うだけでも「がんばってる」と感じたりもするのだが、
あまりに息苦しくて、疲れてしまう。
マイナスの溜めだとは言わないまでも、「自分にそういう経験がない」ので、理解しづらいんだよな。自分だったら、半ば無理矢理にでもって部分が無くはない。いや、別に学校へ連れて行くとか、部屋から連れ出すってレベルじゃなくて、一緒に飯を食うとか、スゲェ話し掛けるとか。共通の趣味(二人ともえっちなラノベが大好き)があるんだから、もちっとアプローチ出来そうなもんなのに、と。
だから実は、僕はヒロイン人気ナンバー1の紗霧があまり好きではない。はっちゃけてる時は普通に好感を持てるが、概ね沈んでいる時の方が目立つのだ。
まぁだからこそ他のキャラの明るさが際立ってるって言われそうだけど。
まぁ僕の感性では、「マイナスの溜めはなくてもカタルシスは成立する」とも思っているので、やっぱりもっと明るく爽やかな方がいいのにな、と思ってしまうんだよな。
ともかく、他のサブヒロインの出来はすこぶる良いと言える。山田エルフ先生の「本気さ」は痛快にして心地よく、千寿ムラマサ先生の「ツンデレさ」はまさにドストライク。出番は少ないが、智恵の「水面下での熱量」は読んでてニヤニヤしてしまうし、アニメでは出てこなかった叔母(と言っても二十代半ば)京香さんの「怖さの裏に隠れた母性」も、(非常にわかりにくいが)ちょっぴり感じられるようになってきた。
まぁ編集の神楽坂さんだけは、全く仕事上のお付き合いという感じだが。
そんなこんなで非常に楽しんでいるが、強いてもどかしさを上げるとすれば、
アニメと違って「お気に入りのシーンへジャンプする」のが難しいということか。
僕は好きなアニメ(アニメに限らずドラマでもバラエティでもだけど)の好きなシーンは、とことんまで繰り返し見る習性がある。なぜならそれは、
得だから。
30分の中で好きなシーンが5分あったとする。残り25分はさほどでもなかったとする。で、まだ見てない新しい回が30分あったとする。その中に既に見ている回の好きな5分より満足感の高いシーンがある可能性は極めて低い。だったら好きな5分を繰り返し見た方が「得」ということになるのだ。僕の中では。
映画でもそうだが、好きなシーンばっかならその方がいいに決まっている。嫌いなシーンを繰り返し見る人は、よほど自虐的な嗜好の持ち主でもそうは居まい。
小説だとそれがわかりにくい。さすがにページを折ったりは出来ないし。
※保存用とか買ってる人とかは平気なんだろうか
まぁそれでも探して読むけどね。智恵が「ちぇ・・・そーゆうことは早く言えよ」とか、エルフの「本命チョコよ!」とか。タマンネェぜ!
エロゲーフォーマットで発売して欲しい。前も言ったけど。
・・・
ともかく、基本ハッピーで嫌なヤツが居ない、主人公の好感度が高く、概ねヒロインたちから好かれている展開が好きな人なら、まず外さないと思う。ただ、僕の摂取方法がそうであった為、もしノベルに興味が沸いたとしても、
ひとまずアニメからをオススメする。
点数的には7点か8点ではあるのだが、実を言うと、
今年のクリスアワード候補なくらい大好きなのだよ。
※「レディプレイヤーワン」かコレかって感じ
| 固定リンク
コメント