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2018年11月24日 (土)

羨ましいと思う物

ゲームのレアキャラやレアアイテムではなく、実際の「物」として。

「羨ましい」と言う気持ちは、結構強いと言うか、パワーがあるというか、持続力があるというか。

良く聞く話では、子供の頃貧乏で買って貰えなかったから、大人になってからその反動で凄くコレクションしたり、投資したりというケース。別段貧乏でなくとも、昔っから凄く欲しかったそのトリガーには、友人知人、ともすればテレビの中の芸能人が持っていて、「いつかは俺も」と言う物もあるかも知れない。

小さな物ではビックリマンシールとか、大きな物では車とか?まぁいろいろあるとは思うけど、

 「羨む」という気持ちを強く持っていた人の方が、どちらかというと仕事に一生懸命で、お金を稼ぐ生き方をするのかもな~ってちょっと思った。

自分は逆にそれなりに子供の頃裕福だったので、
※比較対象にとんでもないお金持ちとか居なかったし、もし居たとしても「欲しい物の矛先」が違ってたと思う
そこまで「欲しい欲しい」はなかったけど、それでもいくつかはある。今日はそんな話をする。中には以前したことがあるのもあるかも知れないけど。

●ゴッグ

1/144のガンプラ。タイミング的にはかなり初期の頃だと思う。

ガンプラは、人気に火が付いたのが「本放送よりあと」だったが、火が付いた直後に発売済みだったのは、その中の極一部で、例えば1/144ガンダム、1/100ガンダム、1/144シャアザク、、、あとは1/144ズゴックやホワイトベースくらいのものだったと思う。

そんな状況で満を持して発売されたのが、この1/144ゴッグ。当時300円(※消費税がまだ無かった時代。定価300円を近所では2割引の240円で売っていた)だったガンダムやズゴック、ザクと違い、ゴッグは400円。箱もちょっと厚くて、何より当時はテレビCMどころか、雑誌にも載ってない、当然ネットもない。発売されたという情報すら得られない状況で、

 その存在を友達の家で知る。

i_Phoneがスゲェ好きなアップル党の人が、まだネットにも雑誌にも出てない状況で、たまたま立ち寄った友達に「XI」の実機をいきなり見せて貰ったような感じか。

 うーーーーーわっ!!

何コレ!何で持ってんの!?え?てかゴッグってもう発売されてたの!?

たぶんバンダイが定期発行していた「模型情報」という店頭配布の小冊子とかには発売日もアナウンスされていたのかも知れないが、言っても昔の話。その精度には信頼もなければ知識もない。子供の頃の「1ヶ月後」は、今の1ヶ月とは全く違う「遠い未来」なのだ。

ともかく、その時の「羨ましい」という気持ちの強さは、今でも鮮明に覚えているほど強烈で、ある意味生まれて初めての感じだった気がする。

その前にはコンバトラーVの超合金や、グレートマジンガーのジャンボマシンダーと言う大型のソフビトイ、ミクロマンの前身である変身サイボーグなんかも、「僕は持ってない」物で、「羨み」の対象となるものはあったが、

 「欲しいな~」

くらいが、

 「スッゲェ欲しい!絶対欲しい!!」

ってなったのは、このゴッグは初めてだった気がする。てか、ガンプラは他にもいくつか魅力的過ぎるアイテムがリリースされまくったが、今考えても、心の底から欲しくてしょうがなかったのは、このゴッグだけだったかも知れない。

ちなみに、これを見せてくれた友達は、「1/144ガンダム」に同世代で初めて色を塗った子でもあり、その「キレイに顔が塗り分けられたガンダム」もまた、強烈に羨ましかった。当時はクローバーからガンダムのトイがリリースされていたが、そのプロポーションはダサダサで、劇中のイメージとは似ても似つかないものであり、塗り分けという点でもお世辞にも褒められた物ではなかった。でもそのガンダムは、

 光ってた。

プラスチックだから重さなんてホントに軽いのだけど、なんだろ、持たせて貰った手が震えるような?頭の部分のアンテナを折ってしまうんじゃないかと不安になるような、そんな「宝物」だったんだよな。

●幻魔大戦の下敷き

これも以前触れたことがあったと思うけど、、、角川アニメ第一弾として、監督りんたろう、作画監督かキャラデザインに大友克洋と言う、本気の作品。当時まだアニメの主題歌を英語にするということもなかったし、とにかくかっこよかったのだが、アニメブームもガンダム以降加熱の一途を辿り、幻魔大戦に関しては、

 その日の一回目の放映前には、既にパンフレット以外の全てのグッズが売り切れている状況だった。
※売店は人の渦で、阿鼻叫喚の地獄絵図。まぁこれはガンダムも同じだったけど

特にベガが描かれた下敷きはその中でも特に魅力的で、「スンゲェ欲しい!」って思ったが、言っても売り切れでは仕方ない。誰も買えないなら、ガマンも出来ると言うものだ。

 誰も買えないなら、、、。

・・・学校に持ってるヤツが居た瞬間の戦慄たるや、、、筆舌に尽くし難し!

