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2019年7月24日 (水)

カンブリア宮殿で

7/18放送のカンブリア宮殿に、中二の時のクラスメートだった「市川典司」が出た。

最近山ガールをやってると言う同級生からLINEがあり、
※この子も典司と同級生。ただ、僕が同じクラスになったのとは違うタイミング

「明後日カンブリア宮殿にのりじが出るよ」

と。聞いた瞬間は、そこまでピンと来なかった。僕は山に登らないし、カンブリア宮殿も見たことがない。司会の村上龍も知らない。ただ、

 典司のことは、ほんの1年同じクラスになっただけだったけど、鮮烈に覚えてる。

「当時を知る友人」なんて、どっかの安っぽいバラエティ番組みたいだけど、書きたいので書く。

陽気で気さく。丸顔は当時のまま。ちょっと白髪交じりになったけど、ヘアスタイルすら中学の時から変わってない気がする。

文化祭の時に「どうしてもスリラーが踊りたいんだけど、手伝ってくれ」って言われて、毎日のように10人以上の男子がウチに来て、ビデオ見ては踊ってを繰り返してた。ちなみに僕は踊らず、監督してた。

夜の駐車場で、私服の中学生がラジカセの音楽に合わせてスリラーを踊る。もちろん典司がセンターで、ダンスもキレてた。僕らのクラスはその年の大賞を取った。

・・・

番組では、「奇跡の山小屋」として、御嶽山「五の池小屋」の小屋番として紹介された。

山小屋というのは、本来避難所とか、登頂する登山家の一時的な休息所としての役割が主で、他の職業の例に漏れず、後継者不足に悩まされつつも世襲制で殿様商売。出される食べ物はフリーズドライかレトルトばかりで、隣とくっつくくらい狭い寝床で雑魚寝するのが当たり前、、、。

しかし、ヤツの山小屋は、登山客が「目的は登頂じゃなくて山小屋」と笑顔で言ってしまうほど、お客さんが(テレビ的な演出や取捨選択はあっただろうけど)みんな楽しそうで、「特別な場所」を強く楽しんでるように見えた。

麓から山小屋まではおよそ3時間。慣れ不慣れはあるだろうけど、断崖絶壁を垂直に登るとかではない。ハイキングと言えるほど低い山ではないけど、
※山小屋は海抜2800mほど

一流のアスリートにしか手の届かない場所と言うことでもない。若い子も多いし、おじいちゃんおばあちゃんな歳の人もいっぱい居る。

普通の山小屋なら、せいぜい腐りかけたウッドテーブルとベンチがある程度なのに、五の池小屋は、クッションが敷かれ、寝転ぶことが出来るロングチェアーが大量の並んでいる。毎年のように増築して、少しでもお客さんを楽しませようと言う気持ちが伝わってくる。

食べ物に関しても、輸送にお金が掛かるヘリではなく、毎週典司自らが40kgもの荷物を担いで、麓から野菜や果物を運ぶ。通常なら彼の足で2時間で登るところを、ゆっくりゆっくり慎重に歩みを進め、5時間掛けて登ると言う。

 だからこそ、2800mの山小屋で、手作りのシフォンケーキやピザが食べられる。

山に限らず、遠足で食べる弁当や、旅先で食べるおにぎりは、普通に家で食べるのの何倍も美味しい。海水浴場で食べるカップヌードルが1個500円でも、美味しさが割に合えばお金も出すだろう。

 何を食べたって美味しい場所で、「美味しい物」を出したら、そりゃむちゃくちゃ美味しいに決まってる。

普通食べられない鍋や、自家製の燻製チーズ。景色の素晴らしさだけじゃない。娯楽として、特別な場所をさらに特別にする。

 それが、ただアイデアだけじゃない、努力と誠意に裏付けられていることにグッと来る。

山小屋によっては、二度と来たくないと思う場所も少なくないと言う。ピンからキリまであると。でも、五の池小屋から下山する登山者はみな、典司に笑顔で大きく手を振る。

 「最高です」と、最高の笑顔で言う。

・・・なんてカッコイイヤツなんだと思う。ただ、口先だけでやってるわけじゃないし、誰かがそうしろと言われてやり始めたわけでもない。自分でこの素晴らしすぎる世界をもっとみんなに知って貰いたい、その為にはもっと楽しんで貰いたい、驚いて貰いたい、また来たいと思って貰いたい、、、。

