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2018年9月16日 (日)

オーバーロード

マッドハウスで何かネットフリックスにないかな、と探していたら、以前から何度も何度も勧められ、何となく1話だけ見たけどピンと来なかった本作がマッドハウスだと判明。「マッドハウスなら、、、」と本気で見始めた。

ちなみに本作は、いわゆる異世界物。ネトゲプレイヤーが12年やり込み、自らがその世界の最強の魔王に登り詰めたが、サービス終了を一人寂しく迎えることに。しかしその瞬間、ゲームの世界が現実となり、、、みたいな。

雰囲気的には「異世界魔王と奴隷少女の召喚魔法がどうのこうの」みたいなタイトルととても似ているが、違うのはこちらには「魔王がプレイヤーだった頃、仲間達と築き上げた巨大な神殿とそれに従属するモンスターやNPC、メイドが居る」という点。そこにいるNPCは魔王を「創造主」として崇め奉っており、その力も強力無比にして絶大。「奴隷少女」の魔王もそれなりに強かったが、その比ではない感じで、ゲーム内で使われるわかりやすい尺度を用いるなら、

 人間は「第三位階」の魔法までしか使えないが、魔王アインズ・ウール・ゴーン様は「第七位階」とかも使えてしまう。人間がどうしても言うことを聞かせられない強力なアンデッドモンスターを、ヒョイヒョイ何体も作ったりしてしまう。

つまりはこの「強さのギャップ」が面白さなのだけど、側近のサキュバスが魔王様にベタ惚れ「という設定を自ら書き加えてしまった」り、表面上は手下たちに「魔王然」とした振る舞いや言動をするが、内面ではニートっぽい口調で自戒したりする。奴隷少女の方もその辺は同じ。

てか、奴隷少女の魔王が結構なイケメンであるのに対し、オーバーロードの魔王は、

 残念ながらガイコツ。

このルックスがどうにも好きになれなくて、ずっと距離を置いていた感じ。特にドクロの顔だけでなく、全体のシルエットが横に長く、一言で言うと、

 かっこ悪い。

ネットフリックスのバナーでも、見る度に「この主人公がなぁ」って感じでテンション下がってた。

ただ、

見始めたら途中で「甲冑の冒険者ももん」を演じるパートが増え、

 こっちは普通にかっこいい。

まぁフルフェイスの兜なので顔は見えないが、ある意味ダークソウルっぽく、捌く二刀の大剣も様になっている。というか、作画は全体的に、

 普通

で、正直同じマッドハウスの「ノーゲームノーライフ」のようなオーラというか迫力みたいなものはない。もっとも動きやカメラ、演出はさすがのマッドハウス節で、「ああ、これは蓄積されたノウハウのタマモノなんだろうな」というシーンも多々見られる。

さらにノベル原作で3rdシーズンまで続いているのは非常に珍しい快挙であり、

 それだけファンが付いてると言うことなんだろうな、とも。

あらすじ的には、そんな主人公、、、ハンドルは「ももんが」で、ゲーム内の名前は前述のアインズ様、、が、不慣れなこの世界を謳歌する話。前述の冒険者ももんとして、クエストに向かったり、つい人間の娘を助けて、あまつさえ村まで救ったり、この辺りの雰囲気は「まおゆう」にも通じる。ただ、決定的に違うのは、

 アインズ様がとてもとーーーっても強いということ。

たった一人で世界征服出来てしまうほどの力を誇示し、部下達からも心底敬愛されている。特段魔力が枯渇するとか、状態異常になるということもなく、強いて苦戦したことがあると言えば、操られた部下と戦った時くらい。
※その操った術は「第十位階のアイテム」を用いており、この術者が誰なのかは物語の大きな謎のひとつとなっている
※第十位階のアイテム自体は、魔王様もいくつか持っていて使うことは出来る

1st13話、2nd13話、3rdが昨日配信されたのを入れて現在9話までで、全てを二日で見終えた。

ザックリ言えば、

1stシーズンは、導入部と、村を助ける話、冒険者として名を成す話が中心。

2ndは、執事のセバスチャンが奴隷の女の子を助けて、イイ感じになる話がメインで、

 ぶっちゃけ「老人」のルックスのセバスチャンに、「20歳くらいの」女の子がキスするシーンは、今のところ本作で最もグッと来た場面。ちなみにセバスの声優は、「千葉繁」。聞いた瞬間にわかる声色だったが、いつもの「シバシゲオ」や「メガネ」の口調ではなく、至ってマジメな老紳士。違和感は無くもないが、懐かしさが優る。

「幸せなキスは初めてです」みたいなセリフもとても良く、さらに言うと、

 このセバス、非常に美味しいキャラ。

実際にはアインズ様の方がずっと強いはずなのだけど、たまたま相手にするのが人間だからなのか、

 もはやフリーザ様とサタン様※ビーデルのパパ の様相。

笑っちゃうほど強く、気高く、優しく、

 正直キャラが不安定なアインズ様より全然見てて安心出来る。

アインズ様は、中身が普通の人間なのに、世界に毒されたか「人間を殺すことに抵抗がなくなってきている」。そこが何とも居心地が悪いと言うか、ぶっちゃけ、

 作者の迷走を感じさせてしまう。

どっちつかずというか、「明確なキャラ付けをしちゃうとあとから上書きしづらくなっちゃうかな」という優柔不断さが感じられ、

 質実剛健なセバスの方が、ずっとヒロイックで主人公っぽい。

と言うことで、1stシーズンより2ndシーズンの方がかなり面白かった。
※つっても全体的なテンポは遅く1stと比べると贅肉も増えたけど

3rdはまだ完結していないが、仲良く風呂に入ったり、休日を楽しんだりという「日常系」から入り、アインズ様の神殿に侵入、、というかおびき寄せた人間どもを蹂躙しつつ、世界征服の足がかりとして隣国と同盟を組んだりという展開。

 作画は明らかに3rdが素晴らしい。

つっても1stが2015年だったと思うので、そこまで古い作品じゃないのだけど。てか、わずか3年で3rdまでって考えると、

 どれだけ大人気だったんだよ!

って感じではある。正直「エロマンガ先生」の紗霧のような、萌え受けするヒロインが居るわけでもなく、3rdまで続く理由を考えると、いささかピンと来ない部分はあったけど。

ともかく、一気に全部見てしまったわけだから、そこまでつまらないということはない。クリス評価は★★☆で、異世界系が好きならそれなりにはオススメ出来る。てか、書き忘れてたけど、

 固有名詞、特に人名に個性というか「厨二をこじらせてる感じ」が著しく強く、聞いてて結構痛々しい気持ちになったりはした。

アインズ・ウール・ゴーンもそうだし、何とか覚えられたのが側近のデミウルゴスくらいで、他はもう忘れた。30話以上見たのにもう忘れた。まぁこれが個性と言えば個性なのかも知れないけども。あ、神殿の名前思い出したわ「ナザリック」だ。

完結してないので奴隷少女の方も平行して見ているのだけど、こっちのがキャラがエロく、わかりやすい。強さはオーバーロードの方が「別格感」があって愉快だけど、どっちが好きかと言われたら、奴隷少女の方が好きかな。

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