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2019年7月16日 (火)

雲のむこう、約束の場所

見よう見ようと思っていたけど、スッカリ忘れ去ってた新海誠監督の少し前の作品。これで、「君の名は」「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」と併せて4作を見たことになる。あとは「ほしのこえ」か、、、。DTVにはあったけど、ネットフリックスにはないのが残念。

既にかなり前の作品なので、ネタバレも含めて書いていこうとは思うけど、まずその前にネタバレ無しの感想をいくつか。

あらすじは、、、

 ・・・何にも書けることがない。

主人公が高校生くらいに見えるけど中学生かも、とか、青い空と白い雲が印象的なイメージビジュアルとか、君の名はや言の葉の庭と違ってキャラデザインが田中将賀じゃないとか、、、。
※たぶん秒速5センチメートルと同じ人

相変わらず背景はキレイだったけど、最近の作品と比べると精緻さに欠けるとか、今回も音楽がかなりイイ感じに活かされてたけど、それでも他の3作品には負けるとか、およそ本筋と関係無い感想ならいくらでも書ける。主人公の声優が○○で、あまりにその人のイメージが強すぎて物語に入るのを阻害されてしまったとか、その友達の声優の方が違和感がなかったとか、、、。

僕が見たときの予備知識は本当にそれくらい少なくて、でもだからこそ完全にニュートラルで見ることが出来た。監督のウワサで、「アンハッピーエンドっぽい」と言う先入観がなかったとは言わないけど、それも含めて見始めたら予測が全く出来なくなったし、エンディングを誰が歌ってるとか、

 そもそもジャンルとしてどんな映画だったのかすらも知らなかった。

ただ、イメージビジュアルからして、秒速・・と被る印象があったのは事実。ただ漠然と、似たようなジュブナイル色のあるラブストーリーなのかな、って想像をしてた。

 ・・・以下ネタバレに入って行きますが、、、

ともかく、オススメ出来るかどうかで言えば、、

 まぁまぁオススメ出来る。

でも、だからと言って他の新海作品と比べて一般的かと言われたら、全然そうじゃない。キャラデザインや作画は拙さがあるし、独白部分の脚本は、どこか厨二臭い。男子の性格以上にヒロインの性格がファンタジックだし、
※非現実的という意味

 一言で言えば、ブラシュアップ前の君の名はを見てるよう。

シーンにおいてもそれは言えて、既視感すら覚えるところがあったり、荒唐無稽過ぎる設定や展開があったり。

 もっと歩み寄ればいいのに、みたいな。

物語も結構わかりにくく、近未来の日本、青森と北海道を舞台にして、天高くそびえる塔に、中学生の男子二人が飛行機を組み立て、いつかあそこまで行く計画を立てる。主人公の好きな女の子にもその話が伝わり、いつか一緒にあの塔まで飛ぼうと。

 そして、その約束をした次の日から3年間、彼女と音信不通に。

この辺も妙に君の名はっぽい。割とありがちな展開と言えなくもないけど、同じ監督作品だと思うと、リスペクトやパクりと言うより、既視感の方が強く感じられてしまう。

余談だけど、彼の他の作品のカップルはこんな感じの結末を迎えている。

・君の名は・・・最後再会してハッピーエンド

・言の葉の庭・・・最後別れるが文通での関係は良く、幸せな未来を予感させる

・秒速5センチメートル・・・別れた後大人になって踏みきりですれ違うが、彼女はそのまま行ってしまう

「雲のむこう」はどうか。

 ズバリハッピーエンドではある。

ただ、ハッピーエンドではあるのだけど、どこか僕好みのハッピーエンドとは微妙に違う手触りが残った。

 主人公ヒロキと、友達タイチ。彼女がどちらに思いを寄せていたのかが、中盤凄く濁らされてしまったから。

ずっと主人公のことを好きだったのなら、もう少しタイチとの会話にヒロキを出して欲しかった。何て言うか、

 「期待の寄せどころ」を見失ってしまったまま、最後唐突に好きだった気持ちがわかる感じ。

僕以外の人は、「そんなんずっと好きだったでしょ常考」と思うのかも知れないけど、僕はつまりはその一点に凄く集中して見ていたので、

 正直本当に「そう(彼女がずっとヒロキの事を好きだったと)」描かれていたのか、にわかには信じがたい。

それでも、ハッピーな終わりには変わりないから、後味的には悪くなかったけど。

・・・

以下感想箇条書き。凄く細かい部分も。

・マキさんはどうやってあそこから出して貰うつもりだったのか。結果的に別の研究員がカメラで見つけてはくれたけど、タイチがそれを誘導した感じもなく、無理があったような気がしないでもない。

・トロッコ状の滑車に乗って離陸した飛行機だけど、

 一体どうやって着陸するつもりだったのか!

これは凄く気になった。ランディングギアがあるようにも見えなかったけど、、、。あったのかな。見損ねただけ。てか、

 着陸失敗して二人仲良くおだぶつエンドはあまりにあまり。

・ヒロキが東京の学校で親しげに話してた女の子、あれ、要る?

・最後のエンディング曲の歌い手が、「川嶋あい」だと思って聞いてたけど、クレジットには「ハートマークだけ」の表示。ウィキペ見たらやっぱ川嶋あいだったけど、なんで隠したんだろ。僕は彼女の声や歌が大好きだけど、この曲自体は正直微妙だったかな。

・飛行機「ヴェラシーラ」のデザインがなかなかかっこいい。凄く飛びそうだけど、学生がデザイン出来るレベルの航空力学フォルムじゃない。この世界では割とポピュラーな形だったのか?

・ヒロインサユリをICUから連れ出すシーンで、

 どう考えても掛け布の下は裸だろ!

って感じからの、シレッと服着てた流れ。彼女は眠り姫だし、他に女性職員が居る感じはない。タイチが着せたのか!?おい!タイチが着せたのか!!って聞いている!!

 良かったな、彼女に記憶が無くて。

でも、マキさんは彼女がどんな格好で寝てたか知ってるし、マキさんとタイチがイイ仲になっていく流れで、「実はヒロキ君にどうしても言っておきたいことがあるんだけど・・・」と、裸のサユリにタイチが服を着せた可能性が高いことを暴露する、、、

 どんだけ下世話な見方してんだよ、、。日本中でオレだけだわ。

ほっといてもサユリはヒロキにゾッコンLOVEだから、タイチになびく可能性ないから、安心してよマキさん。てか、マキさん結構独占欲強そうな感じだったしな。

・・・言いたいことを書いてスッキリしたわ。笑

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全体的に見たら、やっぱり絵はキレイで、話も面白く、君の名はに繋がるステップとして、イイ感じの作品だったのは間違いないけど、、、それでも、

 秒速5センチメートルの山崎まさよしの歌や、二人が雪の駅で出会うシーン、言の葉の庭のクライマックス数分の展開、君の名はの「コメディかと思ったら大がかりなSF大作」のいい意味での裏切り

とかと比べると、(冒頭で書いたけど)「拙さ」が残る作品だったかな。

最近見てたネットフリックス海外ドラマの「ストレンジャーシングス」では、10秒飛ばしを何度も何度もしながら見てたけど、

 一切そう言うシーンはなかった。

「あと0.1秒長かったら飛ばしたいかも」って思うようなシーンでも、瞬間に画面が切り替わったりしたし。

クリス評価は★★★かなぁ~。話がわかりづらかったので、友達や子供と一緒に見れるなら、その方が楽しめた感じはあるかな。

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