ボヘミアン・ラプソディ
Queenの映画。映画好きの知り合いが、
人生№1かもしんない
と言っていて、でもまぁ僕にはQueenの歴史がないから大幅に間引いて考えなきゃと思ってた一本。幾度となく店頭で見かけていたけど、別の人からも「良かったよ」と言われ、期待をせずに見ることに。
大抵のフィクションは、事前に一切情報を得ない方が楽しめると思う。誰が犯人なのかという直球なものだけでなく、映画とは本来2時間前後の中で始まり、そして終わるものであると思うから。
でもだがしかし、本作は事実に基づいて作られたノンフィクション。特に題材となっているバンド、Queenの知識ゼロで臨むのは、むしろ「より楽しみたい」といういつもの僕のポリシーに反する。
とりあえずウィキペディアだけ目を通した。
リアルタイムでハマることもなく、国内のCMソングを耳にするのと、
スーパーファミコンの「伝説のオウガバトル」が、本来のBGMにQueenの「オウガバトル」を使いたかったけど使えなかったと知って、興味を持ち、初めてそのサウンドを聴いた、、、
くらいの接点しかなかったので、
自分の中で一番有名だと思ってた「ボーントゥラブユー」が、Queenの曲ではなく、ボーカルであるフレディ・マーキュリーのソロ曲であることも、あんまよく知らなかった。
まぁそれは、木村拓哉のドラマが盛り上がったとき、Queenのベストアルバムにも入ってたし、その曲がそもそも主題歌だったからしょうがないとも思うけども。
ともかく、そんな希薄な思い入れの「ニワカ」が見たこの映画はどうだったのか。
・・・悪くなかったけど。
普通に涙も流したし、グッとも来たし、最後まで早送りもしなかったけど、、、
本当に楽しめる人の、たぶん1割くらいしか楽しめなかったんだろうなぁって。
僕が知ってるのは、その曲と、タイトルのボヘミアンラプソディ、バイシクルとチャンピオンと、ウィーウィルロックユー、聴いて聞いたことあると思ったドントストップミーナウ。そんなもんだ。
それが掛かれば反応も出来るけど、それ以外の曲にフック出来ないのはどうにももどかしく、もったいない。
フレディの見た目だって、ほんの1、2年くらい前に初めて見たレベルだったし、
※見た瞬間に「この人ゲイっぽいなぁ」と思ったらまんまとそうだったけど
なんで死んでしまったのかすら知らなかった。
ライブ・エイドの実際の映像も見たこと無かった。
●Live Aid- Queen- Full Set HQ
https://www.youtube.com/watch?v=TkFHYODzRTs
てか今初めて書きながら再生してるけど、
本物のがカッケーわ<当たり前
てか、バンドメンバー全然映さないのな。音源はこれをそのまま持ってきてるっぽいけど。
まぁそれはそれとして。
映画は、Queenの映画というより、フレディ・マーキュリーの映画って感じで、多くのバンドがそうであるように、ケンカして、ソロやって、また仲間の元に戻って、、、ってのを、ノンフィクションでやってた。
見てていいなって思ったのは、
仲間がイイヤツ。
これが純度100%のフィクションだったら、もっと黒い恨み辛みが「絶対」描かれたと思う。その方がカタルシスがデカくなると盲信されてるからなんだけど、本作では(僕が珍しく飛ばさなかったくらい)恨み辛みのエピソードが希薄で、
「ファミリー感」がいいなぁと。
まぁあくまで映画だから、実際はもっとどす黒いものが渦巻いてたのかも知れないけど。
出会いもかなりあっさりで、元のバンドのボーカルが都会に行くからって抜けたその日に現れて、気付けばメンバー、さらに1年後そこそこビッグに。
グレイテストショーマンっぽい展開と言えなくもないけど、あの時のヒューほどは調子に乗ってる感じでもなく、
それとは別の問題で「起承転結の転の部分が描かれる」。
それはつまり、
彼がゲイであること。
僕にはそう言う趣味が全く無いので、割と唐突に男性同士のキスシーンが出てきて、軽く引いてしまうわけだけど、
※てかもしかしたら生まれて初めて見たかも
これもまた内側の人間にとってはとても大切なパートナーであり、人間関係だから、映画だからとか、アーティストだからとかじゃなく、「人は人、自分は自分」として受け入れるべきなんだろうなぁとは思った。
役者は見たことなかったけど、背格好や雰囲気はなかなかに近く、
※ただし脇毛だけは濃すぎると思ったけど
がんばってるなって感じ。つかここが大きく乖離してたら、当然涙を流すことは出来なかったわけで、、、。
十分及第点、、、だったのかな、と。
それでもクリス評価は★★くらい。ゲイではないし、エイズでもない(予定)だし、知らない歌もあったし、思い入れもファンだったこともない、、つまり、
外側の人間としては、このくらいが精一杯な評価かな、と。
個人的にそんな外側の人間として思ったのは、タイトルにある「ボヘミアン・ラプソディ」のパートが割とあっさり済んでしまったのが、いささか肩すかしだった。この曲によって市民権を得て、一躍スターダムにのし上がったのかな、って思ってたから。
| 固定リンク
コメント