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2019年6月20日 (木)

アイアムマザー

ネットフリックス専用の新作映画。監督も主演も知らない。あらすじ、、と言うかトレーラーは、

とある施設でロボット:マザーが試験管ベビーを育てていくシーンから始まり、どうやら外の世界ではウイルスが蔓延して人類が滅亡していると。しかし成長したある日(たぶん20歳くらい)、外部から助けを求める声が聞こえてきて、、、

雰囲気は、ガチの未来SFで、マザーを始めインダストリアルデザインのクオリティは相当高い。

場面はほぼ施設内なので、閉じた空間という意味では、同じくネットフリックスの「TAU」を彷彿とさせるが、あれよりさらに未来という感じ。どちらかというと、エイリアンのノストロモ号の船内のような。

ヒロインは序盤で成長期をサクッと終え、あとはずっと成長したまま。マザーは、いわゆるマザーコンピュータではなく、「母」という意味のマザーって感じで、娘をとても丁寧に育てていくのだけど、、、

 要は外部からの侵入者とマザー、どちらの言うことが本当なのか。みたいな。

ロボットは所詮命令にした勝手動くだけなのだけど、その命令は、「人類の保護と存続」。ならば信じていいかと思いきや、、、その為には平気でウソも付くようで。

一方侵入者の女性もまた、イマイチ言動と行動が不鮮明で、ヒロインと一緒に外で暮らそう!と言われても、外の世界に果たして安住の地などあるのか、みたいな。

前半の密度がとにかくベラボーに高く、テンポのいい映画が好きな僕ですら、ちょっと置いてけぼりにされかねないレベル。最初に時間を確認したらまだ全体の3分の1くらいで、

 正直ちょっと疲れて止めようかと思ったほど。

でもまぁ持ち直して結果最後まで飛ばさず止めず見ることが出来た。

評価としては、、、、★★くらいかなぁ。

つまらなくはないけど、緊張感がありすぎて疲れちゃったし、最後手放しでハッピーエンドとも言えない。てか、

 無茶苦茶ネタバレの感想を書きたいので、一旦改行する。

興味がある人は、トレーラーを見てみよう。

オフィシャルトレーラー※英語
https://www.youtube.com/watch?v=N5BKctcZxrM

雰囲気的にはスゲェ面白そうに見えると思うけど、、、

以下ネタバレ

ちょい改行

見るつもりの人は読んじゃダメ。

ちなみにエロはない。

お金はかなり掛かってると思う。

折り紙は、プロの仕事って思った。

ネタバレへ、、、

あのあとどうなるんだ!?

まず、目の前のマザーを破壊したの破壊したけど、マザーは「全部一体」みたいな感じだし、もう一人の自分をコンテナの中で殺した(と思われる)マザーも同一。ってことは、当然農園でトウモロコシを作ってるロボットもマザーで、根底にある「人類再生プログラム」は未だ継続してると考えるのが普通。

かと言って、施設内にある様々な装置を管理していたのは、主人公が「壊してしまった母」であり、63000体もの試験管ベイビーたちを、「娘」一人の手で「大家族」に持って行けるのか、って気がする。

この映画で一番面白かったのは、

 マザーが敵か味方かか、かなり巧みに隠してた所。

20年分の焼却炉の灰の中に、今だ歯の骨が残っていたのは、正直ご都合主義感が出てしまったものの
※灰だって処分しなきゃ溜まっていくだけだし
あのシーンで一気に、「SFからホラーに」テイストが変わる。

でも、その上で、今の娘に対してのマザーの評価は変わらず高く、最終的に自分を破壊させるところにまで至ってしまう。

 この娘なら、ひとりでやっていけると、「プログラム通り判断した」だけなのか。

TAUのように人間性を学んだわけでもなく、エクスマキナのように、人間を狡猾に騙すわけでもない。そう言う意味ではマザーは「純度の高いロボット」だったわけだけど、、、

 もう一人の自分を「なぜ今殺したのか」は、やっぱよくわからない。

最終的に、彼らが育てていた作物は、施設内で芽吹く新たな新人類たちのためのものなんだろうけど、これまでの教育課程が、果たしてそんな未来の人類補完計画までカバーしうるレベルだったのかなぁ、、、みたいな。

いろいろ考える余地があったのは、面白かったと思う。

まぁどうでもいいようなネットフリックス専用映画が多い中では、十分見る価値がある作品ではあった。でも僕にはちょっと重すぎるというか、怖すぎる感じもしたかな。

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