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2019年7月27日 (土)

グレイテストショーマン

友達に勧められて借りてきたヒュー・ジャックマン主演の、「ラララランド二匹目のドジョウ」感溢れるミュージカル映画。

ぶっちゃけ僕はラララランドを観てないし、どう観ても僕の好みとは違う感じがしててスルーしてた人だから、特にこの映画も(店頭で何回も見てたけど)観るつもりはなかった。

でも、いつどこに楽しいが潜んでるかわからない。観てみたら意外と面白かったってことはよくある話。ただ、

 何回見ても泣ける

ってのは、キーワードとしてちょっと怖い。僕は泣かしてくる映画が好きではないのだ。泣けちゃう映画は嫌いじゃないけど。

・・・

見る前には勧めてくれた友人に、「もし、好意的な感想が言えなかったら、腹が立つ?しょうがないと思う?」と訊いたら、

 しょうがないと思う。

と言ったので見る気になった。その人にとって10点の映画でも、僕にとって0点かも知れない。それはしょうがない。映画はその人の人生が点数を決める。何を観て何に感動したのか、過去が今を作るのだ。同じ人生がひとつもないように、同じ感動を全ての人に共有するのは不可能だ。

見始めた直後、、、

 メインテーマとなる「グレイテストショー」という曲が流れ出す。

・・・相当イイ。特にサビが凄くイイ。

何度も書いてるけど、「歌」ってのはまずはメロディだ。歌詞やボーカルはそのあとに付いてくる。だから、映画音楽で歌詞もボーカルもないインストルメンタルでも、クライマックスでトリハダを立てることが出来る。最初に聴いた瞬間から、

 イイものはイイ。

まさにグレイテストショーマンの掴みはバッチリだった。

ただ、、、

そこから絵に描いたようなステロタイプのマイナスの溜めが、、、。でもミュージカル映画らしくちょいちょい歌が差しこまれ、そこで持ち直す。

 歌のシーンのクオリティが凄く高い。

 歌そのものもかなりイイ。

僕は劇団四季とか観たこと無いし、ミュージカルと呼ばれる映画もろくに観たことはないけど、

 美女と野獣(アニメ)は凄く好き。

あれも歌が良かった。

と言うか、「歌が好みの曲調であるかどうか」が、ミュージカル映画を楽しめるかどうかの「最大にして唯一のポイント」だと思う。そして、

 グレイテストショーマンは、まさにそこをクリアしてきた。

さらに、映像として見せられるダンスの質も、
※専門的なことはわからないまでも、

 観ていてとても居心地がいい。

小気味良く、違和感がないだけでなく、

 今風らしくとても情報量が多い。

それはたとえ二人で踊ってるシーンでもそうで、スタイリッシュで普通にかっこいい。そして、

 古くさくない。

サーカスなんてものは、普通はひとつひとつの演目を順番にやって、観客には順に緩急を付けて楽しんで貰うものだと思うのだけど、

 1曲の中に全部を同時進行で収めてしまう。

普通じゃない。でも何にも問題はない。

 だってこれは、サーカスでもミュージカルでもなく、映画なんだから。

SFXやVFXの特殊効果てんこ盛りだろうと、主人公たちが画面の中で埋もれてしまおうと、トータルの撮れ高が高く、

 観客である僕たちのテンションが上がればそれでいい。

・・・歌のシーンは、その歌も併せてガチで最高レベルだった。

特に、クライマックスでもあり、オープニングチューンでもある↓

●The Greatest Showman Cast - The Greatest Show (Official Audio)
https://www.youtube.com/watch?v=NyVYXRD1Ans

ちょっと音が悪いけど、もう一回目から、サビの盛り上がりは最高。

 これは、、、好きな人は何回も観たくなるだろうな~

ってくらい。てか、ヒュー・ジャックマンが歌ってるわけじゃないんだろうけど、、、
※歌ってるとこもある

 生理的に訴求力の高いメロディ。

英語だから歌えないのがもどかしい。

ホント、歌のシーンだけで、この映画の評価は★★★☆になるほど。

だけど、、、、

 話自体は(僕にとっては)やっぱりダメだった。

マイナスからスタートして、絶頂期を迎え、調子に乗って何もかも無くし、そしてまたみんなと歩き出す。

言ってしまえばステレオタイプのストーリーはこれでおしまい。これで全てだ。ネタバレ?そんなのは、

 「わからないネタ」に使う言葉だ。

誰が観てもわかりきった展開にネタバレなんて言わない。

 で、それが僕には耐えられなかった。

中盤30分くらいガッツリ飛ばした。もう観なくてもその中の展開がわかる。でもって、
 観なくても最後で涙を流すほど、感動は出来る。

僕は「マイナスの溜めが無ければ感動出来ない」とは思ってない。人によってはオハナシにならないと思うかも知れないけど、僕は、

 マイナスの溜めで、作品全体の評価をマイナスにしてしまう人なのだ。

もちろんそうじゃない人を否定したりもしないよ。

・・・

ヒューはかっこよく、奥さんは微妙。てかどっかで見たことあると思って今調べたら、、、

 ついこないだ見たばかりのヴェノムに出てたわ。

そう言えばあの時も微妙って思ったんだったわ。

ヒューの相方はザック・エフロンというイケメン。ちょっとクリス・パインっぽい。これからまだまだ出番が増えそう。まぁスキャンダルを起こさなければ、だけど。

癖の強いキャストには正直「映画だもんね」って感じで、僕的にはさほどでもなかったし、

 音楽以外は正直さほどでもない。

二人で踊るシーン、みんなで気持ちを新たにするシーン、クライマックス、、、歌のシーンを除いたら、この映画に見るべき所はない。

 でも、ただ歌って踊ってるところだけをかいつまむように見ても話がわからない。

なのでシブシブ一回目は順に見てったって感じ。耐えられなくて飛ばしちゃったけど。

・・・

メインテーマは(コレを書いてる今も)既にヘビロテで8時間くらい聴いてるし、クライマックスは6回見た。何が正しいとか、何が間違ってるとか、そんなことは関係ない。

 僕にとって楽しめる見方をするだけ。

マイナスシーンを1回見る間にクライマックスを5回見られるなら、僕は後者を取る。

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