恐怖の境界線
久々に完全オリジナルネタ。ただの妄想とも言う。ネタ的には短いと思う。
人によって怖さを感じる境界線は違う。わかりやすいところで言えば、高所恐怖症。自覚がない人でも、ダムの縁に立って見下ろしても平気と言う人はあんま居ないだろう。閉所恐怖症にしても、ただ押し入れに入るのは平気でも、その大きさの箱に入れられた上で、「埋められる」としたら、それは相当怖いはずだ。
おもむろに三つのテーマでその境目のことを考えてみる。
●登る
みんなは電信柱や木に登ったことある?自分は後者はあるけど前者はない。というか、学校にある登り棒ではなく、「気持ちよくスルスルと降りてこられない」状況で、上に登るケース。
仕入れ帰りの電車から見えた煙突に、ハシゴが付いてた。
あれ、一番上まで登れる?
というか、最低限の条件として、
・ハシゴは上部で、腐ったり錆びたりはしていない
・天候的に特に手がすべりやすい季節とか湿度、雨とかではない。風も微風程度で飛ばされるほどではない。何なら滑り止め付き手袋とかをしても良い。
・もし落ちたとき用に「下にはクッションやネットを配置していない」。命綱も無し。
・特に登りにくい形状や間隔ではない。
・・・さぁみなさん、何メートルくらい登れますか?
良く考えて下さいよ。ある程度の高さ以上は、落ちたら確実にケガをします。そしてさらにある程度上まで行くと「生死に関わる」高さになり、その上には「確実に死ぬ」境界線があるわけです。
別に報酬とか一切無し。もちろんやらなくても何も怒られないし、恋人を殺されたりもしない。
「そんなの登らないよ」という人も居るかも知れない。別に問題ないです。でも、
「1m登れない」という人はそうは居ないと思う。
でもって、実際にやってみるわけでもないから、ただの想像、イメージ、推測。もしその場で、目の前に高い高い煙突があり、ハシゴがあり、
上に行けば行くほど、「何かが見える」。
それは上に行かなければ見えない景色で、紛れもなく自分の力だけで「見ることが出来る」。
・・・とりあえず「2階」程度の高さは余裕だと思う。僕は極度の高所恐怖症ではないし、ハシゴを使って二階に登れ、と言われたら、別に普通に登れる。高さ的には5、6mというところか。
3階はどうか。
高さにして10~12m。いわゆる電柱の高さが12mほどらしいので、そのてっぺんまで命綱なしで登れる。
・・・たぶん登れる。というかちょっと登ってみたい。
さて、ここからが本題。
どのくらい上までなら、登れるか。
電柱でも落ちたらケガは確実にする。打ち所が悪ければ死ぬこともあり得るだろう。でもその高さくらいなら、普通に登れる気がする。
電柱の二倍なら?
