藤田淑子さんのことからつれづれに
前も書いたけど、ウィキペ読んでたらまた書きたくなったので触れる。てか、前も同じ事を書いたかも知れないけど、スッキリ忘れているので気兼ねなく触れる。覚えてる人が居たらゴメン。スルーして。
藤田淑子さんは、日本の声優で、僕より20歳年上の68歳。僕がこの人のことに触れたいと思うのは、常に、
妖獣都市を見たから
妖獣都市はホント傑作だと思う。原作者の菊地秀行の評価が低かろうと、今現在誰も覚えてる人が居なかろうと、
何回見ても面白く、何回見ても飽きてない自分に気付くことが出来る。
人間界とは別の魔界が存在する世界。平和的外交を望む者も多いが、人間に擬態して犯罪や殺戮を犯す者も居る。主人公滝蓮三郎は、そう言った輩を取り締まる「闇ガード」。今回二つの世界の不可侵条約の締結に際し、チベットの山奥から要人として出席することになったジュゼッペ・マイヤートなる大魔導士を警護する役目を、魔界側の闇ガードである「麻紀絵」と共に命じられた。
藤田さんはその麻紀絵の声優。
川尻善昭監督のスタイリッシュでエロい作画と、主演の屋良有作さん演じる滝、永井一郎さん演じるマイヤート。カット一枚一枚の完成度が高く、「絵になる絵」。
アニメを学ぶ者の教科書として挙げられる作品として、出崎統監督の劇場版エースをねらえ!があるが、妖獣都市もまたその多彩な演出、展開、メリハリで、見ている者を飽きさせず、引き込む作りになっている。一言で言うと、
絵が上手いのだ。
てか、
僕の好みなのだ。
庵野監督のような凄まじい描き込みがあるわけでもなく、CGを使った精緻な演出があるわけでもない。ただ、キャラのデッサンに破綻がなく、戦闘シーンひとつとっても「繰り返しや無駄がない」。スタイリッシュなのは画風だけでなく、そのテンポの良さにも言える。そして、
声優にも。
美人の声の代名詞として、池田昌子さんのメーテルを思い浮かべる人も多いと思うけど、個人的にはこの藤田淑子さんの方が「さらに一枚上手」だと思う。
※増山江威子さん演じる峰不二子は、正直「不二子のイメージ」が付きすぎてて、そこまで「美人な感じ」がしない気がする
ふと、「こんな人生無かったなぁ」と思った。
身長の高い滝に負けないモデル体型の麻紀絵。48歳の僕が言うのもなんだけど、二人はとても大人で、おしゃれなバーでお酒を飲んだり、バブル真っ盛りのドレスを着こなしたりする。
自分が子供の頃「こんな未来」が来るとはもちろん思ってなかったが、その年齢を通り過ぎたあと、「こんな世界もあったんだろうか」と思う。こんなにキレイな女性と、こんなにシブい男性が、相思相愛になって、静かに肩を抱くような世界があったんだろうか、と。映画の中だけのファンタジーだったんだろうか、と。
実際この映画は1991年。今から27年前で、当時藤田さんは41歳。既に結構な年齢だが、麻紀絵からは一切そんな空気は感じない。
どう見ても美人。どう見てもモデル。
「嫌みな美しさ」と称されるほどで、またそれに違和感が全く無い。
文字通り「絵に描いたような美人」。てか、みんなも見て欲しいわ。好みとかそう言うのは別にして、「アニメの中の美人」では、オレ、麻紀絵がナンバー1だと思うから。
でもってその声優やってた藤田淑子さんが、
キテレツの声もやってたって話。
トムとジェリーのジェリー、一休さん、コブラのジェーン、パタリロのマライヒ、北斗の拳のマミヤ、ガラスの仮面の月影千草、、、
思い出せる声の一つや二つあるのではないだろうか。
それが、超美人の声も「演じる」凄さ。きっと声優にはそう言う本当に凄い人がいっぱい居たし、今も居るんだと思う。僕が知らないだけで。
川尻善昭監督は、このあと魔界都市<新宿>も撮っているが、こっちはそれほど面白かった記憶がないというか、
見始めて間もなく停止しちゃってた気がする。
