新感染-ファイナル・エクスプレス-
仕入れ先のバイヤーが絶賛してオススメしてきた映画。基本ホラー好きな夫婦なので、それなりに怖い映画かな、って感じだったのだけど、
まぁタイトルに「感染」ってあるわけで。つまりはゾンビ映画。
問題はこれが「韓国産」であると言うこと。僕は韓国人が嫌いではないし、韓国系のグループに抵抗もない。ただ、特に好きだということもなく、一点どうしてもキツいと感じるところもある。
文字が読めない。
それがいかんともしがたい。ヒンズー語とかスワヒリ語とかも当然読めないので、そのマイナスは韓国映画だけのものというわけでもないのだけど、全てに字幕が表示されるわけじゃないから、「これは読めた方がいいんじゃないの?」と言うところが数カ所あるだけでも、なんだかテンションが濁ってしまう。
小粋なアメリカンジョークを楽しめないコメディ映画を観るような、ある種もどかしさを感じてしまう。
ただ、
それを含めてなお「なかなか」の映画だった。
「ゾンビ物」は、つい昨日見たばかりの「THE MEG」のようなクリーチャー物同様、そこまでコストを掛けなくてもそれなりの映画が撮れる題材である。ただ、そこにさらにコストを上乗せすることで、「より大きく化ける」ことも、バイオやWWZが証明している。ジュラシックパークもそう。
これはまさにそう言う映画だった。
CGのクオリティは高く、俳優も、僕は知らないけど相当メジャーな人らしい。キャストは誰一人知らなかったけど、それぞれがイイ感じの役周りで、
※娘が特に美少女じゃなかったのもいい。ただ、ちょっと男の子っぽ過ぎるかなとは思ったけど
完全な韓国産映画なのに、ハリウッドのような「練達さ」を感じさせた。
ちょいちょい「マイナスの溜め」が入るところもハリウッド的なら、場面を飽きさせないように上手くメリハリ付けてくれるところもそう。伏線の張り方もとても上手く、
いい意味で韓国映画じゃないみたい。
主演を含めキャストは全員韓国の人だったと思うけど、鼻に付くようなアジア顔が居るわけでもなく、主人公は、
オマエ、長谷川博己かよっ!って感じだった。
※顔が似てるわけじゃないんだけど、シンゴジラの時の彼みたいな「オーラ」だった
話的には、唐突に発症した一人が、ソウル駅から特急に乗り、釜山へ向かう途中に韓国全土が感染しまくってる感じの映画。てか、あらすじとか「新感染」って文字だけで9割説明終わってるようなもんだ。
あとは個々の群像撃を丁寧に描きましたよって感じ。開始直後にそれぞれの乗客をアップにして「この人は本筋に絡みますよ」と説明し、適当なタイミングでサクサク殺していくいつものパターン。強いて言えば主人公周りの設定がとても丁寧で、
最後結構グッと来ちゃうよ、と。
勧められた段階で「60点はありますよ!」と言われて、正直タカをくくって斜に構えてたけど、
クリス評価★★★。確かに100点満点なら60点ある。
途中まで4点か5点かって感じだったけど、オチがキレイで+1点。上手かった。
テンポがよく、尺は2時間弱でも、かなり濃密な内容。これもまたTHE MEG同様折り返し地点で「そろそろ終わり?」って思ってしまった。
・・・
ゾンビ映画は現状むちゃくちゃたくさんあるが、「バイオハザード」「ワールドウォーZ」「ウォームボディーズ」「ゾンビランド」と並んで、「面白かったゾンビ映画ランキング」に名を残すに十分な一作だった。ただ、やっぱり一番最初に、
絶対面白いから!
と勧められるのは、どっちにしても良くない。凄く面白くても目減りしてしまうし、つまらない時もよりガッカリする気がする。一番イイのは、たまたま行った映画でトレーラーを見て、スマホにチェックし、公開は忘れていたものの、レンタル開始時に店頭で「よかったような気がする・・・」とおぼろげに思い出し、パッケージもろくに見ずに、それこそこれがゾンビ映画であることすら思い出せないレベルの知識を持ってニュートラルに視聴するのが最高だと思う。
そうやって見ていたとしたら、評価に+2点もあり得たかなって思った。
トマトが96%ってのはちょっと高すぎなんじゃね?とも思ったけど。
ともかく、ゾンビ映画好きは見て損無しだと思います。韓国映画で出てくる文字が一文字も読めないですけど!
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