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2018年12月16日 (日)

キングスマンゴールデンサークル

1作目の印象は、ソフィア・ブテラ演じるイカした暗殺者ガゼルと、礼節を重んじる紳士たち。残酷というよりもはやただのグロでしかな大量殺人と、ラストに出てくる王女様のケツ。

正直グロい殺人シーンは、今でも受け入れがたいし、主人公エグジーがヘタレな前半にはマイナスの溜めも多い。好きなシーンもあるが、嫌いなシーンもある。そんな映画だった。

ゆえに続編に対して及び腰であったし、友人が「そこそこ面白かったですよ」と言うコメントを残しても、今ひとつピンと来なかったのだが、今朝起きたら、

 なんとなく見たくなった。

こういうのをタイミングというのだろう。

・・・

結果結論だけ言えば、

 思ったよりずっと面白かった。

相変わらずグロい殺人シーンはあるが、大量虐殺という感じではなく、あくまで「前作のそう言う部分が好きな人へのファンサービス止まり」。全体の印象を濁すほどじゃない。

キャストは前作から引き続いていて、パッケージにもあるように、前作で死んでしまったと思われたハリーも続投。ただ、前作ほど圧倒的なキャラクターではなく、どちらかと言えばエグジーの引き立て役と言うところ。

今回からは、チャニング・テイタムやハル・ベリーと言った大物が登場し、ヒールはジュリアン・ムーア
※ニッキーの「ネクスト」の印象しかなかったけど
ライバル的役所のチャーリーは、見覚え無し。監督は前作同様マシュー・ヴォーン。メジャー作品はX-MENファーストジェネレーション、キックアス1作目。なるほどキックアスと言われると妙に納得だ。レイヤーケーキという作品も撮っていて、見た記憶がうっすらとあるが、内容は全く覚えてない。どんなだっけ?ちなみに僕と同学年。それがどうした。

あらすじとしては、世界的な麻薬カルテルである「ゴールデンサークル」という組織が、自社でバラ撒いた麻薬に毒物を混入。青い筋が体表に浮かんでしばらくすると死んでしまうと言う。それを防ぐための解毒薬が欲しければ、麻薬や自社を合法化しろ、と。

終わってしまえばこれが「嫌味にならない程度の」麻薬に対するアンチテーゼであり、「もうこんなことはするな」と言うメッセージでもあったのだけど、

 作風が全くと言ってイイほどそれを感じさせない。

まぁ前作であれだけの人数を殺した「前科」があるから、今作で少しくらい偽善者づらしたって、そうやすやすとは覆らないと言うところ。

本人役で、さらに結構な頻度と時間エルトン・ジョンが登場したり、前作で恋仲になった王女や、副大統領までもがドラッグに冒されていると言うくだりは、

 さすがキングスマンだな

と思わせるが、今回は前作のように「全員皆殺しと言うわけではなかった」。まぁそりゃそうか、とも思うけど。

話的にはざっとこんな感じ、、、あとは前作で死んだはず、、あたまを撃ち抜かれたはずのハリーが生きていたのは、、、てか、生きていたと言うより「蘇生された」のは、「キングスマンの技術のたまもの」と言う感じ。もともと二作目には彼:コリン・ファースは出さない方向だったらしいから、あくまで強引なご都合主義でしかなかったのだけど、

 別段嫌いじゃないので問題も無し。

てかそれ以上に今回見ていて面白かった、楽しかった、充実してたのは、

 秘密道具が多くて強い。

元々テンポの悪い映画ではなかったけど、今作ではさらに磨きが掛かり、かつ前作で儲けたからか、

 なんと1億ドルも使って撮っている。

と思ったら、何のことはない前作も8000万ドル使ってた。で、興収はどちらも4億ドル以上と好成績。この感じだと、、、さらに今回ほぼ出番がなかったチャニング・テイタムやハル・ベリーをきっちり「活かしてくれそう」な流れだと、

 そのまま次回作も期待出来そう。

てか話がズレてしまったけど、つまり「テンポがいい映画」というのは、つまり大筋に置いて「カット数が多い映画」であり、カット数が多いということは、そのままコストが掛かってる。CGなどもかなりふんだんに使われ、

 撮れ高の高い映像が目白押し

そんな、エンターテイメント性の高い仕上がりになってた。

「ほぼグロ」だった前作とは大違い。まぁ「より商品寄り」になったとも言えるけど、僕的には全然OK。要は、

 007よりお気楽でお下劣、ある意味子供にも受けるケレン味たっぷりのスパイ映画

である。冒頭に出てくるカーチェイスも、、、てかカーチェイスに対するハードルは現在非常に高くなっていて、ちょっとやそっとでは唸ることはないのだけど、

 十分及第点の仕上がり。

てかゲームしながらやってた手を止めて、映画に集中したくなるほどの出来だった。

さらにそこだけに留まらず、サクサクと爆発やら殺しやらが繰り返され、かといってマイナスの溜めもない「ストレスフリー」な展開。全ての映画がこれではさすがに食傷してしまうだろうけど、

 定期的に摂取する分にはなんら問題ない。てか、何なら次回作は映画館に行っても全然構わないくらいの「快作」だった。

クリス評価は★★★。決して爆発力や感動はないけど、
※あと前作よりエロさもなかった
ワイルドスピード以上に気楽で、本家007より凝った秘密道具満載。CGのクオリティもキャストのグレードも高く、見終わって「損した」と思う要素は全く無かった。

 普通に面白いアクション映画※ただしグロはある が見たい人には、普通にオススメ出来る内容だったな。

てか、「キックアスみたいな映画」。キックアスからクロエを除いて、秘密道具をてんこ盛りにしたような、そんな映画だったわ。

一言だけ追記。

書き忘れてたけど、クライマックスの「長尺1カット」はなかなか凄かった。てか凄すぎてたぶん「いろんなことして作ってる」んだろうな、とは思ったけど。

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