おもむろに窓を開けて、最寄りの電柱を見てみよう。「思ったより高い」と感じるのではないだろうか。でもって、「でも何とかあのくらいなら登れそう」とも僕は思った。がしかし、、、
その倍となると、急に何かが襲ってきた。
自分がハシゴを使って、高さ25mクラスの電柱を登ってるところを想像したら、
地上にいるのに足元がすくむ感じがした。
「そこ」には明らかに僕の中の恐怖が居る。
ではその「2本目の真ん中」くらいならどうか。ニョキニョキと電柱を伸ばしていって、1.5倍になるくらいの高さ。
たぶん下を見ずに「登って、そして降りてくる」だけなら、行ける気がする。
でも、そこから真下を見るのは無理。真横を見るのも、たぶんちょっと無理。景色を見る余裕があるのは、
12mが限界か。
では逆に、「景色も見ない真下も見ない」条件でただただ登るとしたら?見えているのは目の前の電柱だけなのに、手足の血の気がどんどん引いていく感じがする。
登ってないのに。
これは自身の想像力の豊かさ、強さにも寄るかも知れない。より鮮明に、より正確にその時の自分をイメージ出来れば出来るほど、怖さがブーストする。
ガーーーッて登って、疲れの限界が来たら、サーーーって降りてくる
だとしても自分の状況を完全に「無」には出来ない。
・・・僕はたぶん15mくらいが限界だと思う。
小学校の校舎の高さが16mって聞いたことがあるので、そのくらいの高さまでなら、何とか登れる気がする。
50mとか登れる人も居るんだろうか。
●渡る
誰しも子供の頃、車道脇の縁石の上を歩いたことはあると思う。幅20cmほどで、頑丈。特に滑りもしないコンクリートの塊だ。
この縁石の高さと幅が変動することで、恐怖の境界線が見えてくる。
長さは片側二車線の道路の横断歩道。ネットで調べたら12mほどと出た。
その横断歩道に一本の縁石を敷く。幅は20cm、高さも20cmほどか。
普通に落ちずに渡れるだろう。
というか、これはつまり平均台と同じくらいの幅なわけだから、普通にこれが「高さ1mほど」になるだけなら、大抵の人は渡りきることが出来るはず。
だけど、この幅が8cmとかになって、靴が縁石からはみ出るレベルになると、途端に不安感が激増する。
高さに関しても、1mが3mになったら、、、。
畳の縁の上を歩くのはマナー違反だが、でもそうは言っても歩いたことはあるだろう。あの幅は3cm。やってみるとわかるが、
そんなに長くは歩けない。
なぜなら部屋が狭いから<オイ! まぁせいぜい3mも歩けば、ちょっとフラフラしてくる。
これが高さ3mだったら、たぶん落ちたら軽いねんざをするであろう高さだったら、
幅3cmはもはや恐怖と隣り合わせの幅ということになる。
てか、12mを渡りきるのはたぶん無理だ。プロの「縁石渡りスト」でもない限り、3cm×3mで12m渡りきることは出来まい。
ただ、それは「出来る出来ない」の境界線であって「恐怖の境界線」ではない。本題はコレだ↓
高さを10mに固定した場合、幅を何センチまで狭めることが出来るか。
条件的には前項とほぼ同じ。風もなく、セーフティもない。高さ10m。窓の外の電柱と同じくらいの高さに一本の線を掛け、それを渡れる幅。
一応落ちても可。ケガするけど。
「渡れる」とは「意志」だ。「可、不可」ではない。
はっきり言って僕は、「縁石の20cm」ではとても無理だ。
とっても無理だ!
ちょっとフラッとすることを想像しただけで、なんか目頭が熱くなってくる。文字通り「泣きたい気持ち」になる。まさに恐怖。
12mはかなり長い。これが3mとかなら幅20cmでも何とかなる、いや、10cmでも何とかなるだろう。高さ10mより目的地までの3mのが短ければ、実質2、3回足場として利用して向こう側にたどり着けば良いのだから。
30cm定規の幅、、、どう?出来る?
※横断歩道の縦の白線の幅がまさにこの長さらしい
1mなら出来る。これは出来ると思う。50cm、、、12m、、、たぶん出来ると思う。
30cm、、、想像力を働かせ、脳内に箱庭を形成。高さ10mに掛けられた一本の橋。その道幅12m。下はコンクリ。落ちたら確実にケガ。
・・・30cmは無理だ。
もし横断歩道の白線以外の部分が一気に10m陥没して、「これで渡って下さい」と言われたら渡れるか否か。
・・・無理だ。てか、40cmでも無理かも知れない。
てか体幹がしっかりしていて、フラフラしたりしない人ならまっすぐ歩くのは余裕かも知れないけど、
僕は50cm欲しい。電柱登るよりこっちのが怖い。超怖いわ。
そして最後は、、、想像付いたかも知れないけど、、、
●潜る
これは正直想像が付きにくいので、オマケ程度に考えて欲しいのだけど、
何メートル下まで潜って戻って来られる?