作画監督の恩田直之氏も、結構いろんな作品で原画や作監を勤めていて、スタッフに不満はなかったはずなのだけど、、、てかマンガも在った気がするけど、そっちの記憶もあんまないんだよな。
妖獣都市も魔界都市<新宿>も、制作会社はマッドハウス。てか、
どうやら僕はマッドハウスのアニメと相性がいいらしい。
川尻善昭監督だけでなく、出崎統監督、りんたろう監督までマッドハウス。いつもは監督までしか気にしてなかったが、今リストを見て軽く驚愕を覚える。
自分が、これほどマッドハウスが好きだったのか、と。
特に面白いと感じたのは、上の方で「エースをねらえ!のよう」と称した妖獣都市の演出が、まさしく「同じマッドハウスだった」こと。なるほど似てるわけだ、ハイクオリティなわけだと納得至極だ。
数年単位ではあるものの、近年自分が傾注して見ていた「寄生獣」「俺物語!!」「魔法科高校の劣等生」が全てマッドハウスだったり、劇場版で特に好きだった「幻魔大戦」「カムイの剣」、そして「サマーウォーズ」までマッドハウス。
デジタルへの移行に慎重だったエピソードもなんだか、僕らの世代には嬉しくなってしまうし、その一方でサマーウォーズのようにデジタルの強みを活かした作品をしっかり仕上げてくるところもさすがだと思ってしまう。「人に歴史あり」って言葉があったような気がするけど、会社にも歴史はあって、今日に繋がる過去にも、同じように当時の自分が心を奪われていたのかと思うと、なんだかくすぐったいような心地良さを感じたりするんだよな。
ま、要は藤田淑子さん演じる麻紀絵が最高だって話だ。
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マッドハウスで検索したら、「デス・パレード」「パーフェクトブルー」「ワンパンマン」「ACCA何とか」ってのが良いらしい。見てもいいかなって思った。
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コメント
ちはクリス。
妖獣都市いいよね〜!!!
言われてみたらカムイの剣と絵柄どこか似てると言うか
なるほどねぇ〜という感じ。
カムイのお雪?も当時はアニメ史上最も美しいヒロインとか
言われていたような、
ヒロインの感じも観終わった後ヒロインにどこか
恋してしまった少年の自分がいたりするのも、
妖獣都市もカムイの剣もかなり近い感じかも。
しかし、色々とマッドハウス凄いなー!!
投稿: nori | 2018年8月23日 (木) 01時32分
ちすnori君、クリスですども。
確かにカムイの剣のお雪も超美人だった!気になったので調べてみたけど、キャラクターデザインそのものは妖獣都市とは全く別の人で、既に故人。代表作と呼べるのは「ユニコ」くらいで、目立った活動は(僕らに触れる範囲では)なかったみたい。主に漫画家だったみたいだし。
昨日はマッドハウス繋がりで「ノーゲームノーライフ」を見た。テレビアニメで、全12回ほど。それを見てシミジミ思ったのは、
マッドハウスのアニメは、動きに命が宿ってる
まるで紙芝居のようにほぼ止まってるような作画で紡がれるアニメもあるが、マッドハウスにはそんな「手抜きと思える演出は許されない」感じ。笑いを取るときも
※「ノーゲーム、、」には他の作品のパロディカットが散見される。ガラスの仮面やドラえもん、ラピュタ等
適当ではなく「ガチ」だし、ガチだからこそ面白い。
感心するし、嬉しくなる。
nori君も気にして見てもいいかもね。
余談だけど、お雪の声優は小山茉美。アラレの印象が強いけど、
※他にはニルスとかミンキーモモとか
ゴーショーグンのレミー島田みたいな「美人役」もやってるんだよね。お雪にも違和感はなかった。
でも藤田淑子さんのがより美人だとは思うけどね。
てかアラレ×お雪と、キテレツ×麻紀絵って思うと、美人の声優は子役も得意なのかなって思ったりもするね。
投稿: クリス | 2018年8月27日 (月) 00時12分