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2018年12月15日 (土)

売り上げ花火、下から見るか?横から見るか?

ネットフリックスではなくレンタル。発売日は去年なのでそんな新しい作品ではない。店頭でパッケージを見てなんとなく借りた。てかアニメのDVDを借りるのは結構久しぶりかも。

「ジャケ借り」だったので、情報はほぼゼロ。タイトルも「聞いたことがある」程度で、それ以上のことは何にも知らなかった。監督、スタジオ、声優、、、そして、

 ハッピーエンドかどうかも。

僕は基本ハッピーエンドが好きだ。でもってハッピーエンド以外は出来るだけ見たくないとすら思っている。だから今回のように「博打で」借りることは少ないのだけど、

 結果、まぁ借りて良かったかな、と。

てか、

 ハッピーエンドだったのか!?

って感じではあるけど。

余談だけど、新海監督の「秒速5センチメートル」なんかは、ぶっちゃけバッドエンドではあるのだけど、その経過がとてもセンチメンタルな魅力に満ちていて、

 あれはあれで良かった。

バッドエンド=絶対大嫌い、ってことでもないんだな、と今更思ったりもしたって話。

で、この「打ち上げ花火」だけど、見始めてからいろんな情報がガンガン飛び込んできた。

 シャフトであると言うこと。総監督が新房監督であるということ。ヒロインがガハラさんそっくりすぎると言うこと。主人公が小柄だということ。音楽が神前暁(こうさきさとる)さんだということ。

 もうそんなのハズレなわけがないじゃん?

期待は否応にも膨らむ。ただ、それでもハッピーエンドかどうかの確証はない。

「君の名は」フォロワーな雰囲気が強く、スタッフ周りの盤石さを鑑みると、

 「絶対にコケられない作品」

と言う感じが凄くする。つまりそれは、

 「君の名は」が踏んだ轍を極力外さずに、手堅く、そしてキッチリと数字を残す「商品」であることを推測させた。

だから、

 雰囲気的にバッドエンド率が高そうな「振り=ヒロインが夏休み中に転校してしまう」と言うハードルを、何とかして越えてくれるはず、、、

そんな期待を持って「見守った」わけだけど、、、

 結果は、「ボチボチ」。

なんだろ、何て言っていいんだろ。まず、少なくとも「嫌いではない」。これは間違いない。ヒロインがガハラさんであろうと、主人公がヒロインよりチビであろうと、年齢不詳で
※多分中2くらい
どんな話になるのか全く一切想像が付かなかったとしても、

 「両思いにさえなれば」概ね不満はない。

ああ、ネタバレを書いてしまった。でも公開から1年とか経ってるし、見てる人は見てるだろうとタカをくくりつつ書いてしまう。

 概ねハッピーエンド。あとはいろんなエッセンスの寄せ集め。

挿入歌に松田聖子の「瑠璃色の地球」を出してきた時点でこっちはトリハダを立てざるを得ないし、、、「立てざるを得ない」ってキーボードだとスゲェ打ちづらいな。ちょっと発見。「たてざるうぇ」「たてざるをえあない」「たてざるをえあな」「たてざるうぇお」「立てざるを得ない」。っし!

キャラデザインや背景作画関連はシャフトだから、問題無し。正直「SF?」と思ったら「むしろファンタジー」って感じだったのが意外っちゃ意外だったとか、なんとなくご都合主義だけど、それはそれで嫌いじゃないと言うか、、、

てか、瑠璃色の地球以外でも、さすが神前先生、さすがです!と言わざるを得ないBGMもあり、

 感動の9割は音楽で決まる

をキッチリ実証。声優に関しては、誰がやってるかわからなかったけど、

 途中で、「これ絶対広瀬すずだろ」と思ったら、まんまと正解。

悪くはなかったけど、これがベストかと問われたら答えに窮するかも。
※主人公もイケメン俳優。名前は忘れた

思い出したので書いておくけど、「空からガラスを割ってヒロインが落ちてくるシーン」とか、誰がどう見ても化物語でしょって感じで、

 それはちょっと蛇足だったんじゃないの?とは思った。

ヒロインの身長が主人公より高い点は、山崎貴監督の「ジュブナイル」を思い出し、
※男子が数人のグループってことも共通。漠然とあの時の二人(女の子は鈴木杏、男の子は、、、子役だけだったな~)を見てる感じになった。

てか、主人公の男の子が何とも煮え切らないというか、決断力が薄いというか、ある意味今風というか、もどかしいというか、でもまぁそれなりと言う気もしないでもないというか、、、

 あの性格で、あのヒロインから好かれたりはしないんじゃないの?

とは思った。今ひとつかっこよくない。もちろんヒロインのことが好きだという友達と比べての善し悪しを言うわけじゃないけど。
※てかその辺もちょっとジュブナイルっぽかった

雰囲気的にはセガサターンの「リアルサウンド:風のリグレット」を思い出す感じがあったり、
※灯台が舞台になってるとことか
タイムパラドックスエッセンスがあったり、ヒロインのアップの作画が「とんでもなくハイクオリティ」だったり、

 まさに売れ筋商品としてのイロハをこれでもかと押し込んだ感じ。

逆に言えば「そう言うミーハーなアニメ」が好きな人には、相応に訴求したと思うし、

 まんまと僕も「嫌いじゃない」という感想になったわけだけどさ。

クリス評価は★★★。ホントに嫌いじゃない数字。ただ、なんだろ、最後もう一声あっても良かったんじゃないかなぁと。

以下凄くネタバレ。終了後の妄想。

 ★見る可能性がある人は絶対読まないように!★

 条件的には、

・化物語が好き、もしくは嫌いじゃない
・神前暁の音楽が好き、もしくは嫌いじゃない
・広瀬すずが声優をやってると聞いても毛嫌いするほどじゃない
・中学生くらいのラブストーリーが嫌いじゃない
・SFとかファンタジーがブレンドされた展開は手堅く大好物
・松田聖子の「瑠璃色の地球が挿入歌として使われる」と聞いては居ても立っても居られない。今すぐ借りに行こう!

 そんな人にはオススメです。

で、ネタバレ、、、、

最後、クラスで出席を確認する場面で、ヒロインの席は空席になっていて、主人公は名前を呼ばれるが答えがないという終わり。

つまり、ヒロインは引っ越しをし、主人公は「それを追いかけていった」か、もしくは劇中の展開の延長で、「また別の世界に二人で飛び込んでいるのか」を期待させる終わり。

少なくともあの直前の雰囲気から、主人公がたった一人で海を見てるってことは考えられない。つまり、

 どういう状況であっても、「二人は一緒に居る」と思わせる終わりだったと「思う」。

だからこそ「概ねハッピーエンド」。「思う」が払拭しきれるほどの確信がないんだよね。「思わせぶり」と言うか。なんだろ、君の名はで言えば、「階段の上と下でお互いが振り向いた時点で終わる」みたいな?「君の名前は?」と訊いてくれるところまで踏み込んでないみたいな。

ともかく、全体的な「ラブラブ度」はかなり高く、キスシーンもあったし、ハグもあったし、間違いなく見てよかった一作だとは思いましたけどね~。

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