確か橋本って名前の女子だったと思うけど、むちゃくちゃ羨ましかったな~。当時の僕は下敷きを集める趣味もあって、映画やアニメの下敷きは特に傾注して集めてたから、

 本気の本気で羨ましかった。

でもそこまで親しくもなかったし、「よく買えたなぁ」くらいの言葉しか出せなかったんだけどさ。

てか今でもちょっと欲しいくらいだわ。一切下敷き使わないけど!

映画関連のグッズでは、カリオストロのポスターも今現在結構欲しいけど、当時から持ってる人は居なかったので、そう言う意味では「羨み」の対象ではないかな。

●バーミン

アニメブームと平行して、「携帯ゲーム」ブームが到来。ちなみに僕らの世代では他にスーパーカーブーム、キン肉マン消しゴムブームなどもあったと思うが、スーパーカー消しゴムに関しては、

 誰もが羨む最速の一台を持っていたので、人をうらやむことは無かった。

「最速の一台」とは、つまりはBOXYのボールペンの押し込み部分を使って、窓際の出っ張りの上を「一発でどのくらいまで移動出来るか」を競う競技で、不動のチャンピオンだった一台のこと。まぁ正確には「最速」ではなく「最長」なのだが、そこはそれお題がスーパーカーだったし。

ちなみに今でも覚えているが、
※小学校一年の頃の話
その一台は「青い透明で細いスーパー7のようなフォルムの車」。カウンタックやミウラ、イオタではなく、名も知らぬ一台だったが、

 他と比べてとにかく小さく堅かった。

教室の隅から弾いて、冗談でも何でもなく「8割」くらいまで届くほど。てか、

 その車の登場で、その競技が白けて沈静化してしまうほどだったと思う。

閑話休題。

バーミンはそんな小学生に新たな風を入れた、言わずと知れた任天堂のLSIゲーム「ゲーム&ウォッチ」の最初期のひとつ。

まだそれほど持ってる人が居なかったこともあり、そしてそのシンプルなゲーム性がとんでもなく楽しかった。

他にもファイアやボール、時を経て妹をそそのかして買わせたダブルスクリーンのドンキーコング、任天堂ではないが世界観が最高だった「モンスターパニック」、、。僕が初めて買って貰ったのはちょっと安いバンダイの「クロスハイウェイ」。初めてのゲームだったし、シンプルなゲーム性がむしろ好まれる時代だったので、それはそれでかなり楽しんだが、

 「バーミンショック」はしばらくあとを引いてたな。

ちなみに僕はその後「ガンダム3in1」や「フロッガー3in1」という、一つの液晶で、3種類の違ったゲームが遊べるタイプを買い、しみじみと自分の選択眼の良さを実感し、それがそのままファミコン時代に購入するゲームで「地雷を踏まない目利き」へと繋がっていくのだが、これも別段羨ましい話ではない。

●光速船

これは友達が持っていたわけではないが、本当に欲しくて欲しくて持ってる人が居るなら、スゲェ羨ましいと思ったゲーム機。

コンピュータゲームの世界は日進月歩で、特に画面に映る映像の解像度や発色、色数などの「情報量」という側面においては、特に前世代のゲーム機を今のテレビに映そうとでもしない限り、退化することはないと思われがちだが、

 だからと言って昔のゲームを今の人間が当時のまま見ることが可能かと言えば、答えは断じてNOだ。

今の小学生が、ブラウン管のモニターを見る機会がほとんどないように、僕らが子供の頃ゲームセンターにあった「ベクタースキャン」のモニターを、今の僕らが見ることもまた、極めて難しい。

ベクタースキャンに関しては、過去何度も書いてるので今回ははしょるが、一言で言えば、

 光が凄く強く、キレイ。

単色で、文字通り絵像が「光っている」。ただ線と点だけのシンプルなグラフィックのものがほとんどだったが、その輝きは、液晶どころか普通のブラウン管でも見ることは出来ないタイプのもので、

 得も言われぬ魅力があった。

そんなベクタースキャンゲームを家庭用として発売したのが「光速船」。海外製品であっちの名前は「ベクトレックス」だったと思う。

カセットタイプで、対応ソフトが10~20本くらいリリースされたが、もはや何が出来るとかそう言うのは問題じゃなく、遊びたいと言うより「その画面をぜひもう一度見たい!」そんな一台だったな。

