READY PLAYER ONE 特典映像
そう言えば見てない!と思い視聴開始。スターウォーズの時のようにそれ専用のディスクが用意されてるわけじゃないので、ボリューム的にはそう大したことないと思っていたのだけど、
結構長かった。
時間計ってなかったけど、1時間くらいあったような・・・。
一番の感想、、、というか、特に印象に残ったのは二つ。
※もちろん他にもあるのでそれはそれで後述
一つは、「スピルバーグが楽しそう」と言うこと。
気付けば僕はスピルバーグの撮影風景をここまでしっかり見たことはなかったなぁって感じだったのだけど、とにもかくにも笑顔が多くて、演技が上手かったり、例えば爆発みたいな大がかりな仕掛けが成功したときなど、
もう子供みたいに大はしゃぎ。
「映画人の中の映画人」みたいな印象があるけど、つまり彼は、
映画が誰よりも大好きな人
だったんだな~って。特に暗かったりシビアだったりする話ではなく、楽しい冒険譚であるからこそなのかも知れないけど、あと、特に厳しくツライ表情をしている場面があまり取りざたされなかったからかも知れないけど、
なんか見ているこっちまで楽しくなるような、そんな人だった。
これは「誰もがスティーブと一緒に仕事をしたい」って言うわけだよ、と。エネルギッシュで情熱的。でもしっかり人の心を汲み、楽しいことや嬉しいことを隠さずに爆発させる。
スピルバーグ、かっけーなって思った。
そしてもう一つ。全編で最も気になった二つのウチのもう一つがコレかと思われるかも知れないけど、
カメラが多い!
3D映画だから、そりゃ普通の撮影より多いでしょ、と思うかも知れないけど、本作は、3Dであること以上に、「VR世界を舞台にした」映画。VRとはいろんな角度からいろんな映像を自由に見ることが出来る世界で、つまり編集するときにもそのメリットや雰囲気を十分活かす為、
特に「オアシス」での撮影時は、パッと見30台以上のカメラに取り囲まれて撮影。
たぶん全てが「双眼」のカメラなんだろうな、と思いつつ、天井一面にカメラが
※地上だけじゃなく
張り巡らされていたり、
スピルバーグ映画ってこんなに(わかりやすいところでも)お金が掛かってるんだな!って。
キャストは若手中心だから、そこで「大物俳優」のような出演料は掛からない。でもカメラにしてもセットにしても、
笑っちゃうほど大がかり。
よく日本の昔のバラエティとかで、1回に何千万とか掛けて作ってたって話を聞くけど、いやいやどうして。
ハリウッドの超大作は、文字通りレベルが違うんだな、と。
スターウォーズエピソード7の時のメイキングでも、その規模の大きさを感じたりもしたのだけど、ことレディの場合は、スピルバーグが「4本分くらい大変だった」と言ってるように、
・オアシス時の撮影 大きく広く白くカメラだらけの体育館のような場所で、全体の6割の撮影をする。デロリアンもバイクも「鉄パイプで出来たフレームだけ」だったり、極極シンプルなところで、エイチの身長を高くするのに「台」の上に乗ってしゃべったり。
・オアシスのソースを、実際の映画に使うように編集。オアシスの撮影はVRで自由に動かせる状態なので、いわゆる実写撮影のように「一方向から満足出来る絵を撮るだけじゃない」。つまり、「世界から平面を構成する」感じ。
・実写の撮影。4割とは言え、アメリカっぽい世界をロンドンで撮影したり、広いIOIの室内を実際に再現したり。
・実写とVRの合成編集。4つ目は明言されてなかったけど、たぶんこれだろうな、と。
ともかく、笑っちゃうほど大変そうなのが見ていて如実に感じられた。スターウォーズの大変さとは異質な、「手間が掛かる感じ」だったな。
以下思い出す順に箇条書き。
・キャストがとても魅力的。主人公役のタイ・シャリダンは、劇中以上に爽やかな好青年で、当然ヒロインのオリビアには顔のアザがない。サイモン・ペグはやっぱりイイ感じで、、、てかこの人は素でも映画でもキャラがあんま変わらない「イイ人感」が強いね。