 ただ、アイデアだけでは、毎週40kgの荷物を5時間掛けて運べない。

ヘリで運んだら、シフォンケーキは600円ではなく1200円とかになっちゃうんだろうなって思う。もしかしたら出せなくなるかも知れない。

「下」で出しても十分美味しいと言われる熱々のピザを焼くのには、「鉄製の薪ストーブ」を使う。総重量280kgのそれは、常連客と一緒にバラして、みんなで上まで運んだのだと言う。ボランティアで募集して、何人もそれに賛同して、ひとつのイベントとして、そして五の池小屋の中心となる「柱」として、、、。

 そんなの美味しいに決まってる。最高に決まってるのだ。

でも、その最高は「誰かが努力したから成り立ってる」ってことが凄く重要で、その中心に居るのが、

 自分の友達だと思うと、なんか無性に誇らしく思えてくる。

瞬きが多いのは昔から。口調はさすがに大人になって礼儀正しくなったけど、どこかぶっきらぼうな感じはまだ残ってた。笑顔は昔のまま。

 周りを幸せにするのも、昔のままだったわ。

・・・

強い満足感を得られて、自分もちょっと登ってみたい衝動に駆られたりもしたけど、さすがに体力的にも時間的にも難しいだろうとも思った。でも気持ちは伝えたいと思って、フェイスブックにメッセージを書いた。

果たして読んで貰えたのかわからない。てか、フェイスブック自体、10年ぶりくらいにインストールして、このために起動した。

連絡先がわかってたらすぐにでも電話したのに、、って思ったけど、考えてみたらヤツの実家は、今僕が居る自宅から、徒歩5分ほどの距離だ。何なら直接訊きに行ってもいい。
岐阜の山小屋はオールシーズンやってるわけじゃないと思うから、今度実家に戻ったときに会えたらいいなぁって思った。

ちなみに、こんな風にテレビで紹介されると、もう五の池小屋には泊まれなくなるらしい。人気が出過ぎちゃうから。僕は行くつもりはなかったけど、教えてくれた友達は行く気満々だった分、ちょっと残念そうだった。友達待遇で予約取らせてもらえないもんかな?

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コメント

ちは!クリス

小学生1.2年同じクラスだった。覚えてるのは
日曜夜七時からみんなは『スタージンガー』みてたのに、のりじは裏番組の『スターウルフ』を見てるって軽く演説してたこと。

頭が良かったこと。

これは今思うことだけど、どこか犬飼と同じ匂いがすること。


投稿: nori | 2019年7月24日 (水) 01時20分

ちすnori君、クリスですまいど。

「犬飼と同じにおい」とは、言い得て妙。確かに。確かにそう言うかっこよさがあった気がするわ。周りを嫌な気持ちにさせないオーラというか、男に好かれるキャラクターというか。いわゆる二枚目じゃないんだけど、二人とも同じくらい好きだわ。

自分スタージンガー見てたかなぁ。記憶が曖昧。スターウルフは見てなかったと思うけど、スタージンガーも、ダンガードAと比べると大幅に失速した感じで、そこまで楽しめなかった記憶が。今ウィキペ見て、

 途中から「II」になって、主人公が巨大化する展開に。

とか読んでも、「え?そんなだっけ?」って感じで。他の何かを見てたとも思えないんだけど、、、。

余談だけど、「なんでスタージンガー」なのかって思ってた疑問が、今まさに氷解した。
 「魔神(マジン)ガー」→「星(スター)ジンガー」

なんだな。気付いてた?

投稿: クリス | 2019年7月29日 (月) 00時07分

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