当時お店では何度か見かけたが、当時でも本体が5万円とか8万とかする非常に高価なおもちゃであったし、お店側もデモ機を動かしたりもしていなかったので、実機の画面は未だに見たことがない。

もしかしたら、光速船は無理でもベクタースキャンのゲームなら「ゲーム博物館」みたいなイベントで見ることが出来るかも知れないが、もっぱら都市圏でのことなので、僕には縁がないだろうな。もし長男が興味を持つなら、心の片隅に留めておいてもイイかも知れない。

 何のことはない、黒い画面に白い光がちらほらしてるだけ、と思うか、

 これが、ベクタースキャンか!

と思うかは、本人次第だとは思うけど。

大人になってヤフオクが始まった頃、しばらく検索ワードに入れていて、もし出たら欲しいかもな~って思ってた。結局数年出てこなかったが、ついに国内で発売されたソフトほぼ全部と完動する本体のセットが出品され、

 うわーーーメチャメチャ欲しいわ!

って、思ったけど、

 価格が100万近くまで行って、どうもこうもなかったんだよな。
※ややうろ覚え。でも中間地点で50万は余裕だったと思う。

余談だけど、僕は車やバイク、お酒とかの嗜好品、彼女が居る友達を羨ましいと思ったことはない。好きな女の子に彼氏が居ても、彼氏が羨ましいと言うより、ただただその子のことが好きだって思っただけだったから。ただ、歌が上手い友達は羨ましかったな。

●レックウザメタルポケモンコイン

これは最終的に自分でも手に入れた物なのだけど、ポケモンカードゲーム※デジタルではなくリアルなカードを使う方、で使う「裏表で結果をジャッジするコイン」のメタル製のものだ。

ある日対戦時にチャーリーが使ってきて、
※チャーリーはのちに日本代表になった男。以前ブログでも紹介した

 スゲェ欲しくなった。

と言うか、妖怪ウォッチのメダルもそうだけど、僕の中の感覚として、

 「メダル」や「コイン」は、プラスチックじゃねぇだろ、と。

お札は紙だから、おもちゃやボードゲームのお札もお札だけど、コインってのは「チャリン」という音がしてこそコインだろうと。メダルの「ダ」の部分は、やっぱ重量感があってこそだろうと。勝手な感覚だけど。

でも当然金属製にすれば製造コストは激増するわけで、おいそれとは作れないし、数を作るのも当然難しいので、本当に金属で出来たポケモンコインは、

 僕が嗜んでいた間で、このレックウザの物だけだった。

それほど希少性があるものなので、まず第一に持っている人がそもそも居ない。ポケモンカードゲームが最初に盛り上がった頃、最高のレアリティを誇っていたのは、コロコロ付録のミュウだったが、小学生の友達を増やすことで結果10枚以上
※状態はまちまちだけど
手に入れることが出来たりしたのとは全く違う。

当然チャーリーは「物の価値のわかる男」だったので、交換してと言うのもはばかられたし、
※当時チャーリーが使っていた「レックゥバシャ」デッキにも好相性だったし
とにかくネットで交換してくれる人を探すしかなかった。
※オークションにも出品されてなかったし

結構な時間探し続けて、最終的にレアカード10枚+リアルマネー3000円くらいで手に入れたと記憶してるけど、

 しばらくニヤニヤしながら眺めてたな~。

ま、つっても僕の中のポケモンブームは、ほぼ時を同じくして沈静化しちゃったのだけど。あと今はそんな価値全然ないけど!

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他に何かあったかな~。ゲーム始めるようになったら、結構デジタルレアに羨むことはあったけど、実物でその対象になるものって減った気がする。

何かを羨ましいと思う気持ちは、行動の原動力になりうると思う。だからその気持ちを抱くことが出来るだけでも僕は結構良いことだと思うのだけど、残念ながらそんなに羨ましい物って多くないんだよね。きっとたぶん「それを手に入れることの先にある面倒くささや煩わしさ、手に入れたことで訪れる虚無感」みたいなものを考えてしまうようになったからなんだろうな~。高級車とか全然欲しいと思わないもんなぁ。広い家とかエアコンの効きが悪くなるとか、移動距離が伸びるだけだと思うし。

でもそう言う意味で言えば、nori君も言ってくれたけど、僕の今の映画を見る環境は、かなり「(自分で自分を)羨ましいだろう」と思う。至近距離で50インチ。クッションの効いた座椅子とあったかいひざ掛けハーフ毛布。横には飲み物やお菓子。まぁ小市民的満足感なのかも知れないけどさ。

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