ショウをやっていた子役もかわいくて、楽しそうで、、、スピルバーグの気遣いなのかも知れないけど、とにかくみんな「楽しそうだから魅力的、魅力的に撮りたいから楽しそうにさせる」というスピルバーグ流の「傑作方程式」みたいなものを感じた。
・音楽は「バックトゥザフューチャー」を作った、アラン・シルヴェストリという人で、
※僕的にはこの作品もジョン・ウィリアムズだと思ってたのだけど勘違いだったみたい。
「ジョン以外では彼しか考えられない」というスピルバーグの気持ちもわかる。ただ、残念ながら「だからと言ってバックトゥザフューチャーほどに印象に残る曲があったか」と言われると、言葉に窮するけど。
・原作は、執筆中に既にその出版社がこぞって名乗りを上げ、映画会社の争奪戦が起こるほどだった。80年代のポップカルチャーが大好きで、自前でデロリアンを所持するほど。
映画は原作とかなり変わっていたらしいが、
※例えば「シャイニング」が別の映画だったり
監督や脚本家と綿密にやりとりしつつ、「原作者を蔑ろにしない」作りが徹底されていたらしい。なので、
めちゃめちゃ幸せそう。
こういうのはホント見ていて気持ちいいなと思う。前述の音楽担当とお互いにサインの入った本、アルバムを交換したり、主演のシャリダンとデロリアンでドライブに出掛けたり。
次回作にも期待が高まる。
・残念ながら「使われたキャラクター」に何があったのかの特集はなかったが、惑星ドゥームでの総力戦の際に用意されたキャラが、
50万体
というのは、なんだかちょっと、「え?」って感じだった。「50万体」全て別のキャラではもちろんないのだけど、「50万体」だよ?意味がわからない。スマブラのキャラって多くても100種類とかだよね?その5000倍。
その中のキャラにカメラを寄せたり動かしたりが出来るって「ホント未来だな」って思う。まぁそこまで徹底してディティールが磨かれてるキャラは限られてるのかもだけど。
・オープニングで主人公がVRゴーグルを掛ける場面、「あの時の顔」がCGモデリングだった。言われてみれば「そう見えなくもない」けど、ハムナプトラに出てきた度ウェインジョンソンの頃を思えば、格段に「リアルっぽい」。他にもきっと「実写世界だけどCGで再現」してる場面はあったと思うけど、それが見ていてわからないってのは「進化」だな、と。
・スタックを爆破するシーンはリアルな爆破。つまり、あのコンテナみたいな家を積み上げたのも「リアルに作ってた」。
オアシスが仮想世界でCG映像の塊な分、実写の方は極力実写で撮ってるのかも。ちなみに「手触りの違い」を出すため、実写は「フィルムで撮影」したのだそう。なるほどって感じ。
・窓ガラスは撮ってる側のカメラが写り込んでしまうので、
一旦全て外して撮影し、あとから合成で「風景画写り込んだ窓ガラスをはめ込んでる」んだとか。
そう思ってみるとホントスゲェ。
・シャイニングのシーンで出てきた女の子は、リアルに双子
・エイチの声は本人の声を25%トーンダウンしたもの
・スピルバーグの撮るレースシーンでBGMがないのは伝統
・レースシーンは最後に作った※ゲームでも1面を最後に作るって言うもんね。それだけ技術や洗練度が上がってる状態で最初の掴みを仕上げるのが常道みたいな
・IOIの軍用車両みたいなのは全部で6台、このために6週間で作った。言われてみるとかなりかっこいい。
・魅惑の惑星での戦闘シーン、アルテミスの銃はエイリアンで使われた銃で、パーシヴァルの銃はギャラクティカの銃、、、これはさすがにわからんわ。
・・・こんなところかなぁ。今思い出せたのは。
正直スターウォーズのメイキングの方が面白かったのは否めないけど、こちらも十分楽しめた。クリス評価は★★★。ホントは本編にもディレクターズコメントを期待したけど、
さすがにスピルバーグ、そこまでヒマじゃなかったらしい。
レンタル版に入ってるかわからないけど、本編が大好きな人には結構オススメかな。
| 固定リンク
コメント