二度目の人生アニメーター
DVDを借りようとツタヤへ。ついでに何か面白いマンガ、もしくは継続購入中のマンガがないか物色。継続、、はなかったが、試し読みでフックするものがあった。
二度目の人生アニメーター
最初それがタイトルであるかピンと来なかったが、何か強い既視感のあるヒロインと、主人公と思しき学ランの青年が描かれた表紙にピンと来るものがあり、手に取った。
冒頭の展開は、58歳の主人公が、娘の結婚式を待つシーンから始まる。結婚相手は40歳のパッと見さえない男。ともすれば娘より自分の方が年齢が近いような相手で、軽くガッカリもするが、娘と同じ趣味を持つ彼のおかげで、距離を置かれて居た娘との関係が修復されたこともあり、憎からず思ってもいた。
そんなおり、彼が狼狽し、叫び声を上げる。
金野一が急逝した!と。
※マンガの中ではややもじられているが、
ガンダムやマクロス、メガゾーン23などのメカ作画監督をしていた、アニオタの彼が最も敬愛するアニメーターが死んでしまったと言う。
そして、主人公ヒロキは、
「58歳で金野一なら、俺の高校の同級生だ」
と言う。
その後、場面は変わり、公園のブランコで久しぶりに買ったたばこに火を付けようとするヒロキ。しかし、ずっと禁煙していたこともあってライターがない。そこへフラッと見ず知らずの男がライターを貸してくれた。一服し気が緩んだのか、ヒロキはそこでうたた寝してしまう。
そして、目が醒めると、、、そこは1978年。自分も高校生の姿になっていた。
死んでしまった母親が居たり、今(2018年現在?)は娘の部屋になっていた部屋が、自分の部屋のままだったり。
学校へ行くと、当時は気に求めなかった金野が居る。金野は落ちこぼれで、ヒロキは学年一の秀才。本来ならば接点などあろうはずもなかったが、金野が教科書の隅に描いていたパラパラマンガを見てヒロキの心は大きく揺れ始める、、、
・・・
こんな感じの出だし。当然1巻を買っているので、
※つかマンガっていつの間にこんな高くなったの?ってちょっと思った。700円超えてるんだもんな。昔は少年誌系が360円で、青年誌系が480円くらいだったと思ったけど、、
ここから先の話ももちろん知っているし、もっと言えば、
ネット配信されているサービスもインストールして、1巻の続きも読んでしまったりしている
※つっても無料には制限があるので全部ではないけど、、それでもあと2、3話
面白い。
極めて、とか、とんでもなく、という感じではないのだけど、もともと10年間実際にアニメーターをやっていた作者の話は、子供の頃からアニメ大好き。今もアニメ大好きな僕の目にはとても興味深く新鮮であり、同時に強い懐かしさも感じられる。絵柄は、「コナン君っぽい?」「ジャイアントロボジアニメーションっぽい?」。表紙に描かれたチャイナ服の女の子にも「どこか見覚えがある」感じで、
※顔自体はミンメイには全く似てない、、、けど絶対元ネタがある。思い出せないのは単に僕が老化してるからだ。無念
一言で言えば、とても居心地がいいマンガ。
主人公ヒロキの年齢は、「58歳」として描かれていたが、実際の作者もそのくらいの年齢かも知れない。20代の頃アニメーターをしていたとして、例えばガンダムやマクロスに思い入れがあるとなれば、、、
ガンダムが1979。思い入れをもって業界で働き始めたとしたら、ガンダムが高校時代で概ね計算は合う。僕より10歳くらい年上だ。
そこに多少のジェネレーションギャップはあり得るものの、今の20歳とのそれとは比較にならないだろう。つまり、
アラフィフが読むのには、かなり「同世代感」の強いマンガなのだ。
・・・
昔も今もアニメが大好きという中年はあまり居ないかも知れないが、もし居るなら、試しにネットで読んでみるのもいいと思う。
クリス評価は★★☆。
現時点ではそこまで高くない、ある意味「普通のマンガ」だが、嫌なヤツや悪いヤツも出て来ないし、絵面も良い意味で普通なので、嗜好と年代さえフィットしていれば、十分オススメは出来ると思ったよ。
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