すべての終わり・UMAレイクプラシッド
●すべての終わり
ネットフリックスの映画にも当たりがあるのだと、TAUを見て学んだので、おもむろに視聴開始。というか、直前に見た「エクステンション地球奪還」が、
ビックリするほどつまらなくて、5分でギブアップ。
期待は大いに下がった状態になったのだが、、、
「この人見たことある」という人も多そうな脇役、フォレスト・ウィテカー。一言で言えば右目と左目がかなり違う黒人の俳優で、ハスラー2、バンテージポイント、96時間レクイエムほか、ちょいちょい見ている。実際には彼が主役ではないのだが、まぁメインの一人。
お腹に子供が居る彼女の父親は、元海軍でとても厳しい人。結婚の許しを請うべく単身シカゴに住むその父親に会いに行くが、結局険悪になって言いそびれてしまう。そんな最中、彼女との電話が不意に途切れ、電気もネットも使えなくなってしまう。心配になったパパ(前述のウィテカー)と、彼氏(主人公。ぼちぼちイケメン)は、車でアメリカ横断。西海岸を目指す、、、。
そんな話。序盤のマイナスの溜めは適当に早送りし、「わかったから早く」とロードムービーにシフトしてからマジメに視聴。主人公ウィルは法律事務所に勤務する「暴力とは無縁の人」だったが、世紀末を連想させるこの世界では、そんな甘えは通じなかった、、、みたいな。
日本とは違うな、と思ったのは、「アメリカは広い」と言うこと。当たり前のことながら、満タンの車でも移動出来るのは極わずかで、
※そもそもキャデラックの燃費がそんなによろしくない感じもあったけど
要所要所で給油しながらのドライブになるのだけど、つまりはそれがメリハリとなって、物語は紡がれていく。
空には軍用ヘリが飛び、火山灰が舞い散っていたり、知り合いの友達が行方不明で奥さんが心配してたり。やや疎遠になっていた父親も留守だったり、道中何回か襲われたりもするのだけど、
非常に肝心なこと、つまり「一体世界で何が起こっているのか」は一向に触れられない。
警察や軍隊が封鎖していても、なんやかんやで通過してしまう。てか「責任は俺が持つ」で通してくれるなら、封鎖の必要なんてないだろ、とも思うが、まぁともかく。
終盤陰謀説を唱える者が出て来るが、それが真実であるとは立証されず、そもそも彼女目当てで殺しに掛かってきたので返り討ち。そして、
最後、彼女と二人なんだかよくわからない爆風から車で逃げてる途中で、
まさかのスタッフロール。
いや、まさかではないか。もう途中からそう言う気配がヒシヒシと感じられまくってた。
これは、最後まで責任持たないヤーツだな、、、
あまりに適当で、あまりに無責任。どう考えても怪しいヤツに無防備で近づいてガソリンを盗まれ、どう考えてもリスキーな選択なのに、途中で乗ったメカニックの女の子が車を降りる。
なんでこの企画が通ったのか、理解に苦しむ出来。
というか、「もっとずっと面白く出来たんじゃないか」という感じがヒシヒシとする。プロットは悪くなかったと思う。給油しながらアメリカ横断ってネタは新鮮だったし、軍隊経験のある親父さん、つまりウィテカーも、役者として必要十分なクオリティ。ただ、
個々のエピソードと、結末、つまり「物語その物がいい加減」だった。
なんだかもったいないな、と。例えばこれがニッキーの映画だったら、最後宇宙人が出て来るとか、超能力で片付けるとか、そんな荒唐無稽なトンデモ展開に持っていったかも知れない。でも、それでも一応ちゃんとケツは拭いたはず。
丸投げはダメでしょ。いくらなんでも。
地震なのか噴火なのか、隕石なのか陰謀なのか、何もわからないまま、アメリカ全土を強引に不安で覆うというのは、あまりにあまり。せっかくTAUで上がった評価が、これで一気に地に落ちてしまった感があるな~。
クリス評価、最後まで見たのに0点だなぁ。「0点の映画」が見たい人で、フォレスト・ウィテカーが嫌いじゃない人、ここまでネタバレされても見たいという人以外は、全くオススメは出来ないな。
●UMAレイクプラシッド
僕はクリーチャー系の映画が大好きなのだけど、かなりの比率で「玉」より「石」の方が多いのもこのジャンルの特徴。それは主にCGのクオリティが低かったり、キャストがしょぼかったりに起因するのだけど、
いかにも怪物が出てきそうな本作は、開始早々、
「お!大統領だ!」
この「大統領」とは、インデペンデンスデイで大統領役を務めたビル・プルマンのこと。初見時マイケル・ダグラスのパチモンみたいな印象だったが、この作品の印象はすこぶる良く、結構好きな俳優になった。つっても名前を覚えるに至るほどメジャーな作品に出てきてはくれなかったのだが。
レイクプラシッドは、そんなプルマンが大統領を務めた3年後の作品。つまり、年齢的にそこまで劣化してるわけでもなく、ヒロイン役のブリジット・フォンダも悪くない。他にも2012でデブのお偉いさんだった、オリヴァー・プラットや、ハリポタ、ミッションインポッシブル2など脇役でちょいちょい見かけるブレンダン・グリーソンなど、
名前は知らないけど見たことある俳優
が結構出てきて、微妙に期待を煽られた。
結果は、、、
まぁまぁ。
つか、「UMA」なんてタイトルを邦題に絡ませたもんだから、さぞSFチックな相手が出て来るかと思いきや、
何のことはない普通のワニ。
確かに大きさは「掛け値無し10mくらいある」ヤツで、CGや、たぶん実際に作られたであろうモデルのクオリティは「すこぶる良い」。年式的に「アナコンダ」の一作目が作られた2年後なので、そのドジョウを狙ってるのはわからなくもなく、キャストも含め丁寧に作ろうとした意図はわかるのだけど、
いかんせん展開が強引過ぎる。
なぜボートに乗るのか、なぜ帰らないのか、なぜ湖に潜るのか、なぜ麻酔薬なのか、
なぜ3人も悔い殺されているワニをそこまでかばうのか。
意味がわからない。アンタはワニに育てられたのか?とでも言いたくなる不条理さ。「2」も作られたようだから、もしかしたらそこへの伏線として「殺さずにキープしておく」下心があったのかも知れないが。
R15指定でもおっぱいが出るわけでもなく、ただグロテスクな死に様が多少出るくらい。まぁクリーチャー系が好きな人でそれが苦手ということはまずないので、問題にもならないとは思うけど。あと、会話の中で下ネタが多少出るくらいか。
正直大統領もあんま目立ってかっこいいところもなく、イイ感じに恋仲になりかけて終わる分、キスシーンもない。
結構不完全燃焼。
一応最後に「いつものヤツ」があるのは、お約束とは言え嫌いではないけど、せっかくのキャストとクリーチャー造形(CG含む)が、生かし切れてないもったいない作品だったな。クリス評価は★☆かな~。ワニ自体はなかなかかっこよかった。でもこれを見るなら、「マンイーター」か元祖ワニ映画の「アリゲーター」の方がいい。「ラプター」よりはいいと思うけど、、、
→ラプター、あんま良く覚えてないと思って調べたら、こっちも3点だった。てか真逆からの3点って感じだったけど。
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