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2019年3月22日 (金)

レゴハウスの話

ネットフリックスで何かフックする動画がないか探すときは、もはやトップページからではなく、適当なキーワードを入れて検索した方が良い。結局のところヤツがオススメするのは、「ヤツが勝手に思い込んでる」だけで、本当に僕が見たいような、フックするような動画は、往々にしてそこには含まれなかったりする。まぁ趣味とか「マイブーム」とかはしょっちゅう変わるものだし。

ってことで、エロっぽいヤツとか、イヤらしいヤツとかを探したりもするのだけど、割とあっさり飽きる。てか枯渇してしまう。でめげずにツラツラと探していたところに出てきたのが、この動画。

以前も、「歴史に残るオモチャ」を題材にしたオリジナル動画があったが、
※スターウォーズやトランスフォーマー、キティなど
まぁこれも似た感じ。

主題は、レゴの故郷でもあり聖地でもあるデンマークのビルンというところに、現CEOであるケル
※ちなみにレゴはこの規模の会社としては極めて珍しく世襲制で社長を決めている。結果が出てるから何にも問題はない
が、長年の夢であった、「レゴハウス」、、、レゴランドと何が違うんだろうとも思うのだけど、ともかく、レゴを題材にした一種のテーマパークを作ると言う話。

レゴランドがいくつものアトラクションを広めの敷地内に点在させる、ディズニーランドのようなテーマパークであるのに対し、レゴハウスはその名の通り「一軒の家」。と言ってもかなり大きく、外観からしてまるでレゴを組み上げたかのような個性的な風貌をしており、

 外観以上にその内部がとっても最高。

僕は愛知に住んでいて、愛知と言えばついこないだレゴランドが出来た、ある意味お膝元のような場所だが、ぶっちゃけ愛知のレゴランドに行きたいと思ったことは一度もない。
※デンマークやカリフォルニアのレゴランドに行きたいと思ったことはあるけど。単純に規模が大きそうだし

理由は、「お金儲けの臭いしかしない」から。飲食物の持ち込み禁止なのは致し方ないとしても、入場料から中での食事代など、軽くテレビで見てただけでも、

 見事に行く気を削ぐ価格設定。

特に子供が興味を抱く年齢も過ぎていたし、「これは僕が好きなレゴとは違うな」って感じだった。

しかし、そこは3代目社長であるケル氏が、「ああしたい」「こうしたい」と言う夢が詰まりまくった「本物」である。

 見てるだけでムチャクチャそそられる。

館内にあるベンチには、「全て」手を伸ばせば触れるところにレゴブロックのボックスがある。どこにいてもレゴに触れられるようにしてある。何かが作りたいと思ったら、すぐさまそれを形に出来る。

レゴは基本期間限定品。もっともオーソドックスな赤バケツ青バケツなどを別にすれば、セットモデルは概ね3年ほどで廃番となり、随時新しいパーツやテーマに則した新商品が発表されていく。その中には、

 三角屋根のパーツやゴムのタイヤ

と言ったわかりやすいものだけでなく、

 グレーのブロック

何てのもある。見ていて知ったことだけど、大昔のレゴの大ヒット商品に「黄色いお城」があったという。子供受けするキャッチーなカラーリングで大人気となったこのセットは、このレゴハウスのデザインを取り仕切るスタッフにも思い出深いセットだったそうだが、

 なぜ黄色だったかと言えば、単純にグレーのブロックが無かったからだという。

そんなレゴの歴史的なセットが地下にはいくつも展示されていると言う。僕は主にテクニック系モデルを好んで収集しているが、

 当然それらの中には、僕が子供の頃、それこそ45年くらい前のモデルもあるに違いない。

覚えてはいない。が、思い出すかも知れない。今そこまで古い過去の「本物」をつぶさに見る機会など無い。レゴだからこそ保存されていたのだろうし、レゴだからこそそんな昔の物でも十分価値を見いだせる。

施設にはもちろん大量のブロックでいろんなものが作れる場所もあるし、ロボットを組んで戦わせたり、車でジャンプさせたりと言った「能動的にモチベーションを刺激する」ことを強く意識しているのも素晴らしい。レゴランドでは生産性の低いそう言う施設に力を入れるとは考えにくい。

今気付いたけど、番組内では「その施設でレゴを売っている」ことが取り上げられなかった。実際に売ってないとは思いにくいが、レゴハウスの主題が「売り上げではなく楽しんで貰うこと」にあったのかなぁと、ちょっぴり優しい気持ちになったりもした。

最上階には世界中から寄せられた様々なビルダーの作品が展示されている。オリジナリティ溢れるロボットや恐竜から、年齢の低い、でもキラリと光るものがある未来の車まで。

テレビとかだととかく大仰で複雑なモデルが取り上げられやすく、それらにはそれらの魅力があることも重々承知しているけど、一方でこういう「僕らにも出来そうな」作品を見る機会はほとんどない。
※ネットでも大抵は凄い作品にだけ目が行きがちだし

 この部分の尺を10倍くらいにして欲しかったな~

ってくらいワクワクした。ガンプラのコンテスト作品とかにも似た感じを抱くのかも知れないけど、レゴと決定的に違うのは、

 レゴには改造がない。

パテもヤスリもニッパーも使わない。ただブロックと、そして想像力が形を具現化する。ただそれだけなのに、

 完成品がピカピカに輝いて見えるのはなぜか。

もちろん素材となっている樹脂の品質や、製造工程の精度の高さなんかもあるだろうけど、

 作り手の気持ちが、見てる僕にも伝わりやすいってことなのかな、と思う。

自分が触っているブロックと同じブロックで、ここまで姿を変えることが出来る。そこにグッと来ちゃうんだろうな、って。

食堂はレゴを模して作られたロボットが注文から配膳までをこなしたりするし、中央には世界最大のレゴモデルである「レゴの木」が鎮座している。一体何ブロック使ったのか想像も付かないが、それも一生の間に見られるなら見てみたいよな、と思う。

 まぁデンマークは愛知県からとても遠いわけだけど。

正味47分ほどの番組だったけど、参加するスタッフの多くが笑顔で、このプロジェクトに関わることを誇りに思ってる感じも良かった。前述のオモチャの番組でもレゴを取り上げた回があったけど、あれとは全く違う、

 ファンの気持ちが伝わる、いい番組だったな。

★★★。レゴ好きには特にオススメ!

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