そもそも深さがわかる深いプールに潜ったことがない。せいぜい橋から飛び降りて、水底に足が付いた付かないって経験があるくらいで、リアルに「身長の何倍の水深まで潜れるか」は、経験もなければ想像もしづらい。
が、想像する。
条件はこうだ。
自分の意志ではなく、足にロープを結び、申告した深さまで一気に引きずり込まれる。そしてその深さに達した時点でロープは外れ、自力で上まで戻る。
ただ潜れるだけ潜って戻るのではない。それは恐怖との境界ではなく、ただ「素潜り出来る限界がどのくらいか」だけだ。
第三者の強制力の元にチャレンジするところに、恐怖がある。
引きずり込まれる速度は、減速せず、水面から落ちた初速が維持されるくらい。つまり相応に速く、一気に申告水位まで潜る。
衣服は水着でOK。水温は適温で、体調も万全。何なら、近くに医者も待機している。
さあ、窓を開け外を見よ。
あの電柱と同じ深さまで引きずり込まれて、上まで戻って来られると思うか。
「12m」を申告出来るか。
・・・ここでホントに窓の外の電柱を見に行ってくれた人、ありがとう。僕もやりました。
絶対無理!
僕は泳げないわけじゃないし、足が付かないところでも短時間なら平気だけど、「未知なる深さ」に自分が置かれたとき、体がどう反応するか想像出来ない。前二つと比べるとその質は「不透明さによる怖さ」なので、インパクトは薄いかも知れないが、
出来るか出来ないかと言われたら、出来ない気がする。
ちなみに高飛び込みの高さは10mで、プールの水深は5mなんだとか。なので、僕らが日常的に触れることが可能な水深は5mということになり、その深さなら、たぶん体調的にも能力的にも水面まで戻ることは出来る。
問題はそこから先の「未知なる領域」。
あ、海女さんとかは全然余裕の「勝手知ったる領域」だと思いますが。
12m、、、は無理だけど、、、8、、、7、、、でも足にくくりつけられて引きずり込まれる恐怖があるからな~。普通じゃないとも思うし、、、でも実際やってみたら余裕かも知れないから、
試技は2回というルールにしよう。
2回目が本番。
それなら一回目は7mかな。
自分の身長が167cmなので約4.2倍。身長分、身長分、身長分、身長分と上へ上へ泳いで戻る、、、。
てか、十分怖いわ。「2回目の試技は棄権します」だわ。
みんなはもっと行けそう?
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まぁ想像するだけならタダですし、怪我したり窒息したりもしない。自ら進んで怖い想像をする意味が果たしてあるのかという気もするけど、何の道具も準備もなく、ただテキストを読んで、
窓の外の電柱を見るだけで、
体に何らかの影響が出る感じは、ちょっと愉快かなって思う。▲▲▲。
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コメント
こんばんはクリスさん!
リッチ・阿修羅、撃破おめでとうございます。
私は仕事が環境変わった事もあり、全然挑んですらいません。
最近は強敵パーティー組むのに腰が重く、アクスターガチャ辺りから少し離れてしまいました。旬を逃すと熱量が下がって行くのは判っているのですが。
恐怖の話しですが、私は高所は吸い込まれそうというか、飛び込みたくなるというか、安全ではない際にいると平常ではいられません。肩車されるのすら拒否します。ジェットコースターとかベルトがあり安全だと認識出来ればある程度大丈夫です。
水中は水面まで戻れば息が出来ると思えれば結構大丈夫そうです。
25メートル息継ぎ無しで泳げたような?
子供の頃からの一番の恐怖は、閉所恐怖症です。川口ひろし探検隊で、体がギリギリ通れるかどうかという洞窟に潜るとかもう見ていられません。辛うじて呼吸は出来るけど身動き取れないとか正気ではいられないですね。9.11の映画でエレベーターの地下に閉じ込められた警官が銃で自殺するシーンがありましたが、私も自殺してしまうと思います。想像するだけで体がギュッとなります。
投稿: トミー | 2018年9月 7日 (金) 02時06分