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2018年12月 9日 (日)

トゥームレイダー

たぶん現時点で一番新しいヤツ。とりあえず2作作られたアンジーのヤツじゃない。トレーラーが面白そうだったので、最初全く興味がなかったけど借りてきた。

 結果、まぁまぁな内容。

トレーラーの出来を100点満点で70点とするなら、本編の評価は★★☆。十分価格分は楽しませて貰えた。

実は直前にウォリアーゲートを見ていて、ほぼ続けて見た形になったのだけど、あっちが4点でこっちが5点ってことになると、こっちの方が「良かった」ってことになってしまう。でもなんだろ、向こうの方が「好き」かも知れない。でもだからといってあっちの評価が6点になったり8点になったりするわけでもない。なんだろ、、、

 お金が掛かってる感じ、全体的なまとまりは、たぶんこっちのがずっと上。

でも、ヒロインの魅力というか、やっぱり「好み」という点では、向こうの方が好きだったかも知れない。絵や音、話だけが最終的な評価の基準になるわけではないのと同様に、好みだけで点数が付くわけじゃない、みたいな。

本作は、、、というか、「トゥームレイダー」の本来の意味は、「墓荒らし」である。古代の遺産を見つける為に世界中を飛び回る大金持ちの娘、、、その元々のエピソードが「墓荒らし」であったからこそ、本作のタイトルはこうなった。

 つまり、これは「生みの物語」。

僕は生みの物語が好きだ。見ている人に知っておくべきことを全て説明してくれて、「楽屋落ち」にならないような、「内輪ウケ」ではない、「初見」「一見さん」にもしっかりわかるように紡いでくれるところが好きだ。ゲームでもそうだけど、初心者お断りな横柄な作りは、それだけでカチンと来る。そこから入った人にもわかるような作りが、僕の思うユーザーフレンドリーであり、エンターテイメントのマナーだと思う。

もちろん「2」とか「続」とタイトルにあるものや、明確に消費者が理解している場合はその限りではないが、

 少なくとも昨今のアベンジャーズには、そういった配慮を感じない。

ともかく、本作のララは冒頭で貧乏なバイク便から始まる。父の遺産を受け継ぐサインを拒み、今でも地球のどこかで生きていることを信じている。しかし、やむにやまれぬ状況から、遺品を手にすることになり、そこから消息を絶った父の痕跡を見つけることになる。父は、日本の無人島に罪人として追いやられた「卑弥呼」の秘密を追っていた。

みたいな話。

てか、予告が凄く良く出来ていて、「とっても楽しそう」。わずか1、2分の間に、これでもかとアクションシーンの美味しいところが詰め込まれていて、

 この感じなら、本編も十分イケそうじゃね?

と思わせてくれる、本当に良質のトレーラー。

 で、実際内容もかなりよかった。というか、

 非常にゲーム的。

展開と言わずカメラワークと言わず、設定と言わず雰囲気と言わず、全てに置いてゲームっぽいシチュエーションの塊で、アンジーのよりずっと「原作っぽい」内容。僕はゲームの方をそれほど何作も遊んだわけではないけど、

 こんなシーンあったなぁと素直に思い出せるような
※実際はそれなりに違うんだろうけど

そんな中で、特に僕好みだったのは、ララのトレードマークでもある二丁拳銃を、

 ほぼ使わなかった点。

なぜなら彼女が二丁拳銃を使い始めるまでの「いきさつ」がない。代わりに、子供の頃父親に教えて貰った弓を扱うシーンがあり、(それほど多くはないが)戦いのシーンではそれを使う。

 弓というのは、マシンガンと比べて「品」があっていい。

そこまで強すぎず。モーションにも美学がある。そう、本作は、

 ゲームをリスペクトし、ララをリスペクトする美学がある。

仕掛けだらけの遺跡の中は、ネットフリックスで見た「ガーディアンズ呪われた地下宮殿」やグーニーズ、ナショナルトレジャーっぽく、ある意味「見慣れた」感じではあるものの、

 嫌いではないし、

「やっぱりそうだったんだ」と思ったのは、

 かなり暗い場面が多くても、撮り方次第でいかようにも状況を伝えられることがわかったこと。

ブラックパンサーで何をやってるかわからなかったのは、僕の視力や判断力が衰えたからかとも思ったけど、別段それだけじゃなかった。単純に、

 光量の調整でいくらでも「わかりやすい暗闇」は作り出せたんだな、と。

脱出シーンも凄くゲーム的で、

 むしろこのまま本作をゲーム化することすら出来ちゃうんじゃないの?

って思ったほど。てか僕が知らないだけで既にゲームとして「映画のシチュエーションそのままの内容で」リリースされているのかも知れないけど。

万人向けの作りだったので、特にエロいシーンはなく、おっぱいも出ない。ヒロインはララひとりだけで、見知った顔は悪役が見覚えあるなってくらいで、他はほとんどピンと来なかった。
※最近ではメイズランナー最期の迷宮でも出てた人

主役のアリシアヴィキャンデルは、本作以外ではジェイソンボーンに出てたみたいだけど、印象はなし。今作の印象は悪くないけど、特に強いインパクトがあったわけでもない。アンジーほどはオーラがないかな。一応エクスマキナという映画でいろんな賞を取ってたみたいなので、もし機会があれば見てもいいかも。監督は全然知らない人で、ウィキペでもヒットしなかった。

・・・

特に大きな期待をするでもなく、予告を見て「面白そうかも」と思った人が見る分には、ほぼ裏切られない「普通の冒険物」。この言い方だとかなりつまんなそうに思うかも知れないけど、ジュマンジやランペイジ、メイズランナー最期の迷宮とかと比べて悪いわけではない、、、と思う。

お金を掛けて、ゲームライクなアクション映画を、そこそこのヒロインでマジメに撮りました、

そんな映画だった。損した感じもなく、ある意味このくらいが丁度いいとも思う。まぁじきに忘れちゃうとは思うけど。

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